福島の地から、汚染水の漏えいに・怒りと叫びを

2013-08-20 19:06:09 | 日記

  福島の地から、汚染水の漏えいに・怒りと叫びを

収束していない、収束が見えない福島原発。またもや「汚染水問題」が発生した。

規制庁の報告によれば次の通りである。19日、午前9時50分頃、パトロール中の同社の社員が、汚染水を貯蔵しているタンクの「せき」の弁から水が出ているのを発見。水は120リットル。周辺の空間線量は毎時20ミリシーベルト。漏れた場所は特定できないので漏えいは続いている可能性あり。

そして翌20日、マスコミ各社は一斉にこの問題を報じた。社名は省略するが見出しは次の通りである。◆〈福島第一原発〉汚染水漏れ、「自転車操業」に限界 ◆福島第一原発汚染水漏えい、東電「漏れは続いているもよう」 ◆福島第一原発・タンク汚染水漏れ過去最大量 ◆地上タンクでも汚染水漏れ300トン、最大8000万ベクレル検出 ◆水溜りは2箇所 その50センチ上、ベーター線で最大1時間あたり100ミリシーベルト。

2年前の3.11の時を思い出す。情報は混乱し、テレビやラジオを通して報じられる内容は専門用語の羅列、しかも会見時の質問に対する回答は、「わかりません。調査中です」の連発であった。しかも、そこには政府の見解も、姿もなく、東電担当者(社内でどれだけの責任の位置にあるのかも不明)が説明しては、頭を下げる場面を見てきた。

「統一司令部」はないのかという怒号にも似た指摘がされた。今回も、かつての焼き直しを見ている思いである。

自民党は、当時の政権党である民主党にその無責任性を追求した。その同じ追求の言葉を現自民党政権にお返ししたい。

報道各社はそれぞれの情報を発信している。統一司令部の発信がないのだから取材記者のぺンの運びようで表現が変わってくる。国民に与える温度差は生まれる。そして理解力を必要としなければならない数字が、いとも簡単に並べられる。読者はその「大きな数字」に不安を募らせる。さらに水漏れの原因は不明。どれだけの量であったのかも不明。何時から漏れ出したのかも不明。地下に浸透しているのかどうかも不明。もちろん海へ流れでたのかについては、多分流失はしていないだろうの程度。

これらの情報は、全て「統一指令組織(機関)」の欠落によるものである。そのことは2年前に総括されてきたことではなかったか。にもかかわらず、今も再び繰り返している。

タンクそれ自体からの漏えいであれば、タンク自体の劣化もあろう。あるいは「欠陥タンク」であったのか。どちらにしてもタンクに原因があるとなれば、今ある数百とも言われているタンクのどれをとっても同様な破損があっておかしくない。

かつて、仮設の発電機にネズミが入り電源が切断された。この手の発電機の箱の隙間からは草木が伸びていることは良く目にすることである。コンクリートの僅かな隙間からも芽を出し、最後はコンクリートさえも盛り上げ、それどころか家をも傾かせることがある。貯蔵タンクに、このようなことが起こらない補償のないことを今回の事故は証明していると考えたい。

一個や2個、それでも大変なことになる。仮に100、200とまとまれば双葉の地は、海は壊滅となるだろう。

説明の会見の場に、東電のユニホームを着た者が立つときではない。そのことは2年前に総括したはずではなかったか。