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杉並の史跡を訪ねる

2015-11-29 11:54:38 | ブログ
 杉並区の史跡散歩地図を見て、一度、井荻地域(上・下井草村、上・下荻窪村)を訪ねたいと思った。この地域の歴史に興味をもつというよりは、ただ、今なお残る神社仏閣とこれらをとり囲む静かな樹林のたたずまいに引き寄せられる。

 荻窪駅北口から青梅街道に沿って北西の方向に環八を越えて歩いて行くと、荻窪警察署の前に、荻窪八幡神社がある。巨大なケヤキの木や黒松が印象的である。

 荻窪警察署の脇を北上し、桃井原っぱ公園の中を通ってさらに歩いていくと、観泉寺にぶつかる。ここには、上・下井草村の領主であった今川氏累代の墓がある。今川氏の名前は、今も今川の地名に残るというわけか。寺院内の竹林もよい。

 観泉寺の敷地に沿ってさらに北上すると、早稲田通りにぶつかるから、左折し、交番横を右折し、北上すると、右手に民間信仰石塔がある。その先で左折し、遊歩道を歩いて行くと、杉並工業高校にぶつかる。

 そこを右折し、同高校の敷地に沿って歩くと、右手に西山邸がある。その庭が見事な樹林になっているので、見せてもらう(個人の敷地なので許可が必要である)。ここには、江戸時代の村人たちが飢饉等に備え雑穀を貯めた蔵(穀櫃)があったそうだ。

 西山邸を出て、南下すると、切通し公園を通り、青梅街道に出る。街道の向こうに井草八幡宮が見える。上・下井草村の鎮守社というが、これほど巨大な神社を維持するとは、今川氏の勢力の大きさを物語るものか。やはり、その樹林に見とれる。巨大な並木となっているのは楠か。杉並という地名からすると、杉の並木と思うが、いま杉の並木が残っているところがあるのだろうか。ケヤキの並木が残っている所ならいくつか知っている。

 井草八幡宮の敷地南側の道路に沿って西の方へ歩き、桃井第四小学校の手前で左折して進むと、善福寺公園に行きあたる。善福寺池に沿って歩くと、「遅ノ井」と呼ばれる湧水地点に着く。源頼朝が宿陣したときの伝説で知られる場所である。

 善福寺池は、善福寺川の水源になっている。湧水地点から単位時間に出る水の量では、少なすぎて、善福寺川の水量を説明できない。善福寺池全体としての湧水が善福寺川に水を供給しているのであろう。

 杉並区には、善福寺川、神田川、妙正寺川の三本の川があるが、各々、善福寺池、井の頭池、妙正寺池を水源としている。いずれも崖地から湧き出る地下水が水源である。そうか、杉並区全体は、3つの泉水がある広大な庭園になっているのだな、と納得する。

 善福寺公園の出口で善福寺川が始まる地点を通ったら、東の方角に進むと、青梅街道に出る。