健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

精神病院を捨てたイタリア、捨てない日本。

2021-11-03 | 読んでみた。finding.
 私も、精神病患者さんというと、遠ざかる差別の意識が恥ずかしながら存在します。
日本の社会は、なるべく精神病の患者さんは、隔離して、社会の安全を守りきるという方向が優勢です。
患者さんを社会復帰させてあげる、力仕事、たいへんな治療にチャレンジしないところがあることを痛感させられる本でした。
イタリアでは、精神病を精神の病気というよりも、精神病棟のもたらす病気だと、とらえ、気づきがありました。
力、拘束とか、薬物だけで押さえつけない、ものとして患者を扱わない。
ここからの出発です。
精神病患者さんの、社会的挫折感症候群を食い止め、社会に返す作業に手をつけた素晴らしさ。
また、イタリアが一段と好きになりました。
イタリアに比較しての日本の現状も明らかにされてしまいます。
支配、隷属、抑圧から、チームで患者によりそい、親密に接しながら、説き、納得しながら、自分の狂気と共存。
気の遠くなるような、辛抱つよい治療継続。
その芽が、日本、帯広にも生まれているのに期待したい。
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