珠算界では、昔から、大きな数の単位表を
教室に掲示しているところが多い。
一から無量大数までの単位は、江戸時代に吉田光由が
「塵劫記」を刊行、その中に「大数」(おおかず)として、
大きな数の単位が紹介されている。
この「塵劫記」は何度も改訂され、その過程で単位の一部分が
間違って木彫り製版されたらしい。
珠算界では、古くから、製版ミスであったであろう、単位が
使用されていた。
故、多田賢治先生がある部分の間違いを指摘された。
先生は教科書各社に連絡を入れた。
東京書籍だけが10年前に、正しく改訂された。
珠算界は、多くの指導者が以前の呼び名で
指導されており、数え歌まで作って、ボランティア授業で
紹介されていた。
故多田賢治先生から、その指摘された部分の
コピーが送られてきたものの、珠算界への働きかけは
されなかった。
私は、そのコピーの出所を調べるために、インターネット上で
調べあげた。
結果、広辞苑にそのページをみつけたのである。
広辞苑では
「し」
数の単位。「がい」の一万倍。
と紹介されている。
このたび、珠算三団体である
日本珠算連盟/全国珠算教育連盟/全国珠算学校連盟で
発行する「たのしいそろばん」の最終ページで
大きな大きな数として「じょ」ではなく「し」と紹介されている。