うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

花に好天の願かけするなら...(E5-2)

2007年05月16日 18時29分04秒 | 水の存在
ちょっとシーズンがずれたが、この花にもお願いしておかねばなるまい。
水滴の花、すずらん。
「願掛け」と「水滴」といえば、この二つを同時にイメージする仏様がある。
奈良・佐保路、海龍王寺の十一面観音立像。
大きい仏様ではない。緑の衣が美しい。
水をイメージするのは、蓮台の多数の花弁の先に、かっては、ひとつひとつ
水晶の水玉がついていたこと。
かっては、というのは、いまは数個しか残っていないからだ。
それらがすべて付いていたころ、ほの暗い厨子の奥で、水晶の小さな玉が
秘やかにかすかにゆらいでいたと想うと、夢のような美しさだろう。
スズランに似ていたか。星好きにはたまらない仏様だ。
さ、遠く宇部から、時空を超えて、お願いをしておこう。