健康楽園。

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アーティスト。

2012-04-26 | looking.
アーティスト。
この現代に、無声映画で白黒???
あまり期待しないで見ましたが、素敵な映画でした。
映画をこよなく愛する監督は、たくさん映画讃歌の作品をつくってきました。ニューシネマパラダイスの感動、果てなき路のわけのわからなさ!!
そして、最近見た、ヒューゴの不思議な冒険。
アーティストは、フランス人監督が、映画が好きで好きでたまらなくってハリウッドを舞台に、しっとりと、想い、憧れて生き続けることの素晴らしさを見事に画面にしました。
なんせ、無声だから、背景に音楽が流れるだけで、ときどきチャップリンの映画のように字幕台詞解説が表示されるだけ。
わたしたち観客は、俳優たちのしぐさや表情だけで、その物語や感情を移入していくしかない。
しかし、なにかななにまで、隅々まで提示されるアバターのような3D映像と異なり、やさしくて、見る側の想像力が試され、想像が高まります。
サイレント映画男優スターが、トーキーが出現してきて、トーキーを認めることができなくて没落していく、サイレント時代から大ファンだったペピーちゃんはダンサーからトーキー映画のスターにのしあがって行きながら、男優を思い続けるというしっとりとしたラブロマンス。
サイレント映画にふさわしいテーマかもしれないけれど、やはりチャップリン時代とは違う、入念な遊びと仕掛けが挿入されていて、それを読み取るのも楽しい。
ペピーが男優の部屋にこっそり入り、彼のタキシードに抱きつく場面、、、、、その袖からは彼の手がのびている。
そして、音が入る場面が、黒澤明監督の「天国と地獄」で、唯一ピンクが使われた場面のように衝撃。
水割りグラスを置く鮮明なガラス音。男優は、声を失うという、アイロニーが強烈。

素晴らしいのは、ワンちゃんの演技。男優の境遇によって、毛並みまで変化していて、、、、圧巻、笑いころげるかわいさ!!!!

なによりも素晴らしいのは、フィナーレのタップダンスデュエット、圧倒的に楽しい!!!!
ジーーーーンと来て、圧倒的に暖かい。

白黒、無声映画が、アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞など、5部門受賞となっちゃった。
なるほど、納得でした。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
言葉はなくとも (ろみ)
2012-04-27 19:49:37
この映画、昨年から評価を読み観たかった映画です。
早く観に行かなくては^^

サイレントからトーキーに移り、名声を失っていった人達もいれば、
チャップリンのような人も。
声を発したことによって魅力が無くなってしまった人達も多かったようですね。
チャップリンはどれも良いですが、「チャンプ」は特に好きで、
言葉がなくても感動したり泣けるのは、万国共通ですね。

先日こんなニュースがありました
http://www.hollywood-ch.com/news/12042302.html
エストニア、阪妻の時代劇が解るのですね。
阪妻の良さが解るなんて、と嬉しい驚きです^^

それから
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120427-00000029-mailo-l13
片岡さんという方、
「我々は珍しいから呼ばれたのではないのです、敬意をはらうべき文化として呼ばれた、という事は自画自賛も含め誇りたい。」とツイされてました。
返信する
Unknown (ろみ)
2012-04-27 23:05:44
「キッド」の間違いでした、失礼しました。
この映画、何度観ても笑って泣けます。
返信する
ろみさんへ。 (しゃちほこ。)
2012-04-28 23:18:35
なんか見ていて、フランス版小津安二郎映画を見ているような気持ちになったんです。
てんこもりのこれでもかこれでもかと見せつけすぎる3Dのハリウッド映画が多くなってきていますよね。
なにか、ほのぼのとした、言葉の奥にある感情が、サイレントであると、際立って伝わってくると感じるのは錯覚でしょうか?

無声映画が見直されるということがあるかもしれません。

言葉は、とても大事ですし、言霊といわれることもあり、恐ろしいものでもあると思います。
傷つけたり、癒したり、歓喜を呼び込んだり、、、、、、、、、、、、、、、、、使い方は難しいです。
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