鹿児島市の司法書士喜山修三のブログ

相続や売買の不動産登記,会社設立や役員変更,債務整理,成年後見等を業とする司法書士事務所の所長の法律や日々の雑感を掲載。

遺贈と知識がないということ

2023年09月11日 | Weblog

先日ある人が突然相談に来られた。
 相談の趣旨は、自分の兄弟から公正証書遺言により土地の遺贈を受けており、兄弟が死亡したときに自分で遺贈の登記をした。その日から2年あまりが経過したが、先日税務署から突然税金を払えとの通知を受けたので、税務署に相談に行った。
 税務署からの通知書には、無申告加算税として50万円あまり、相続税として2百数十万円の記載があった。
 相談者の主張は、登記をして2年以上経過し、それまで何にも言ってこなかったのに、突然税金を払えというのはひどいではないか。また自分は兄弟が生きている間十数年間固定資産税を払ってきたのだが、その分だけでもどうにかならないか、との相談であった。
 相続税は、遺贈を受けた人が申告義務があり、税務署から通知をするものではないことを説明し、また、税務署の処理だから間違ってはいないと思うが、司法書士は税金の相談に応じられないし、その専門的な知識もないので、近くの税理士さんを紹介して、相談に行くことを勧めた。
 遺言の公正証書は、ある司法書士の立会で作成されていたが、そのときにその司法書士さんは、税理士さんに相談に行くようにアドバイスをしたのだろうか。
 もし、その遺言書を持参して、私に遺贈の登記の依頼があったとしたら、相続税の可能性を考慮して、税理士さんに相談に行くようにアドバイスをしただろうかと考えると、とても心許ない。 

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