健康楽園。

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国は、どうするのか。

2011-01-30 | 読んでみた。finding.
総員玉砕せよ! (講談社文庫)
水木 しげる
講談社
父にもらった本です。
ほぼ史実にあっているとは、父親の弁です。
水木しげるさんと同じラバウルで敗戦を迎えた父としては、息子に伝えたいことの一つなんでしょう!
ラバウルには当時10万人を超える将兵がいたので、アメリカ軍は、多大な犠牲者損害が予測されるラバウルに全面戦争を仕掛けること無く、ミッドウエーからグアム、サイパン、沖縄へと進行して日本本土を目指しました。
その点はラッキーだったのですが、アメリカ軍との小競り合いは煩雑にあったし、この本は、ラバウルに攻め上がろうとする敵軍をズンゲンでくい止めるべく出撃した日本軍を初年兵の視点から描いています。
日本軍がいかに兵隊を消耗品として扱い、軽々しく玉砕を命じて、死地に追いやったか!!!そして、命からがら助かって帰隊できた将兵たちを、玉砕と大本営に報告してあるから、生きていてはならないと、自決を迫るという信じられない愚行があったことを明らかにしています。
なんとも、やりきれない思いになってくる本です。

土曜日午後9時からのNHKテレビスペシャル「激震、巨大公共事業」は、また、悲劇の連鎖を起こしている政治の愚行を繰り返すのではないかという、やりきれない危惧を抱くことになってしまった。
長崎県諫早湾の干拓事業の顛末を描いている番組でした。
そもそも海の幸の宝庫だった諫早湾を閉め切って干潟にするということ事態、私が高校生のころから出ていた問題であり、紆余曲折の末、閉め切られて、また、最高裁の判決を菅内閣が受け入れ、開くことに決めたところから混迷のはじまりとなりそうです。
列島改造論とともに出た閉鎖計画推進にあたっての調査。長崎大学名誉教授の提出した調査報告はまったく無視され、漁業資源への影響はほとんど無しの報告書が作られていたし、漁民には一人当たり一千万円以上の補償をすることで、賛成派をつくり、身内の争いにさせて、推進する手法には怒りを覚えます。
農業用水を備えた農地が出来て開拓に入所した人たちは、土地家屋担保に融資を受けて入植していますから、いまさら、開門して、海水の流入を自由にするということは、農業を止めろということです。

ここでも、大きな政治の不毛、無責任さが、浮き彫りになっています。
なにをいまさらという意見もありましょうし、漁業が壊滅状態になった漁民にしてみれば、だまされていたということになっているでしょう。

帝国陸軍と、さして変わらない、まったく進歩が感じられないことしてるなーーーー、、、、、、実感。
コメント (7)
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