老舗に学ぶ企業改革成功の理由 | |
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幻冬舎 |
1905年に発売された「仁丹」。
発売後たった2年で、一般薬の中で売上ナンバーワンの商品になりました。万能薬として幾多の戦争にも兵隊さんが常備していた貴重薬です。
しかし、売上は1980年をピークに下降線をたどります。「一粒でスー、二粒ですーすー、、、、、、、」のコマーシャルも懐かしいです。
老舗の看板に頼り切らず、いかに事業発展、事業転換を計ったかが詳細に書かれています。
仁丹は特殊な丸薬ですので、早くからシームレスカプセルの技術を持っていた仁丹さん。
シームレスカプセルの技術を応用して、カプッセルの中に微生物を入れて、なんと、レアメタル回収技術を開発してしまいました。
レアメタルは、白金、パラジウム、ガリウム、インジウムなどの総称ですが、産業廃水には多量のレアメタルが含まれているそうです。
これを「都市鉱山」と呼び、3億3600万トンも流出しているといわれています。
この排水の中に、レアメタルを吸着して、金属に還元する微生物を入れ込んだシームレスバイオカプセルを投入。カプセルの中でレアメタルを培養、保持させることに成功しました。
素晴らしい。
また、シロアリの駆除はなかなか困難ですが、ここでもシームレスカプセルの技術を発展させ、何回も何回も失敗を繰り返して、シロアリの卵とそっくりなカプセルを作り上げます。
シロアリが卵と認識するまで、改良しつづけた執念はすごいです。
このカプセルの中に殺虫成分を入れると、卵と間違えてシロアリが巣の中に運び込んで、やがて、一網打尽に巣から駆除できるという技術です。
自社技術を最新先端テクノロジーに昇華させた森下仁丹さん。
見事です。
120周年おめでとうございます。
ますますのご発展を!!!!!