うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

こじし座....(C21)

2007年05月25日 20時34分53秒 | 新・星座物語
おおきな父ライオンの背にちょこんと座る雌の仔ライオン、その名を「リナン」。
リナンが生まれたのは、ある動物園。生まれたときから狭いオリの中で育ちました。
ある夜、オリをとおして星が見えました。
それが何なのか、知るよしもなかったのですが、とてつもなく遠い世界のように見えました。
星を見ていると、なぜか、体の芯がカッと熱くなって、血が騒ぐ感じがするのです。
リナンは、いつまでもいつまでも外にいて、空を見上げていました。
オリのむこうにオリオン座。
やがて、東にしし座があがってくるころ、そのまま眠ってしまいました。
夢の中で、リナンは、見たこともないサバンナの草原を駆け、
地平線に沈む夕日を追いかけています。
明け方、人間の声がしています。
「おーい、リナンが屋内ケージにいないぞ、昨日の係は誰だぁ、
まさか...まさか、外のままかっ?! まずい!凍え死んだんじゃないだろうなっ」

夏菜さんに“カナン”で登場してもらったので、妹さん莉菜さんには仔ライオン“リナン”として出て頂いた。
気に入らないかな。ま、笑って許して。