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迷歩録   きろく

2016-12-15 10:19:48 | 日記
 <strong> 冷たさや  高隈颪  鹿屋かな  炬燵とテレビ  友達となる


                            ひのひら  ろくべえ



     対人援助職の中でとても大切な行為に「きろく」という作業がある。記録は法的証拠物

    となるばかりでなく、ケア情報の伝達、情報の共有など大きな意味を持っているのが記録

    である。しかし残念ながらその記録方法は、職種間では共有されず、それぞれの職種が、

    それぞれに書いているというのが、対人援助職場の実情ではないだろうか。酷い場合には

    何が書いてあるのか解らないものまで存在する。特に医療の場での医師の記録はだれのた

    めに、何を伝えたいのかわからないものまで存在する。チーム医療ととなえながらも、情

    報の開示はしないばかりか、何が書いてあるのかわからないでは、情報の共有は無理な話

    記録というものの大切さがまだまだ浸透していない現実があるのではないだろうか。

     福祉も教育も医療もチームで行う対人援助であることを自覚するならば、記録の方法や

    やり方の研修を重ね、効果的で意味のある記録はどのようにしたらできるのか、研修を重

    ねるべきであろう。

     記録は自分の行動のまとめ、あるいはクライアントの状況のまとめ、状態のまとめとい

    うことになる。時系列は当然だが、その中により具体性を織り交ぜるために逐語的要素も

    入れてまとめることが大切ではないだろうか。

     まとめる時、解りやすく、優しい言葉で、伝えることを第一義にまとめることが大切な

    事、専門用語の羅列ほど見苦しい、情報開示が当たり前の今の時代、クライアントが見て

    も納得できる記録つくりをしなければならない。そのためにはより具体的で誰にでも解る

    記録というものが求められるのではないだろうか。

     自分、あるいは自分たちだけが解ればいいという記録の時代は一昔の事、今は字が読め

    る、あらゆる人が解るような記録とすべきであろう。

     勿論絵や写真、図、統計数字、ありとあらゆる手段を用いて記録を行う事が大切なので

    はないだろうか。言葉だけの記録では限界がある。他の方法も組み入れた記録を模索する

    時期でもある。家族やクライアントが了解できる納得できる、記録を残すためにも、施設

    での生活風景や、イラストなどを記録として残し、家族面会などに活用することも安心を

    提供できる一つの方法で、記録を活かす方法でもある。

     問題がなければだれも見ない記録に苦労するより、誰もが見れる、あるいは見せる記録

    というものの活用を考え、より高度な記録というものを模索することも対人援助という職

    業の大切な部分ではないだろうか。

     「きろく」は大事だが、大事にされていないことの一つ、大事にするとはどのような事

    なのか、皆で考えてみたいものである。