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トニー・レオン、タン・ウェイ、ワン・リーホン、ジョアン・チェン、チン・ガーロウ出演。アン・リー監督作品。
1942年、日本軍占領下の上海。ごく普通の女子大生チアチーは、抗日運動に心血を注ぐクァンに秘かな恋心を抱き、彼と行動を共にする中で次第に感化されていく。やがてチアチーは、日本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー、イーに近づき暗殺を遂行する危険な任務を与えられる。さっそく身分を偽りイー夫人に接近し、冷徹で異常なほど用心深いイーを誘惑する機会を窺うチアチーだったが…。(allcinema onlineより)
公式サイト
総合:★★★★★
ストーリー:★★★★☆
演出:★★★★★
タン・ウェイの演技力に脱帽:★★★★☆
昨日、マンダリン・オリエンタルホテルにて行われたジャパン・プレミアに行ってきました。友人が当選し、ありがたいことに誘って頂き、正装をして出かけました。一般人もレッド・カーペットを歩かされると聞いて、どんな感じなのか、ドキドキしていましたが、単に入口にレッド・カーペットが敷いてあるので、歩かざると得ないという(苦笑)。しかも、大勢のマスコミが固唾を呑んで見守る中(笑)。正直、あまりいい気分ではなかった・・・。向いてないですね、自分にああいう場は。
電話確認等をしてくれた友人から、トニー・レオンは来ない、来るとしたら奇跡(笑)と聞いていたので、そんなにショックはありませんでしたが、やはりちょっとだけは期待していて、やはりトニーが来日しなかったと知って、がっかりでした。またすぐに日本に来るって言ってたのに残念です。ただ司会者によると、“延期”ということらしいので、「傷だらけの男たち」の時のようにフラリと来日してくれるかもしれません。その時にまた駆けつけられるといいのですが。しかし、しばらくは平日会社を休みにくいよ(笑)。
来日されたのは、アン・リー監督、タン・ウェイさん、ワン・リーホンさん。レッド・カーペットを歩いて中に入って来た時に近くで見ましたが、タン・ウェイさん、すんごく細くて綺麗でした~~。ワン・リーホンさんは、ちょこっとヒゲが生えてました。いやぁ、かっこいいです。トニーが来ないと知った私は、終始落ち着いていて、手を伸ばしたところで握手できなさそうだなと思ったのもあり、タン・ウェイさんたちが近くを通っても、座ってました(笑)。私の方が通路に近かったので、カメラ持ってる友達と席代われば良かった。
芸能人が来るかな~?と思ってたのですが、確認できたのは、高橋ひとみさんだけ。今朝のめざましTVで菊地凛子さんが来てたのを知りました。会場内にいた??
アン・リー監督は終始ニコニコしていましたが、
ワイズ・ポリシーのブログによると、ホテルに向かう車の中で初めてヒース・レジャーの悲報を知ったそうです。
プレミアは、イメージソングを歌う中孝介さんなどが生で歌ったり、タンゴ歌手の冴木杏奈さんが歌ったりしました。
タン・ウェイさんたちは、日本でのプロモーションが最後であることを何度も言ってましたね。3人ともこの映画のプロモーションでは再来日で、何度も来日してくれるなんて、嬉しいです。トニーが一緒だったら尚嬉しかったなぁ・・・。
試写会が終わった後にパーティがあるようで、その時に皆さんとお話ししたいです、監督やタン・ウェイさんは言ってましたが、うちら一般人には当然関係なく(苦笑)、でもきっと彼らの知識や映画に詳しいのは、ファンの方じゃないかと思ったり。
映画は、2時間半超えのかなり長い映画です。私は台湾版を購入し、すでに1度視聴していました。が、「男児本色」の香港版を見た時と違って、英語字幕がなく、言葉が全く分からない。なので、台湾版を見た時に感想としては、タン・ウェイさんの目力が凄いのと、トニーがまるで別人に見えた、というくらいでした。
昨日初めて、日本語字幕付きで、言葉を理解して観たら、全然違いました。
素晴らしいです。もう他に言葉が見つからないくらいでした。この映画はヴェネチア映画祭で金獅子賞(グランプリ)を取っていますが、私は賞を取った映画や、評論家が絶賛した映画をそのまま素晴らしいと思えるほど、芸術作品を評価出来る人間ではありません。ただ、この映画は本当に素晴らしい。女スパイが、殺そうと思っている相手を好きになってしまう映画は、今までにあるだろうし、目新しいものではないのに、それをここまで素晴らしい映画にしてしまうとは。非の打ち所が・・・見当たらないのです(今の時点では)。まさに絶賛するにふさわしい映画だと思います。
以下、内容に触れますので、知りたくない方はご注意願います。
トニーは上にも書いたようにいつもとは別人のようでした。しゃべり方も。ただ女性を見つめる目がいつものあの潤んだ瞳でドキドキしてしまいますが(笑)。ワン・チアチーに指輪をあげた時のイーの表情(瞳)はもう・・・ほんとにとろけそうですよ。
激しい性愛描写が話題になっています。確かに凄いですが、3回あるベッドシーンのうち、2回目からは、私はせつなくて、泣きそうでした。台湾版を見た時には、ここまでやる必要があるのかなぁと思ったりしましたが、やっぱり必要なのでしょう。(あの体位が必要かどうかは分からないけど)
トニーはこの映画の中で2回泣くシーンがありますが、中年男の涙はせつないっすね。ラストは私も一緒に涙してしまいました。
タン・ウェイさんは、ほんとに映画初出演かという素晴らしい演技。終始出ずっぱりで、この映画は、まさにタン・ウェイさんのための映画ですね。目力が強く、とても印象に残ります。激しいベッドシーンについて、彼女が台詞で説明するシーンがあるのですが、その時の感情ほとばしる演技がほんとに素晴らしい。素晴らしいしか言えない語彙の少ない私を許して下さい(苦笑)。
そのシーンがあるからこそ、ラストの方で、指輪をもらった時に言ってしまう台詞に説得力が生まれるのだと思いました。
ワン・リーホンは、
演技が初めて?と聞いてますが、本当でしょうか?(
「真昼ノ星空」で見てました。しかも誉めてる・笑)自然な演技で、私は全く違和感ありませんでした。なさすぎて、良いとも悪いとも何も考えなかったくらいで。演技の才能あるんじゃないでしょうか。ラストで、ワン・チアチーを見つめる目は、裏切りを憎む目ではなかったと理解しました。それだけでも、ワン・チアチーは救われたのではないかと。私も救われた気分です(笑)。
映画は、2月2日から公開です。R-18指定ですが、引っかからない方(笑)はぜひ。私は初日にまた見に行きたいと思っています。