Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

マッハ!

2005-11-29 11:59:19 | 映画(ま行)
トニー・ジャー、ペットターイ・ウォンカムラォ、プマワーリー・ヨートガモン出演。プラチャヤー・ピンゲーオ監督作品。

タイの敬虔な仏教徒の村から、信仰の象徴である仏像”オンバク”の首が盗まれた。悲嘆にくれる村人達を見て、「オンバクを取り戻してみせる!」と一人のムエタイの奥義を極めた男(トニー・ジャー)が立ち上がる……。

1. CGを使いません
2. ワイヤーを使いません
3. スタントマンを使いません
4. 早回しを使いません
5. 最強の格闘技ムエタイを使います
でもケガはします・・・。

という予告を観たことがありました(笑)

ストーリーは単純明快、アクション豪快、観てて、スカっとします。
観ている間中、「すご~い!」「すげ~~!」とか、それしか言葉が出てきません(笑)。
トップシーンの木の上でのトニー・ジャーの動き!!!まるで猿でしたよ。
その後は、ストーリーの前振りなので、アクション出てきませんが、出てきた後は、アクションの連続。
ムエタイという格闘技は詳しく知りませんでしたが、何に驚いたって、脳天にチョップを食らわすというのが、驚きました。死ぬでしょ、普通(笑)。だから格闘技では、禁止技なんじゃないですか?(よく知らないけど・・・)
カーチェイスもあり、闘いながら逃げるシーンなんかは、ジャッキー・チェンの映画を思い出しますね。
体操選手のように身軽で、空中で何回転もしてるのに(ひねり技もある)、ワイヤーも何も使ってないんですよね?凄すぎる~~
この映画、ほんとトニー・ジャーに尽きます。
ジョージ役の役者さんもいい味出してましたけどね。ラストはちょっと意外でした。

アクション好きな方にはお薦めですね。ってか、好きな人は、すでに観てるよね(笑)。

無気力?

2005-11-28 16:52:33 | 本・雑誌、その他雑記
何かこう、レビューを書く気力が湧かないです。
キーファーが帰国したから?(爆)

キーファー来日の前に「メイド・イン・ホンコン」や「ホステージ」を観てたりするわけで、レビューを書こうかとも思うんですが、いかんせん、時間が経ってしまっていて、記憶が薄れています。
「メイド~」については、メモもあまり取ってないし、印象しか残っていないので、書けるかどうか・・・

無気力というのとはちょっと違うような気がしますが、ここ5日ほど、気が張り詰めてましたし、ちょっと休憩・・・
ココは更新してないんですけどね(汗)。

まぁ、ちょっといろいろあって、落ち込んでもいますが、今日からは「24」のシーズン4を観ようかと!(遅いですね・苦笑)
でも本当はやらないといけない事がいろいろあるのに・・・なんてたって、24話分ですから、それなりの覚悟が必要です(笑)。
途中でやめられない事も分かってるしな~

何気に仕事も忙しく(仕事中にブログ更新する方がオカシな話ですけど・笑)、午前中はなかなかネットができません。しくしく。

さて。今日はこれくらいにして、いつもお世話になっているブログを巡ってきます。(時間的に全部回れなさそうだけど・・・)

キーファー・サザーランドINDEX

2005-11-25 15:03:10 | キーファー・サザーランド
キーファー・サザーランドの出演映画(ドラマ)INDEXです。

【ア行】

【カ行】
「グリーンズ」

【サ行】
「ザ・センチネル 陰謀の星条旗」
「三銃士(THE THREE MUSKETEERS)」
「失踪」
「スタンド・バイ・ミー」

【タ行】
「テイキング・ライブス」
「24 TWENTY FOUR Season6(お台場映画王)」
「24 TWENTY FOUR エミー賞受賞!!!」

【ナ行】

【ハ行】
「フラッシュバック」
「ベイ・ボーイ」

【マ行】
「ミラーズ」

【ヤ行】
「要塞監獄プリズナー107 LAST LIGHT」

【ラ行】
「乱気流/グランドコントロール」
「リバー・クイーン(ニュージーランド映画祭2006)」
「霊視 After Alice」

【ワ行】


順次、追加していきます。


キーファー祭り 開催決定!!

2005-11-25 13:59:53 | キーファー・サザーランド
ご存知の方、多いと思いますが、現在、キーファー・サザーランドが、来日しております。
日本に到着した23日の日、ワタクシ、成田空港へお迎えに行ってまいりました(爆)。
しかも、一人で!ミーハー道、ここに極まれり!(笑)
こんな私でも、成田空港でのお迎えは初体験でした。
その時のレポ(っていうと大げさなんですが)は、「むんちゃんのデキゴト」に書いてます。
私の趣味全開のブログなので(苦笑)、ここにはブックマークしてなかったのですが、期間限定で載せようかなと。ちなみにそっちのブログでのIDは「むんちゃん」です。以前、いつもお世話になっている映画ブログで、間違えてこっちのID使ったことがありまして、混乱させてしまいました(苦笑)。別のID使うから、こんな事になるんだけど・・・(笑)。

そして、本日11月25日は「24」シーズン4の発売日でございます!!
レンタルせずにDVD BOX発売をひたすら待っていた私にも、やっとシーズン4が語れる季節がやってきました。
その為、本日より「キーファー祭り!!」を開催したいと思います!
パチパチパチパチ!!(自ら拍手)
トニー祭り、亡国のイージス祭り、そしてやっと日の目を見たキーファー祭り!!
感無量でございます(笑)。
ここのブログは基本的に映画やドラマのレビューを書くために作ったので、これから少しずつ過去の日記(Web上からは消去済み)を遡り、キーファー出演の映画レビューをあげていきたいと思います。
家にあるDVDやビデオは見直せるんだけど、全部持ってるわけではないんで・・・トニー出演作品と同じで、ちょこっとずつ集めてます(苦笑)。
これがまたトニーに負けず劣らず、出演作品が多いんだ・・・見るの大変だったな~(遠い目)
キーファーに関係のない映画ももちろん、アップしていきますが。香港映画しかり。邦画しかり・・・。

でもって、さっそくキーファーのカテゴリを作りました(笑)。
映画以外の記事については、「むんちゃんのデキゴトの方で好き勝手に語りたいと思いますので、そちらもよろしくお願いします。
ちなみに「むんちゃんのデキゴト」はTB許可しておりません。コメントのみになっておりますので、あしからず。


しっかし、11月、12月は忙しいから、映画を見るのも自粛しようと思っていたのに、こんな事に・・・キーファーのせいだ・・・でも来日してくれて嬉しかったし・・・まぁ、いいか・・・

MUSA―武士―

2005-11-22 10:58:00 | 映画(ま行)
チョン・ウソン、チュ・ジンモ、アン・ソンギ、チャン・ツィイー出演。キム・ソンス監督作品。

1375年、朝鮮の高麗は明朝と友好関係を築くため、南京城へ使節団を遣わした。しかし、城に辿り着いた使節団はスパイ容疑をかけられ、広大な砂漠地帯へ流刑される羽目に。ところが一行は、砂漠へ向かう途中、明を目の敵にする元軍の襲撃に遭い、使節団を連行していた明の兵士が全滅してしまう。図らずも解放された形となった使節団のチェ・ジョン将軍は高麗への帰国を決断する。その帰途、一行はランブルファ将軍率いる元軍と遭遇、彼らに捕らわれていた明のブヨン姫に助けを求められる。チェ将軍は帰国を中断、圧倒的不利を覚悟で姫の救出へ乗り出すが…。(ヤフーレビューより)

あまり良い評判が聞こえて来ない作品だったので、観るつもりはなかったのですが、チョン・ウソンが出てるので観てみようかな~~と・・・。(←ミーハー・笑)

うーん。長い(苦笑)。そして、やたら闘うシーンが多くて、観ていて疲れる。正直微妙な映画でした。
まずストーリーにあまり説得力がないような気がしました。明の姫を助けるのはいいけど、帰国を中断してまで、やるかなぁ。
それをやらせる程の魅力が姫にあれば納得がいくと思うんだけど、チャン・ツィイー扮する姫は、ただ気位が高いだけのお姫様という感じでしたよ?
そのツンとした感じが、非常にチャン・ツィイーに似合ってましたけど(苦笑)。唯一、赤ちゃんを抱いた時にいい顔してましたね。
よってたかって姫を守ろうとするんだけど、ただお姫様ってだけであそこまで一生懸命になれるのかなぁと冷静に考えてしまいました。
私は最初から最後まで全く感情移入できない姫でしたけど・・・。

チョン・ウソンが演じたヨソルはなかなか魅力的なキャラではありましたが、やっぱりなんで姫を守ろうとするのか、納得いかない(笑)。従うのはご主人様だけ、とか言ってるのに・・・姫を好きになったという風にも見えなかったし。姫はヨソルを好きそうだったけどね。
ただやたら強かった。さすが主人公(笑)。アクションシーンも見事でしたね。背も高いし、体つきもいいので、見栄えがします。「私の頭の中の消しゴム」でも何が良かったって、工事現場にいた時のチョン・ウソンが、むさ苦しいけど男らしくて、一番かっこよかった。
それから、弓の名手のアン・ソンギのキャラと演技が良かった。渋いな~と思いながら観てました。

かなりグロいシーンも出てくるので、その手の映画が苦手な人はやめておいた方がいいかも。
そういえば、観ていて、「無極」の予告を思い出しました。映像の色使いが似てません?別に「HERO」みたいな色使いにしろとは言いませんが・・・
予告を観るまではかなり「無極」期待してたんですが、ううーん。どうなんでしょう。ストーリーに期待していいのかしら。
個人的に真田さん結構好きなので、観るとは思いますが。・・・って違う映画の話になってるし(苦笑)。



SPL 殺破狼(第6回東京フィルメックス2005・コンペティション)

2005-11-21 16:47:53 | 映画(あ行)
ドニー・イェン(アクション監督)、サモ・ハン、サイモン・ヤム、ウー・ジン、ダニー・サマー、リウ・カイチー、ケン・チャン出演。ウィルソン・イップ監督作品。

TOKYO FilMex公式サイト

マフィアのボス、ポー(サモ・ハン)を起訴するための証人とその妻子をチョン刑事(サイモン・ヤム)が護送中、ポーの手下(殺し屋?)に襲われ、証人と妻が死亡する。チョン刑事は生き残った娘ホイイーを引き取るも、脳に腫瘍が見つかってしまう。
ポーの逮捕にやっきになったチョン刑事は、ポーの組織に潜入捜査員を送り込む。
3年後、あと2日で退職することになったチョン刑事の元に、ある殺人事件が映ったビデオテープが届く。それは潜入捜査員を殴打するポーと手下が銃殺する映像だった。チョン刑事は、部下の3人と共に、手段を選ばず、ポーの逮捕に乗り出すが、違法捜査を、チョン刑事の後任であるマー刑事(ドニー・イェン)に見つかってしまう。マーはチョンに説得され、捜査に協力することになるが・・・

久々に自分でストーリーを要約したら、難しい~~~(苦笑)。短くなりません。大幅なネタばれにはなってないよね?

来日が予定されていたウィルソン・イップ監督は、新作の撮影の為、来日中止との事で、ビデオメッセージが届いていて、それが流れました。
映像はウィルソン・イップ監督とドニー・イェン、サモ・ハンでした。サモ・ハンは一言くらいしか話さず、会場の客の笑いを取ってました(笑)。
その後もウィルソン・イップ監督の長いメールが紹介されました。誰も来日しなくて、ガックリでしたが、監督の誠意は伝わって来て、かなり好印象に(笑)。

映画ですが、思っていたよりもずっとダークで、びっくりしてしまいました。もうちょっと普通の刑事物の話かと・・・。でもよく考えたら、香港映画で普通の刑事物なんかあったっけ?(爆)暗くて重い映画好きの私でさえ、観た後にどっと疲れが・・・一緒に観に行った友人もグッタリしてました。
暴力描写もかなりキツイし、血もかなり出るので、観ていると力入るんですよね。
最近観た「デッドポイント」もダークだなぁと思いましたが、予想していなかった事もあり、この映画の方がよりダークに感じました。
ストーリーの中に父子の話が絡んできていて、(香港にも父の日があるのね・・・)それは刑事側だけでなく、マフィアであるポーの子どもに対する愛情も描かれていました。
個人的にはワー刑事(リウ・カイチー・・・「インファナル・アフェア2」でサンスク役の人!)の父子の話(電話のシーン)にグッと来てしまいました。

あと私が好きなシーンは、チョン刑事がワー刑事に脳腫瘍の話をするシーン。
二人で食事をしながら話していて、
ワー「治るのか」チョン「分からない」ワー「大丈夫だ」チョン「食事が終わったら来いよ」とチョンが立ち去ります。
その後、1人になったワーがカップを持ち上げ、ソーサーに叩きつけて割るシーンがあります。
その動作に尊敬するチョンが脳腫瘍になってしまった悲しみや怒りが込められていて、凄いな~と思いました。言葉では「大丈夫だ」と言っていても、心中穏やかじゃないというのが表われていて、脚本、演出、演技、どれも秀逸。参考になります(笑)。
リウ・カイチーの演技、凄くいいですね。「インファ~2」ではマリー姐さん殺ったり、生き埋めにしてる横でハーモニカ吹いたり、遺体を焼いてる所でお札を火に入れたりしてましたけど(汗)。

そして、この映画、香港ノワールだけでなく、マーシャルアーツも含まれてます。ドニー・イェンのかっこよさと来たら、もう!!
そういえば、私はドニーが現代人の役をやっているのを、そして髪が短い役を初めて観ました(笑)。ドニーのアクションが素晴らしいのはもちろんですが、ウー・ジンも不気味な雰囲気をかもし出していて良かったです。
それから、サモ・ハン!この人の動きといったら、凄いです。太っててあんなに動けるもの??昔から不思議でしたが(笑)。
どのアクションも見応えがありました。


以下、ネタばれ含みます。


上にダークだったと書きましたが、途中からやや予想はつきます。刑事たちの方も、ポーの金をくすねてるし、ポーを逮捕するために、潜入捜査員を銃殺したポーの手下を殺したりしてたので、ああ、部下たちはきっと嵌められて、殺されちゃうんだろうなぁ・・・と。
しかし、クライマックスでポーとマーの対決になった時、ここでマーが負けちゃったら、スッキリしないよねぇと思ってたので、ラストにはかーなーり驚きました。
マーは、アクション対決には勝ったのに、ポーにとどめを刺さなかったばっかりに、窓突き破って、下に落とされるとは・・・・・・しかし、ポーは口から血をダラダラ流してたのに・・・不死身ですか??(苦笑)。
そのせいで、マーが落ちた車に乗っていた自分の妻子も亡き者にしてしまったわけですが。

結局生き残ったのは、チョン刑事。しかし、チョンは、病気で先がない・・・
マーがグラスに酒を注いでいて、チョンが「おろしてくれないのか?」と言った時、客席では笑いが起こっていました。それだけにその後起こった事態に会場が凍りついていたような。凍りついたのは、私だけでしょうか・・・?
救いがありませんね。さすが香港ノワール。
ラストシーンで、海辺で無邪気に遊ぶホイイーが切ないです。



レビューを書くにあたって、「香港電影迷宮+blog」「殺破狼 SPL」のキャスト名を参考にさせて頂きました~。
香港映画・芸能情報、そしてアレックス・フォンの情報満載なので、ちょくちょくチェックさせてもらっているブログです。

D坂の殺人事件

2005-11-18 14:42:30 | 映画(た行)
真田広之、嶋田久作、三輪ひとみ、吉行由実、岸辺一徳出演。実相寺昭雄監督作品。

昭和二年、古本屋の女将が殺されるという事件が起きた。第一発見者が逮捕されるが、やがて他の者にも嫌疑がかかる。『屋根裏の散歩者』に続いて実相寺昭雄が監督した、明智小五郎を探偵役とする佳品。原作は江戸川乱歩の2つの短編「D坂の殺人事件」と「心理試験」。物語は真田広之演ずる贋作師・蕗屋が依頼された春画の製作を中心に、妖しくもつれた人間関係を官能的に描いていく。(ヤフーレビューより)

97年の作品です。たぶん、ビデオ化された頃にレンタル屋で一度見かけていて、気になっていた映画でしたが、未見のままでした。
今年、「亡国のイージス」で主演した真田広之さんが主演という事と、やはり今年観た「姑獲鳥の夏」の実相寺昭雄監督の作品ということで、観たいなと思い、地元のレンタル屋で見つけることができたので、借りてきました。
江戸川乱歩原作の映画というと、「RANPO」を劇場で観た事があります。奥山バージョンなのか、黛バージョンなのかよく覚えていないのですが・・・奥山バージョンは劇場で香水を流したとか?で、そんな記憶はないので、黛バージョンだったのかな。映像が非常に妖しく、羽田美智子が目を見張るほど美しかった事や竹中直人が出演していた事は覚えてます。内容はよく分からなかったという記憶が(苦笑)。

ジャケットがエロい感じで、官能うんぬんと書かれていたのですが、あまり気にせず借りてきて、観始めてからR指定の映画だと知りました。
どんな感じなんだろ、と思って観たのですが、思ってた程、大したことはなかったような・・・縛るとダメなのかしら。そういう問題じゃないの?(笑)
真田さんがエロいのかしら、と思ったら、全然違って、拍子抜けしたというのもあるとは思いますが(爆)。

でもある意味、エロいと言えば、エロいのかもしれません。
非常に妖艶な真田さんを堪能することが出来ました。真田さんのああいう演技は初めて観ました。三上博史さんがやりそうな感じだなぁと思ったら、「屋根裏の散歩者」で主演してました。これもこの映画と同じような雰囲気の映画なのかな。実相寺監督の映画だし。設定も似てるみたいだし。

真田さんは贋作師の役でした。所作がやや女っぽく、鏡を見て、髪の毛を耳にかけるしぐさなんて、そこらの女が裸になるよりもずっと、エロいですよ。
美しく妖しい真田さんから目が離せませんでした。この真田さんを観れただけでも、この映画観てよかったと思いましたよ。マジで。
完全なナルシストでしたね、このキャラは。やはり美しい物を作り出せる人は、ナルシストが多いんでしょうか・・・。
ただ、遊女の格好をした時の白塗りの真田さんは、私的にはあまりイケてなかった。何もしてない素顔が一番美しいと思いましたよ。

この話は明智小五郎探偵が出てきますが、明智に焦点を置いた映画ではなく、犯人役の真田さん扮する蕗屋に焦点をあてています。「屋根裏~」の方もどうやらそうみたいですね。
原作がどうなのかは知りませんが、この映画ではそれが成功していました。私は傑作だと思います。もちろん謎解きもありますが、それよりも、主役のキャラに焦点をあて、じっくりと描いている所がとてもいいです。
こういう映画があるから、邦画を観るのをやめられませんねー。この手の美しさとか妖艶さは、他の国の人には撮れないでしょう、きっと。

以下、ネタばれです。


古本屋の女将に「不知火」の贋作を依頼され、出来上がった後、オリジナルを焼いてしまうというのを観て、ほぉ~と、うなりました。
次に依頼された「明烏」を蕗屋はモデルを見ながら描きますが、上手くいかない。
そのうち、蕗屋は自分がモデルになったら・・・と遊女の格好をして自分を縛り、絵を描き上げた後、女将が遊女だった頃の写真を見せられます。「明烏」のモデルが女将だと知った蕗屋は、女将を殺してしまいます。
その時は、私にはなぜ殺したのか分かりませんでした。
ラストで、その謎が明かされ、自分がモデルになって描いた「明烏」のオリジナルがこの世にあってはならないから殺した、というを知った時、うーん、なるほど~という感じでした。

そして、エンディングがまたいい。明智探偵が「犯人の気持ちが分からない」と言っているのに対し、明智探偵の助手の小林少年が「僕には犯人の気持ちが分かります」と言って、唇に紅を塗るシーン。秀逸ですね。うわ~こいつもナルだ!と(笑)。

こういう映画を撮る方なので、「姑獲鳥の夏」の依頼があったのか、と思うと納得できます。「姑獲鳥の夏」の出来がどうかというのは置いておいて。(私は好きでしたけど)

今公開中の「乱歩地獄」というオムニバス映画も実相寺監督が参加しています。
気になっている映画だったけど、やっぱり観に行こうかな。4本一度に観るとキツいらしいという噂を耳にしましたけど。精神的に結構クルらしい(苦笑)。
とりあえず、先に「屋根裏の散歩者」のビデオを探します。ハイ。

Needing You

2005-11-17 14:30:00 | 映画(な行)
サミー・チェン、アンディ・ラウ、フィオナ・リョン、レイモンド・ウォン、ラム・シュー出演。ジョニー・トウ、ワイ・カーファイ監督作品。

ごく普通のOLキンキー。20代も半ばとなり家族からは結婚の催促がしつこくなってきた。自分でも本当に愛する人を見つけたいとは思いつつ、度重なる失恋に恋に臆病になってしまっていた。そんな折り、キンキーは新しい部署に配属された早々上司のアンディと一悶着おこして気まずい雰囲気になってしまう。さらに悪いことに、キンキーのミスから中国本土の大事な取引先との商談が潰れてしまう。キンキーは意地になって一人で中国本土へ出向き信頼を取り戻そうとするのだが、それを知ったアンディはキンキーには無理と急ぎ取引先へ向かう……。(ヤフーレビューより)

ジョニー・トウ監督のラブ・コメディです。ラブストーリーは苦手ですが、コメディならば、まぁなんとか。
最近、意に反してラブストーリーを観る機会が増えてきました。やはり世の中にはラブストーリーが溢れているんですね。そりゃ黒社会映画よりは自分の世界と近いし、だいたいの大人が恋愛を経験していますから、感情移入しやすいですよね。
昨日も王道のラブストーリー(邦画)を観ましたが、観ている時は、比較的、大丈夫なんです。つまらないとは思いません。まぁヒットしたのしか観ないし(笑)。
問題は観終った後です。ラブストーリー、それもハッピーエンドの映画は、後に余韻がほとんど残らないんです。ふとした時にシーンを思い出す事もない。
なので、1日経って感想を書こうと思った時に「ま、普通だったな」という感想になってしまうわけです(笑)。もう一度観たいとも思わないし・・・そういう理由で「ラブストーリーは苦手」と自分で思ってしまうんじゃないかと、分析してみました(笑)。
そういえば、本もあまりラブストーリーを読んでないかも。子どもの頃から推理物、ミステリー、ファンタジーばっかり読んでいたような(大笑)。そういうジャンルに惹かれてしまうのは、子どもの頃からだったのか・・・と今気付きました(苦笑)。

この映画は、ごく普通のOLとサラリーマンの話です。感情移入しやすいはずですが、興味は湧かない(苦笑)。
ところが、監督がジョニー・トウで、サミー&アンディが主演となると話は違ってきて、観てもいいかな・・・っていうか観たいなと思うわけで。
この間、サミー&アンディ主演のラブストーリー「イエスタディ、ワンスモア」を観てきました。
「イエスタディ、ワンスモア」は好きでした。サミー&アンディコンビはとても魅力的でしたし。
なので、この映画も観る事にしました。

この映画、面白かったです。シチュエーションは普通だけど、サミー扮するキンキーのキャラは普通じゃない。恋の悩みや失恋のような事で、会社であんなに大騒ぎする人はいません(笑)。
でも私は好きでしたよ。気に入らない事があると、掃除を始めてしまうというキャラ(笑)。
監督がそういうのを思いつくとしたら、凄いなぁと思ったら、どうやらこれはサミーが自分で決めたみたいですね。でもそういうのってすごく分かる気がする。しかも両手使ってて、同時に違う動きをしてる。あれって観てると簡単そうだけど、結構難しいですよ。
しかも、後の方で、今度はアンディが壁やテレビを洋服の袖で拭き始めた時は、爆笑しました。そういうネタの使い方もまた上手いな~と思う。
元彼とインド料理の店で食事をした時のキンキーが凄くステキでした。あんまり綺麗でびっくりした。ジャケットになってましたね。

アンディは普通のサラリーマン、似合ってましたね。髪形も普通~な感じだけど、全然おっさん臭くないのはなぜ??若いよね、ほんとに・・・
アンディのキャラも好きでした。キンキーに、ポッチャリしててイケてない男性を紹介するはずが、大富豪のロジャーを紹介することになり、しかもロジャーがキンキーと気が合ってしまった後のちょっとすねた感じとか、バイク買っちゃって、一生懸命練習するところとか可愛いなぁ~と思いながら観てました。

小道具も上手く使ってますね。何度捨てても戻ってきちゃうありえないお守り(笑)とか。
ラストで出てきたバイクの男は、たぶん、前の映画を観てると分かるキャラかなと思いましたが・・・
板に白色で文字を書いても遠くからじゃ見えないだろ(笑)、と思ってたら、それがラストに繋がってましたね。

コメディなので、ややストーリーがぶっ飛んでますが、楽しく観れました。
ラジオドラマが原作だそうですね。しかもその声をアンディとサミーがやっていて、そのままの配役で映画にしてしまったそうで。

しかし、あんなステキな上司がいたら、惚れるって(笑)。
劇中に流れるサミーの曲もステキでした。
少しですが、名バイプレイヤーのラム・シューとホイ・シウホンも出演していましたよ。
ジョニー・トウ監督の映画では、出てこないと逆に不安になるかもしれない(笑)。



約三十の嘘

2005-11-16 10:04:44 | 映画(や行)
椎名桔平、中谷美紀、妻夫木聡、田辺誠一、八嶋智人出演。大谷健太郎監督作品。

豪華寝台特急トワイライト・エクスプレスに乗り込んだ志方大介(椎名桔平)ら6人の詐欺師たち。ある事件以来解散状態だった彼らは再び結集し、3年ぶりの大仕事を成功させるが、戦利品である大金が詰まったスーツケースを紛失してしまう。(ヤフーレビューより)

大谷監督は「NANA」の監督ですね。
他にも「とらばいゆ」を友人に勧められて観たことがありました。

詐欺師の出てくる映画なので、騙しあいで、ラストどんでん返し、と言った「オーシャンズ11」とかを想像して観ると、全然違います。
そういうスタイリッシュな映画ではなく、人間関係に焦点を当てた群像劇でした。
“仕事”をする前とした後の列車の中での、彼らの会話と行動で話が展開します。
私は観る前は、どんな“仕事”なんだろう~と、てっきりその“仕事”が描かれるのだと思ってたので、ちょっと拍子抜けでした。
でも、ある意味、大谷健太郎監督らしい作品なのかもしれません。舞台の脚本が原作との事で、とても舞台っぽかったですし。
だからこそ、役者の演技力やセリフの上手さが要求される映画でしたね。

私の感想としては、うーん・・・面白かった!というのとはちょっと違うような。
それなりの役者陣が出演していて、演技も下手~というわけではないんですが、イマイチ、映画にのめりこめませんでした。
ただ、列車の中で繰り広げられる人間模様は面白いなと思いました。
列車という限定した空間での出来事なので、メリハリがあまりないようには感じましたが・・・
でも、淡々と進むストーリー展開も大谷監督らしいような(苦笑)。
時々意味ありげに出てくる車掌が気になったのですが、特になんでもなかったようですね。深読みしすぎました(笑)。

気になったのが、セリフはアフレコだったんですかね。口とセリフが合ってなくて、違和感がありました。狭い場所での撮影(でもセットだよね、あれ)だから、アフレコになったのかなぁとか思ったんですけど・・・

それから、クレイジーケンバンドが音楽を担当していて、最初は面白いなと思ったのですが、そのうち、歌が挿入されるとウザく感じ、最後の方は歌いらん、と思ってました。私だけですか?(笑)



ラヴソング

2005-11-15 10:34:56 | 映画(ら行)
レオン・ライ、マギー・チャン、エリック・ツァン、クリストファー・ドイル、クリスティ・ヨン出演。ピーター・チャン監督作品。

10年にもわたる一組の男女の恋愛模様を描いたロマンティック・ラブストーリー。香港アカデミー賞で、グランプリなど全9部門に輝いた名作。シウクワンは、ある事情から中国大陸を後にし香港へと渡ってくる。同じような理由で香港にやってきたレイキウ。町をさよっていた二人は、偶然マクドナルドで知り合う。それがきっかけで二人は付き合うようになるが、それは10年にも及ぶ二人の愛憎劇の序章にすぎなかった。(ヤフーレビューより)

ピーター・チャン監督といえば、私の中では「1:99 電影行動」の中のトニー・レオン出演『2003年春・追憶』を監督した人。
この映像は素晴らしかった!!トニーのいい面を引き出している映像ですね。トニーファンは必見。宝物にしたいです。が、DVD持ってません。廃盤(泣)。
それから、やはりトニー出演作品の「月夜の願い」を監督していますね。これって初監督作品なのかな?ファンタジームービーで、トニーは目から熱視線出してましたっけ(爆)。

この映画は、前から良い評判を聞いていたのと、私は特にレオン・ライのファンではないのですが、この人のラブシーンは結構好き(笑)で、なぜかドキドキするので、ラブストーリーも観てみたいなと思っていました。今迄観たのって、「インファナル・アフェア3」とか「ヒーロー・ネバー・ダイ」とか、「天使の涙」とか、「ヒロイック・デュオ/英雄捜査線」とか、そういう男臭い映画が多くて(苦笑)。
完全なラブストーリーは初めてでした。

ラブストーリーは基本的に苦手なので、好んでは観ないです。そしていつも、評価が厳しくなってしまいますが、この映画は・・・そうですね、点数にすると100点満点中、70点くらいですかね。まぁまぁの点かと(笑)。
観た後の感覚は悪くありませんでした。出会って別れ、出会って別れ、まだ出会う、と。冷静に考えると、やっぱりちょっと微妙。私の趣味には合わない映画かもしれません。なので、また観たいかと聞かれるともういいです、という感じではありますが、いいなと思えるシーンなどもありました。

以下、ストーリーも紹介しますので未見の方は、ご注意願います。

故郷に恋人を残し、香港に出稼ぎにやってきたシウクワン(レオン・ライ)と、同じく出稼ぎにやってきたレイキウ(マギー・チャン)。二人は出会い、恋をしますが、シウクワンは恋人を香港に呼び、結婚します。レイキウは株で損をした為、娼婦として働きはじめ、そこでマフィアのボスのパウ(エリック・ツァン)と出会います。シウクワンとレイキウは再び出会い、お互いに想いを残していた二人は、一緒になろうとしますが、レイキウはパウと共に台湾へ行ってしまい、残されたシウクワンは妻と別れ、以前、香港でお世話になった中華料理屋のオヤジを頼ってニューヨークへ。
追われていたパウは、レイキウと共にニューヨークに流れ着いています。そこで落ち着こうとした矢先、パウはニューヨークの若者に殺されてしまいます。
そして、二人は再び再会して・・・というストーリー。

最初は、とにかくレオン・ライが可愛い(笑)。大陸の田舎?から出てきた青年で、おどおどしている感じとか、ニコニコと自転車で走る姿とか。
マギーはマックの店員の時と、エリック・ツァンの女になった時と別人みたいですよね。凄く綺麗になって、赤い口紅がよく似合う。
そうそう、エリック・ツァンが出てきた時、爆笑してしまいました。出演していることは以前、どこかで情報を仕入れていたはずなんですが、すっかり忘れて観ていたので、びっくり、というか笑いました(笑)。エリックは、マフィアのボスの役でした。いつもはウォン・カーウァイ監督などの映画で撮影監督をしているクリストファー・ドイルも役者として出演していて目を疑いましたが(笑)。英語教師の役でしたね。

テレサ・テンの歌がキーになっていて、ラストで二人を再び引き合わせるというのは、ロマンチックでいいなと思いました。
レオンとマギーのラブシーンですが、うーん、期待していた程ではなかった(笑)。
期待っていうとなんか変ですけど、あまりドキドキはしませんでした。残念。
レオン・ライのラブシーンはやはり「天使の涙」のカレン・モクとのシーンが好きですね。
映画のストーリーは、好みというわけではありませんでしたが、映画の雰囲気は嫌いじゃありません。ニューヨークにまで行って撮影なんて、凄いですね。