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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

ディバージェンス(第18回東京国際映画祭 アジアの風)

2005-10-27 10:49:23 | 映画(た行)
アーロン・クォック、イーキン・チェン、ダニエル・ウー、アンジェリカ・リー出演。ベニー・チャン監督作品。

恋人が失踪し、投げやりな生活を送っていた刑事シュン(アーロン・クォック)。彼が護送してきたマネーロンダリング事件の証人が殺し屋(ダニエル・ウー)に射殺され立件不可能になってしまう。捜査を続ける彼らに立ちはだかる弁護士トウ(イーキン・チェン)。彼の妻エイミー(アンジェリカ・リー)は10年前に失踪した恋人にそっくりだったことから、シュンは彼女の身辺を調べはじめるのだが…。(第18回東京国際映画祭公式プログラムより)

この映画の前に「同じ月を見ている」を見たのですが、「同じ月を見ている」は映像がとても綺麗です。違和感を感じるくらい(CGを使っているせいもあるでしょうが)。
でもこの映画が始まってすぐ、「あ、これが香港クオリティ」とホッとする私がいました(爆)。

アーロン・クォックは、名前だけ知っていましたが、彼が出演している映画はたぶん、初めて観たと思います。
彼はこの映画で、台湾金馬奨の最優秀男優賞にノミネートされているそうです。観てみて、なるほど、と思いました。
とても丁寧に、アーロン演ずるシュン刑事の心の様子が描かれているなと思いました。特に失踪した恋人に対する気持ちが。観ていてとても痛々しいです。
イーキン・チェンは、銀ブチのメガネをかけた弁護士の役でした。あらとってもインテリだわと思ったのですが、私はイーキンのこういう役はあんまり好きじゃないかも・・・。
そして、ダニエル・ウー。彼はかっこよかったですねぇ。この映画の中で一番かっこよかったんじゃないかと。アーロンとの格闘も、ダニーは強い強い。蹴りとか、マジでかっこいい。キマってました。彼は殺し屋の役でした。
イウ役の役者さん、観た事あると思います。「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3」でロウロウ役をやった人と似てる気がするんですが、気のせいでしょうか。役者さんの名前が分からないので、違ったらごめんなさい。
それから、エリック・ツァンが刑事役で、出てました。出番は少ないですが、いい味出してましたね。また食ってるわ、と思ったのは私だけ?(笑)これは何とかパスタだ、とか言ってましたが、焼きそばにしか見えなかった(笑)。
あと、香港映画に欠かせないバイ・プレーヤーのラム・シューも出てました!今回は探偵役でした。
そういうちょっとした所が分かるようになった自分が嬉しい(笑)。

ところで、監督のベニー・チャンって、「THEマジック・クレーン」の監督でしたか!
今度、「ヒロイック・デュオ 英雄捜査線」を観ようかと思っていた所でした。


以下、サスペンス(推理物)なのでネタばれも含みます。

ストーリーは思っていたよりもサスペンス色が強く、犯人探しも含んで進んでいきます。字幕を追うのと役者の表情を追うので精一杯だったので、ストーリーの細かい所までは把握できませんでしたが(最初、イーキンは弁護士じゃなく、会計士だと思ってたし、シュン刑事の失踪した恋人は、恋人じゃなくて奥さんかと勝手に思ってました・笑)、肝心な所はおさえられたので、良かったです。
イーキンが犯人である事は途中で分かりましたが、(彼の豹変ぶりは、ちょっと迫力に欠ける気がしないでもなかったですが)それなりに楽しめたし、ダニーの殺し屋っぷりも、そしてアーロンの失踪した妻を実はダニーが殺していた事なども、なるほど~と思えました。
が、アーロン演じるシュン刑事に救いがなくて、これはキツいですねー。イーキンの妻が自分の失踪した妻に似ていて、監視(というかストーカー入ってる)している様子がこれでもか、という程出てきて、そのたびに辛そうなシュン刑事に、分かったからもういいよ~と言いたくなりました。
私は暗くて重い映画は大好きですが、これはちょっと痛すぎる。アーロンが(というかシュン刑事)可哀想でした。
そして、ダニーが殺された時(銃声がした時)に頭に浮かんだ言葉は「因果応報」でした(苦笑)。

特に目新しい何かがあるという感じではありませんでしたが、それなりに楽しめました。配給はタキ・コーポレーションに決まっているようなので、日本での公開もあるんでしょうか。舞台挨拶もティーチインもなかったので(とっても残念)、公開してから観ても良かったかなとちょっと思ったりして(笑)。