健康楽園。

健康に関する情報・提案を主にする。

青木雄二さん。

2006-03-23 | 読んでみた。finding.
「銭」の教訓。―世の中をしっかり見なあかん

主婦と生活社

このアイテムの詳細を見る
名作「ナニワ金融道」を書いた、青木雄二さんが亡くなる直前に執筆したものを集めた本です。
無論、漫画家は漫画の方が数段面白いけれど、青木さんの漫画に対する取り組み姿勢が判ってきます。それと社会に対する見方も。
銭と金と、表現は異なりますが、「女にとっての(いい男)とは、(銭を持っとう男)ですわ!79ページ、の章を読みますと、似てるんです。ホリエモンさんに。
青木さんの言いたいことは、まえがきに凝縮されているような気がします。
「地球上のことを考えた場合、地球があって人類が生まれてきたわけで、土地いうもんは元来、ライオンもキリンも象も全部が共有していたもんなんや。それを人間が「わしのものや」と言い出してからおかしくなった。」と、冒頭にあって、根底に理想原始共産主義みたいな思いが流れている感じがします。そして3万人以上の自殺者を出す、今の資本主義を批判しています。「資本主義というんは、結局のところ金がすべて。金があればなんでもできるし、他人もコントロールできる。どんな人間でも銭の前には頭を下げよる。」悲しいはなしやがな!!と言っていて「だからこそ、勉強せなあかんいうことと違うか。(勉強は嫌や)言うとる場合やないって。自分のためにやらんとあかん。結局、無知な奴はいたぶられる。弱い者に容赦ないで、資本主義いうやつは。」と結んでいる。
あとは実用書も兼ねるみたい、キャッシングからサラ金、闇金に落ちていくアホさへの警告。出資法で29,2%の金利を取ったらあかん。と法律で定めてあっても、「低金利5%」と書いてあって、それが年利でなくて1日の金利で、10日で5割「トゴ」がまかり通るかが書いてあります。
パチンコで破綻した主婦が、家具を一旦買い上げられて、月々・家具リースで搾り取られる様も、細かく丁寧に書いてあります。
40歳過ぎて漫画家になった苦労と「わしほど世間を知っている漫画家はいない。」という自信もよく判ります。
下手そうに見えて手抜きしてない作画への姿勢は見事です。背景のお店の看板「吸血ファイナンス」「犬飼銀行」「キャバレー排卵」「拘束銀行」「ソープランドアソコ」「オメコクラブ」なんて細かく書いてあったのが思い出されます。
なんか「アイフル」のコマーシャルがおどろおどろしく見えてきてしまいます。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山田ふとん店。 | トップ | どぜう汁。 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「無知な奴はいたぶられる」 (青山伊智朗)
2006-04-05 00:59:54
 正にその通りですね。

 弱者は搾取されます。

 弱肉強食の世の中です。
返信する
青山伊知郎様 (ヘルスパラダイス)
2006-04-05 21:27:11
ほんとうに一瞬でも気の抜けない世の中です。

だからこそ、感性を磨いて、いざ!というときに、しっかりとした判断と行動が取れるように、実学を学んでいる必要があるのでしょうね。
返信する

コメントを投稿

読んでみた。finding.」カテゴリの最新記事