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鹿児島市の司法書士喜山修三のブログ

相続や売買の不動産登記,会社設立や役員変更,債務整理,成年後見等を業とする司法書士事務所の所長の法律や日々の雑感を掲載。

さまよう刃

2008年07月11日 | 
 東野圭吾。少し前まで「とおの けいご」と読むのかと思っていましたら「ひがしの けいご」でした。

 1958年大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後,生産技術エンジニとして会社勤めの傍ら,ミステリーを執筆とあります。

 東野作品は,まだ数冊しか読んでいませんが,どの小説も面白い。まだ,外れに当たっていません。話の展開が早く,頁をめくる毎に「次はどうなるのか」と思わせるので,読むのを中断して,他のことをするのが難しくなります。

 『さまよう刃は』,花火大会の帰りに,未成年者の少年グループによって蹂躙された末に死亡した少女の父親が主人公です。

 今の少年法では,例え犯人が逮捕されても数年では出てくる。こんな人間を野放しにはできない。娘の敵を討つには,犯人を自らの手で殺すしかないと誓った父親の物語です。

 少年法は何のためにあるのか。こんな残虐な罪を犯した人間に更正ができるのか。正義とは一体何なのか。警察の職務の目的とは。被害者の遺族の立場で少年法を考えさせられます。

 読み出したらとまりません。時間のあるときにお読み下さい。
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桜庭一樹

2008年07月03日 | 
 偶然というか,たまたま(またまたではありません)というものはあるものです。

 先々週の土曜日,東京駅近くの『八重洲ブックセンター』に行ったのですが,そこで先ず目に入ったのが「恋愛は楽しい 小説も楽しい 『荒野』よろしく 桜庭一樹(頼りない記憶に基づいてかいているので,誤りがあるかもしれません)」という色紙でした。

 それまでのわずか2週間で3度も『桜庭一樹』の名前を目にするとは。

 数週間前に桜庭一樹の書いた『私の男』を読みました。奇妙な小説です。面白いか面白くないかと問われると,確かいに面白い小説ではありますが,本当に奇妙な物語です。直木賞を受賞した作品ですから,文学的な評価は高いのでしょうが。

 その本を読んだ2.3日後,たまたま入った中華料理にあった朝日新聞に桜庭一樹の写真付きの記事が掲載されていました。なんとそこに写っているのは,可愛いらしい女性ではありませんか。

 博美や清美などこれまで女性をイメージさせる名前の男性にお会いしたことは何度かありましたが,男性をイメージさせる名前の女性にお会いしたことはありません。それにしても,こんな可愛いらしい女性があんな小説を書くとは・・。

 で,『荒野』,読んだ方が良いのか,読まない方がいいのか・・・。 
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プロ法律家のクレーマー対応術

2008年06月09日 | 
PHP新書から720円で発売されている,本のタイトルです。

 著者は,昭和38年生まれの横山雅文弁護士です。平成3年4月に弁護士登録,国内法律事務所の勤務弁護士を経て,平成10年に表参道法律事務所設立とあります。

 著者は,本書をクレーマーのタイプと対応の方法,悪質クレーマーの術中にはまらないために,今後の課題など,それぞれのタイトルでなど,10章に分けて詳細に解説しています。

 特に興味を引いたのは,心の欠損を埋めるために執着する(精神的問題クレーマー)は,企業の担当者が親切心から感情を込めた対応をすると,心理的に密着してくるとのこと。

 また,無償のサービスを提供している業種ほど悪質クレーマーに悩まされることが多いこと。それは,無償のサービス提供は,提供する方が公共的な使命を負っており,サービス提供を受ける側の様々な要求を受け入れるべきだという感覚が,クレーマー側にあるからだとか。

 大変参考になります。興味のある方は是非どうぞ。
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熟年革命

2008年05月11日 | 
 先日ある銀行員と,これまたあるお客さん(Aさんとします)の話になり,「Aさんはまだ若いですよね」と言いますと,「若いといっても40代半ばくらいですよ」との返事がかえってきました。

 その口ぶりには,決して若くありませんよ,というニュアンスが読みとれました。

 私から見ると40代半ばというのはまだ若いのですが,20代後半のその銀行員からみれば決して若くありません。

 何歳から「熟年」というか分かりませんが,著者が渡部淳一さんということで,「熟年革命」を読んでみました。私自身決して熟年だとは思っていませんが。

 「もっと輝くために年甲斐のない不良(ワル)になろう!」が帯のコピーです。
 世間体を気にせずに,オシャレでも趣味でも自分のやりたいことを思いっきりやりましょう,という本です。

 一気に読めますし,積極思考ですので,少し滅入っているときなどにどうぞ。
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ブルーベリー

2008年05月11日 | 
 1981年大学進学のために,地方から東京に出てきた18歳の青年の物語です。

 地方から東京に出てきた若者の多くは,田舎者に見られないように何らかの努力をします。それは遊びであったりファッションであったり,東京に関する知識であったり。  

 大学進学のために東京に出て行った者にとっては,共感できる物語が多いのでは。東京,学校,アルバイト,友達,彼女,音楽,お酒等々。

 一話一話が20頁前後ですから,気楽に読めます。私は,ディズニーランドで待たされている時間,アトラクションに入るためであったり,妻と子供が買い物をしている時間に読みました。

 重松清著,光文社から出版されています。表紙が綺麗です。
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八一(やいち)の夏

2008年03月18日 | 
 遅くまでお酒を飲んだ翌日は,身体がだるいので,何かをしようという意欲がなくなります。

 外に出かけようとか,仕事をしようという意欲はありません。しかし,小説を読みたいという意欲だけは残っています。

 本を購入する動機は,ベストセラーだから,新聞の広告を読んで,その著者のファンだからというように様々でしょうが,この本は,これらのいずれにも当てはまりません。

 数ヶ月前,紀伊国屋書店で「表紙が綺麗だなぁー」と思って,手にした本が「八一の夏」です。本の表紙は,本の内容を暗示するものが多いのですが,この本も例外ではありません。読んでいる途中で,「だからこの表紙なのか」と,納得します。

 代理店に勤務する川原は,23歳で空飛ぶペンギンのキャラクターで月収数百万の会社社長になるが,それから10年後に仕掛けたキャラクターで失敗し,貧乏のどん底に陥る。
 
 何もかも上手くいかず自暴自棄になていると時に,ホームレスの言葉に発奮して,深夜の牛丼屋でアルバイトをしながら,デザインの仕事を続け,周りの人たちに支えられて見事復活するという物語です。お金,仕事,友情,嫉妬,恋愛,人生などがテーマでしょうか。

 作者の友野康治氏は,1965年、神奈川県生まれで,プランナー、音楽プロデューサー、Webプロデューサーなどを経て、作家活動に入り,他にも脚本や作詞、アニメ・コミック原作なども手がける,とあります。

 読み終わった後は,結構元気になります。爽やかな気分になりたい方にお勧めの本です。
 
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少年ジャンプ

2008年03月05日 | 
少年ジャンプは,私が小学生の頃に創刊された週刊誌です。小学校5,6年生の頃の私は,マンガ少年でした。いや,顔がマンガというのではなく,マンガを熱心に読んでいた少年という意味です。

 少年マガジンと少年サンデーという週刊誌に,少年,少年ブック,マンガ画報,という月刊誌を欠かさず読んでいました。

 その時代には「貸本屋」というのがあり,大した小遣いを貰っていなかった子供でも十分にマンガを読むことができました。週刊誌の値段が当時70円位でしたが,貸本屋に行くと一泊二日で10円でした。なので,結構マンガを読むことができました。

 当時の人気漫画といえば,「アニマルワン」の様なスポーツ根性ものや「鉄人28号」,「鉄腕アトム」の様なロボットもの,「ワタリ」の様な忍者もの「お化けのQ太郎」「パーマン」の様なほのぼの系がありましたが,少年ジャンプに掲載された「ハレンチ学園」は衝撃的でした。ハレンチという言葉もこの題名で憶えました。

 あれから40年が経ったのかと,今朝の日経の記事「少年ジャンプも不惑の年」,を読んでしみじみ思いました。 

 今は,その少年ジャンプを長男が毎週欠かさず読んでいます。私も時々ジャンプを手にして「こち亀」を読んでいます。そして,秋本治氏は天才だと,いつも思います。
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荒木中里遊歩道

2008年02月18日 | 
荒木中里遊歩道からは,奄美本島が見えます。

天気の良い日には美しい青になるのでしょうが,生憎の曇天です。

ここから見る大島はでかい。
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勝目梓「小説家」ー講談社ー

2008年02月11日 | 
 こんな行為が許されるのだろうか。妻と我が子を自分の実家に置き去りにして,愛人と一緒に上京したのである。妻には「東京で作家として成功したら,妻子と母親を東京に呼ぶから」という嘘をついてである。

 その愛人と添い遂げるかと思いきや,数年後には,更にその愛人を棄てて,13歳年下の愛人と同棲し,二人の子供を産ませる。子供の運動会には一度行ったきりで,入学式や卒業式にも行ったことがない。 頭にあるのは小説に関することだけである。
 
 この本の帯で重松清は次の紹介文を寄せている。
 青春時代から愛読してきた
 ベテラン作家の自伝的小説───のつもりで読み始めて, 
 やがて「勝目梓」という名前を忘れた。
 そこにいるのは,小説家という業を背負った一人の「人間」だ。
 (以下,省略。本書の帯より)
 
 小説家は,小説家という業を負った人間だけの職業かもしれないと思わせる。
 私は,これまで,勝目梓氏の名前は目にしたことがあるものの,氏の本を読んだことがない。

 私が,この本を購入したのは,小説家という題に何となく引かれ,ぱらぱらとめくって見ると,「鹿児島」という文字が飛び込んできたからという単純な理由からであり,「勝目梓」という作家を知りたくて読み始めた本ではない。

 しかし,読み始めたら,圧倒的な生命力と力強さで迫ってきます。「打ち死ぬまではいきとらんならんとがこの世の定めですけんで,何がいうて面白かこともなかばってん,こげん息ばしとっとですたい」

 父親として,夫として,非難されるべき点が多いのですが,読後感は悪くありません。いや,読後感が悪いどころか,仕事や生きることに対して,沸々と熱い思いが湧いてくる。

 この本は,重松氏の表現を借りれば,「ひたむきに生きていく『人間』の物語」である。「ひたむきな姿勢」には,幾つになっても心を打たれる。 
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ホームレス中学生

2007年11月29日 | 
「麒麟」の田村裕さんの書いた本です。

 差し押さえられた家財道具の前で,実の父に「解散」と宣言されて,田村少年の公園でのホームレス生活がスタートします。

 余りの空腹に耐えかなえて公園の葉っぱを食べたり(戦時中の兵隊を連想させます),水に浸した段ボールを食べたり(過日の中国での事件を連想させます)と信じられない記述が盛りだくさん。

 大学時代は私も,かなり空腹な思いをしていましたが,三食は食べていました(ご飯と卵と梅干しだけということはあったにしろ)。私の場合は,食費が酒代に化けただけですから,田村少年の貧乏とは少々性質が違うのですが。

 そんな田村少年を助けてくれたのは,友人とその親御さん達であり,「もう死んでもいいなぁ」と思っているときに,救ってくれたのは,少し変わった担任の先生です。

 解散宣言,中学生一人のホームレス生活,空腹と今の時代に信じらないことだらけですが,周りの人達の愛に支えられて田村少年が成長する姿が書かれた,ほのぼのとそしてしんみりさせられる本です。

 もちろん笑える箇所もあります。長男は,ゲラゲラ笑いながら読んでいました。
是非親子でご一読を。
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走ることについて語るときに僕の語ること

2007年11月13日 | 
 皆さんご案内のとおり,村上春樹氏の最近の本です。走りながら考えたことの随筆集だと思ったのですが,氏は,随筆集ではなく一種のメモワールのようなものだと書いています。
 
ンンー随筆集とメモワールの違いがよく分からないのですが,そういう難しい話は,そういう難しい話が得意に人におまかせすることにして。

 氏が小説家になった経緯,30歳過ぎから20年以上毎日走り続けて理由,時間とエネルギーの使い方(一般的な意味での有効な時間活用の方法ではなく,少しでも質の高い作品を生み出すために,どのような生活の確立を優先したかったか)などについて書かれています。

 氏は自分のことを「どこにでもいる人間」と表現していますが,20年以上毎日走り続けること一つをとっても希有な人間であり,ましては,ベストセラー作家であることを考えると,世界中に村上春樹氏一人しかいません。唯一無二の存在です。

 頑張りが足りないなぁーと思うとき,逆に頑張りすぎているかなぁーと思うとき,あるいは心が疲れているときに,そっと(差し出がましくなく)背中をそっと後押ししてくれたり,適当に休ませてくれる本です。
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鹿児島県歩(さる)いて雑学王

2007年09月04日 | 
 志布志町が志布志市に変わった時,志布志市に在住の司法書士事務所の住所を見て,何と「志」の多い住所だろうと思ったのですが,やはり同じように感じた方がいました。標題の本の著者である岩下英司さんです。

 しかし,岩下さんの着眼点はもっと鋭い。「志布志市役所志布志支所は志布志市志布志市志布志町志布志にある」だって。そこまでは考えつきませんでした。でも,地元の人は住所を書くのが煩わしいだろうなぁーと同情します。

 本書には鹿児島に関する沢山のへーが詰まっていますが,黒之瀬戸海峡は,鳴門や玄海灘とともに日本三大急潮の一つであることが紹介されています。このことを知っていたら,先日長島に行った時に,もっとじっくりと海峡を見てきたのにと,少しばかり後悔しました。

 その他「鹿児島市には,花野団地にもダイエーがある」とか「市比野温泉にはその名もズバリ!『世界一温泉』がる」というようにどうでも良いことから「鹿児島市では湿度3%が記録されたことがある」「九州一大きな湖・池田湖は,日本一大きな湖・琵琶湖の2%に満たない」という科学的?なことまで紹介されています。
 
 既に知っていることも幾つかありますが(鹿児島に住んでいるので当然といえば当然ですが),「へエー」と思うことの方が絶対に多いと思います。本の副題に「くだらないけどおもしろい」とありますが,そんなことはなく,結構面白くてためになる本です。親子のクイズにも使えます。子供に尊敬されるかも知れません??

 鹿児島に興味がある方は,是非ご一読下さい。高城書房から1260円で発売されています。









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「行動することが生きることである」と言い間違い

2007年08月26日 | 
 行動することが生きることである」とは,集英社文庫から出版されている,宇野千代の本の題名です。

 宇野千代のことをほとんど知らないのですが,本が薄く軽かったので,「移動の途中で読むのに便利だな」という軽い気持ちで買った本です。

 しかし中身は,素晴らしい。本当に素晴らしい。値段が419円。今の日本では,いい本の本が安い。文字が小さいので年輩の方には少々読みづらいと思うのですが,高齢者にもお勧めしたい本です。

 ○行動が思考を引き出す。
 ○思い込んだことはその通りになって現れる。
 ○自信は成功の鍵である。
 ○褒めること,喜ばせることが人間関係の基本である。
 ○自然な気持ちで生きることが健康の秘訣である。
 ○楽しんでする仕事は,疲れることがない。
 ○心に張りがある人間はボケない。

 というテーマについて(ほんの一例です),本人の持論とこれまでの作品とで構成されています。

 「その人の才能を伸ばすには,褒めることである」とはよく言われることであり,この本にも同じような趣旨のことが書かれています。

 そのことを妻に伝えようと「人は褒めると,良く育つんだって」と言うと
 「そうだよ。だから私のことを持ってお褒めね」との返事。

 (もう人間として立派に成長しているのに,という気持ちを込めて)「お前 それ以上育ってどうするの」と言うつもりだったのですが,口からでた言葉は,
 
 「お前 それ以上○ってどうするの」だって。

 「なんてね それ以上○ってどうするの,だって」
 
 「イヤ違う。『それ以上育ってどうするの』と言おうと思ていたんだけど・・・・・・」

 たった一言の言い間違いを訂正するために,どれだけ多くの時間と言葉を弄したことか。言い間違いって恐いわ









 





 





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かごしま散歩画帖(陣内敏郎さん)

2007年07月10日 | 
陣内敏郎さんの絵と文章(陣内さんが書いた文字)で構成された本です。

はじめに
ふとしたきっかけで描きはじめた身近な街に風景。
気づいてみたら,もう10年。

押し入れの中に眠っていた作品を揺りおこして,
この“絵本”が生まれた。好きな風景を描きたい
時に時に,気ままに描く。それが仕事のあとの時には,
こたえられない“だれやめ(晩酌)”となる。

(「かごしま散歩画帖」より)

 陣内氏は,昭和38年宮崎県えびの市生まれで,昭和55年国鉄(JR)入社。来鹿。昭和62年に国鉄を希望退職し,飲食店に勤務しながら鹿児島の絵を描いています。いわば「街の絵描き」さんです。

 この本には,桜島,みなと大通り公園,西郷銅像とシティビュー,名山堀,グルメ通り,玉江橋,西田橋,どんぐり横町など私たちに身近な風景が描かれています。

 普段は目に留めることもない平凡な風景が,画家の目を通して描かれると魅力的な街に変身するから不思議です。

 私は,陣内さんの絵が好きで,絵葉書を県外の方に贈ったり,また市役所の観光課(でしたっけ?)で販売している名刺台紙(陣内さんの絵いりです)を購入して,自分の名刺を作ったりしています。

 この名刺を貰われた方からは,綺麗な名刺ですねと言われるので,鼻が高い(私が自慢することではありませんが)。

 陣内さんの絵はほとんどが水彩画で,油絵ほどの力強さや,パステル画のような華やかさはありませんが,ほのぼのとした優しさが伝わってきます。

 私は,生前一度だけ陣内さんとお話をしたことがありますが,本人が描かれている絵と同じように,穏やかで優しい方でした。

 陣内さんが旅立たれて幾つかの季節が過ぎ,鹿児島の街の風景も大分変わりましたが,陣内さんが好んで描いていた桜島と残された作品の魅力は変わりません。

  

  



 










 
 
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ヤドカリとペットボトル

2007年05月31日 | 
 沖縄県石垣市出身の作家,池上永一(いけがみ・えいいち)氏のエッセーです。

 帯封には,「池上永一,待望の初エッセイ集!」とあります。私は,池上永一氏を知らなかったので,待ちわびることができなかったのですが,本の題に誘われて購入しました。やっぱり,本の題って大事ですよネ。

 この中に,「問題な方言」というエッセーがあります。以下,少し引用します。
 助動詞の「shoud」の様な表現がある。「このお菓子を食べてもいいですか」の意味で「このお菓子,私が食べるべき?」と言う。一瞬,相手が食べる必要を考慮しなければならないのかとドキッとする言葉だ。「休みたい」も「私は休むべき?」となるから,文法通りに解釈するとややこしい表現だ。引用終わり。

 そういえば,奄美市でも「休みたい」の意味で「わんやー 休みまい?」と言っていたような気がします。(もし 奄美市の方で誰かコメントをしていただければ幸甚です)。

 もし,私の記憶が正確であるならば,奄美と沖縄は相当似通った文化を共有しているのでは?

「ヤドカリとペットボトル」には,氏が育った沖縄のことや東京に来て,どのようなことに驚いたかなど,沖縄の人ならではの観点から書かれています。沖縄のことを知りたい方は是非どうぞ。結構面白いです。 

 私は眠るまでの数分間をこの本の読書タイムに当てていますが,安眠できます(本が面白くないというのではなく,優しい人柄が出ているので,心地良く眠れるという意味です)(誤解を与えない様に書くって,結構難しい) 








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