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将棋盤上の迷路をたどる

2021-09-05 06:32:35 | ブログ
 6月の朝日新聞beパズルに、将棋盤上に設定された迷路をたどる問題(ニコリ制作)が掲載されていたので、挑戦した。

 9×9マスをもつ盤上の1-マスにはプレイヤーの飛車が配置され、他の13個のマスには各々相手の駒が固定的に配置されている。プレイヤーは、飛車を最初の位置から指定された矢印の向きに出てタテヨコに進め、相手の駒がない67マス全部を1度ずつ通って指定された矢印に従って元の場所に戻る。斜めには進めず、同じマスは2度と通れない。掲載されたものとは相手駒の数や配置が異なるが、本ブログの後方で将棋盤の例を図示した。

 移動する飛車は、67個のマス(都市)を巡って元のマスに戻るいわば巡回セールスマンの役をする。もちろん、正解の順路はただ一つしかなく、この順路が最適解に他ならない。

 この問題を解くに当り、まず出発した飛車が盤周辺のマスを巡って元の位置に戻るような順路を想定する。この巡回路のどこかで順路の切れ目があり、飛車は盤中心部に分け入って進み、再び元の巡回路に戻る必要があるだろう。試行錯誤によって不完全ながら巡回路ができれば、完成度が60%~80%と言ってよいだろう。不完全とは、通過していないマスが残っているという意味である。再び残っているマスを通過するように順路を更新していけば、完成度が100%の最適解に到達できるだろう。

 このように、順路の近似解から出発して、順次予測誤差を小さくしていくアクションは、人間の認知機能が無意識に行っているプロセスである。

 次に、このパズルの作成者のアイデアをお借りして、自分なりの問題を作成する。

 最初に順路を設定していき、その順路から外れたマスに相手駒を配置していけば、容易に問題を作成できる。いくつかの案を作ってみたが、シンプルすぎてつまらないという感想となる。改めてパズル作成者が作られた盤中心部の順路はよくできていると思う。まず、盤周辺部の1ヶ所の切れ目から盤中心部に移行する部分の順路が予想外である。また、盤中心部の順路には、斜め方向に5段の階段を登っていくギザギザした部分が含まれていて、プレイヤーを困惑させる。

 そこで、周辺部を巡る巡回路の2ヶ所の切れ目から各々盤中心部に移動する順路とした。特に盤の左下部分の順路がプレイヤーを困惑させるだろう。相手の駒数は13個に抑えた。

 以下にでき上った将棋盤を図示する。



 最後に、最適解は一意に決まり、代替路はないことを確認する。