※浮世博史(ウキヨヒロシ)「もう一つ上の日本史、『日本国紀』読書ノート、近代~現代篇」(2020年)「平成」の章(457-478頁)
(123)-2 百田氏の誤り②:北朝鮮による拉致問題が「憲法が改正されれば解決する」と百田氏は述べるが、その根拠が述べられていない!「根拠なく断定する」のは誤りだ!(471頁)
D 百田尚樹『日本国紀』は次のように述べる。「昭和40年代から(昭和30年代からという情報もある)、北朝鮮に何百人もの日本人が拉致されてきたにもかかわらず、自力で取り返すことさえできない。国の主権が著しく脅かされ、推定数百人の同胞が人権を奪われ、人生を台無しにされているにもかかわらず、『返してください』と言うことしかできない。まったく国家の体をなしていないのである。こんなことは戦前の日本では考えられない事態である。いや、幕末の志士ならこんな横暴は決して許さなかったであろう。」(百田499頁)
D-2 百田氏はこれらの問題の根源はGHQが「押し付けた憲法に由来する」(百田499頁)と持論を展開する。
D-2-2 百田氏の誤り②:北朝鮮による拉致問題が「憲法が改正されれば解決する」と百田氏は述べるが、その根拠が述べられていない。「根拠なく断定する」のは誤りだ。(471頁)
D-2-3 百田氏は憲法が改正されれば、「自力で取り返す」ことができると主張する。だが軍を派遣して拉致された人々を取り返すなら、拉致された人たちは隠蔽のため殺されるだろう。勇ましい主張だが、非現実的だ。(471頁)
D-2-4 百田氏の誤り②-2:日本政府には、現実的な対応で、一部ではあるが、拉致された人々を取り返すことに成功した実例がある。2002年小泉内閣は、それまで「拉致問題などない」と頑なに否定してきた北朝鮮に対して「拉致を認めさせた」だけでなく、拉致被害者を取り戻した。その後、再び交渉は停滞したが、百田氏が「『返してください』と言うことしかできない」と述べるのは誤りだ。まして「国家の体をなしていない」は言いすぎだ。(471頁)
(123)-2 百田氏の誤り②:北朝鮮による拉致問題が「憲法が改正されれば解決する」と百田氏は述べるが、その根拠が述べられていない!「根拠なく断定する」のは誤りだ!(471頁)
D 百田尚樹『日本国紀』は次のように述べる。「昭和40年代から(昭和30年代からという情報もある)、北朝鮮に何百人もの日本人が拉致されてきたにもかかわらず、自力で取り返すことさえできない。国の主権が著しく脅かされ、推定数百人の同胞が人権を奪われ、人生を台無しにされているにもかかわらず、『返してください』と言うことしかできない。まったく国家の体をなしていないのである。こんなことは戦前の日本では考えられない事態である。いや、幕末の志士ならこんな横暴は決して許さなかったであろう。」(百田499頁)
D-2 百田氏はこれらの問題の根源はGHQが「押し付けた憲法に由来する」(百田499頁)と持論を展開する。
D-2-2 百田氏の誤り②:北朝鮮による拉致問題が「憲法が改正されれば解決する」と百田氏は述べるが、その根拠が述べられていない。「根拠なく断定する」のは誤りだ。(471頁)
D-2-3 百田氏は憲法が改正されれば、「自力で取り返す」ことができると主張する。だが軍を派遣して拉致された人々を取り返すなら、拉致された人たちは隠蔽のため殺されるだろう。勇ましい主張だが、非現実的だ。(471頁)
D-2-4 百田氏の誤り②-2:日本政府には、現実的な対応で、一部ではあるが、拉致された人々を取り返すことに成功した実例がある。2002年小泉内閣は、それまで「拉致問題などない」と頑なに否定してきた北朝鮮に対して「拉致を認めさせた」だけでなく、拉致被害者を取り戻した。その後、再び交渉は停滞したが、百田氏が「『返してください』と言うことしかできない」と述べるのは誤りだ。まして「国家の体をなしていない」は言いすぎだ。(471頁)