Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

容疑者Xの献身

2008-11-20 14:57:30 | 映画(や行)
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福山雅治、柴崎コウ、北村一輝、堤真一、松雪泰子出演。西谷弘監督作品。

ある日、貝塚北警察署管轄内で男性の死体が発見される。顔は潰され、指も焼かれて指紋が消されていたものの、ほどなく身元は判明した。捜査には本庁も出動し、貝塚北署の刑事・内海(柴崎コウ)は先輩の草薙(北村一輝)と共に、被害者の別れた妻・花岡靖子(松雪泰子)へ聞き込みに向かう。しかし、容疑者と目された彼女には完璧なアリバイがあった。いきなり壁にぶつかった2人は、さっそく“ガリレオ”こと湯川学(福山雅治)に相談を持ちかける。そこで偶然にも、靖子のアパートの隣に住む冴えない男・石神哲哉(堤真一)が、湯川の学生時代の無二の親友だったことが判明する。現在は高校のしがない数学教師をしている石神だったが、彼は湯川が“僕の知る限り、本物の天才”と評するほどの頭脳の持ち主だった。やがて、湯川は石神がこの事件に深く関わっているのではと疑念を抱き始めるが…。(allcinema onlineより)

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆☆

公式サイト

見に行ってからすでに2週間以上が経過してしまい、記憶が薄れてきているので、簡単にレビューを書きます。
★が4つなのは、思っていたよりも泣けたから。原作は既読でした。そして、とても好きです。トリックにすごく驚いたのと、花岡靖子と石神の最後のシーンにすごく感動したからです。
ただ、全体的に地味かなーという印象があったので、映像にして、果たして面白いんだろうか、というのと、花岡靖子役の松雪泰子さんの演技次第で、映画の評価がだいぶ変わるだろうなと思っていました。
でも、上に書いた通り、思っていたよりも泣けたし、堤さんも松雪さんの演技も素晴らしかったので、良かったと思います。
ただ、原作にない雪山のシーンはどうなんだろう?派手なシーンがないから、入れたのでしょうか?
ちょこっとずつ原作と違う部分がありましたが、許容範囲(雪山はともかく)で、原作が好きな人にも、概ね好評なのでは?と思いましたが、どうでしょう。
ラストのテーマソング「最愛」がまた凄くいいですね。涙止まってたのに、また泣いてしまいました。



善き人のためのソナタ

2008-03-07 11:35:22 | 映画(や行)
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ウルリッヒ・ミューエ、マルティナ・ゲデック、セバスチャン・コッホ、ウルリッヒ・トゥクール出演。フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナー監督作品。06年。ドイツ。

1984年、壁崩壊前の東ベルリン。国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉ウルリッヒ・ミューエ)は国家に忠誠を誓う真面目で優秀な男。ある日彼は、反体制的疑いのある劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)とその同棲相手の舞台女優クリスタ(マルティナ・ゲデック)を監視し、反体制の証拠を掴むよう命じられる。さっそくドライマンのアパートには盗聴器が仕掛けられ、ヴィースラーは徹底した監視を開始する。しかし、音楽や文学を語り合い、深く愛し合う彼らの世界にヴィースラーは知らず知らずのうちに共鳴していくのだった。そして、ドライマンがピアノで弾いた“善き人のためのソナタ”という曲を耳にした時、ヴィースラーの心は激しく揺さぶられてしまうのだったが…。

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
映像・演出:★★★☆
ラストが好き度:★★★★☆

タイトルだけ知っていた映画で、良い評判は聞いていたのですが、見始めて全然予想していた話と違ったので驚きました。正直、旧東ドイツの政治的なことに興味はないので、なんでそんなに評判がいいんだろう?とあまり期待しないで観ていったのですが、途中から引き込まれてしまいました。総合は★3.5です。
2007年英国アカデミー賞外国語映画賞を受賞しています。

ヴィースラー大尉は、最初にドライマンを監視し始めた時は、完全に国家に忠誠を誓っている男でしたが、監視しているうちにドライマンたちに共鳴していきます。そしてヴィースラー大尉を変えた大きなキッカケは、ドライマンが弾いた「善き人のためのソナタ」を聴いたからでしょうね。正直、そんなにいい曲だと思わなかったのですが(汗)、あまり表情を変えないヴィースラー大尉が、息を呑み、驚きの表情で曲に聴き入っているのを見て、なんか凄いもん聴いている気がしてしまいました(笑)。
ヴィースラーが盗聴していて、反体制の証拠を掴めそうになった時「許せん!」と言いつつ、「今回だけは見逃してやろう」と言っているのを聞いて、吹き出してしまいました。なんか可愛いなと。なんとかしてドライマンとクリスタを助けようと奮闘する姿がいじらしいというか、応援したくなってしまいます。それなのに、クリスタには悲劇が・・・・・・。あの時の呆然としたヴィースラーの表情が、とても切なかった。

結局、ドライマンは助かりますが、ヴィースラーは左遷させられ、毎日、郵便物を配る仕事を淡々とこなします。ヴィースラーのおかげで自分が助かったことを知ったドライマンが、その様子を見て、声をかけるのか・・・と思いきや、結局声はかけません。そして、本を出版します。
ある日、ヴィースラーはドライマンが本を出版したのを知って、本屋で手に取ります。そこには”ヴィースラーに捧ぐ“と書かれていました。レジに持っていくと、店員に「ギフトですか」と聞かれ、「これは自分のための本だ」と言うヴィースラー。彼の人生が報われた瞬間だ、と思ったらとても嬉しくなりました。こういうラスト、私は大好きです。


誘拐ゲーム(中国映画祭2007)

2007-11-27 15:51:14 | 映画(や行)
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レネ・リュウ、カリーナ・ラム、チョン・シウファイ、グオ・タオ出演。ロー・チーリョン監督作品。

実際にあった誘拐事件を元に映画化。黒澤明監督「天国と地獄」を思わせる設定に女性の犯罪心理を盛り込んだサスペンス。(公式サイトより)

作品詳細

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
カリーナとレネ・リュウの顔が似てる度:★★★★☆

この日観た3本の中で、一番自分好みの映画でした。カリーナ・ラムは、顔が好み♪なので、好きな女優さんですが、可愛い系なので、あまりサスペンス系の映画には向かいない(刑事役とか、ちょっと微妙だった事あり)んじゃないかなと思ったのですが、今迄観たカリーナ出演映画の中でもかなりいい演技だったと思います。髪型も髪の色も今迄見たことがない短髪&グレーorシルバーぽい色で、雰囲気がかなり違いました。冷静で、ぐっと抑えた感じの演技が良かったです。

以下、ネタバレありますので・・・・・・日本公開されるかどうか、分からないけど(苦笑)。

カリーナは弟が誘拐され、殺され、しかも夫は難病にかかり、海外での治療にお金がかかるという幸薄い女性の役でした。そしてお金のために金持ちの子どもを誘拐してしまうという・・・・・・。
弟が殺されたことで警察にも恨みがあり、しかも誘拐事件の時の警察を動きに詳しいため、警察を出し抜くことが出来るというなかなかスリリングな設定。
金持ちの子どもを誘拐するつもりが、実は刑事であるレネ・リュウの子どもを誘拐していたことが分かった時、私はかなりびっくりし、この映画面白い!!と思ったのですが、単に間違って誘拐してしまったと分かった時はもっとびっくりしました(笑)。
まぁ警察に恨みがあるとはいえ、お金が必要なわけだから、刑事の子どもを誘拐したってしょうがないわけで・・・・・・。
子どもを誘拐されてしまった刑事のレネ・リュウの演技も素晴らしかった。母は強しというか、お金を借りるために金持ちの息子を誘拐しようとしたりして、だんだん狂っていくわけで、最終的には、カリーナの病気の夫を人質にとってしまうという。刑事失格ではありますが、母としては気持ち分かるな~~と。この女二人の攻防がなかなか面白かったです。
が、しかし。夫に駆け寄ろうとしたカリーナが車に引かれた時はかなりびっくり!いや、引かれたことにももちろんびっくりしたのですが、引かれる時に描写のチープさにびっくり(爆)。あの映像、もうちょっとなんとかならなかったのか~~?シリアスな映画なのに、目が点になってしまいました・・・・・・。いかにも人形、いかにも編集でいじってる感じ。まさに香港映画(爆)。あう・・・・・。
もう一つびっくりしたのは重要な刑事役のチョン・シウファイがあっさり殺されてしまったこと。うーん、これも香港映画か・・・。
なかなか面白かったのですが、私的には、カリーナとレネ・リュウの顔が似てるな~~とそれが気になりました。系統が似てませんか?見間違えることはないですけど、もうちょっと違うタイプの人だったらなぁと思ったりしました。



夜の上海(試写会)

2007-09-11 11:59:35 | 映画(や行)
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本木雅弘、ヴィッキー・チャオ、西田尚美、塚本高史、ディラン・クォ、和田聡宏、サム・リー、大塚シノブ、竹中直人出演。チャン・イーバイ監督作品。

音楽祭の仕事のため、上海にやって来たトップヘアメイクアーティストの水島は、公私ともにパートナーの美帆との関係に行き詰まりを感じていた。ひとり夜の街を彷徨っていた彼は、突然背後からタクシーに追突され気を失ってしまう。キュートな運転手のリンシーは水島にもとに駆け寄り、無事だと分かると彼を強引にタクシーに乗せ走り始める。言葉の通じない2人の会話は、案の定まるで噛み合わないままだったが…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
ヴィッキー・チャオが魅力的度:★★★☆☆

「アバウト・ラブ」を同じプロデューサーで同じ監督の作品です。
日中合作ですね。一応、邦画扱いにしましたが。

ヴィッキー・チャオはこの間、「デスパレート 愛されてた記憶」を観たのですが、こういうラブストーリーの方が合ってますね。
なかなか魅力的で、せつないシーンなどは感情移入しました。演技も良かったです。
モックンは、ちょっとコミカルな部分も入った演技で、良かったですよ。ヴィッキーに振り回されている様子が笑えました。
サム・リーが出ていたことをすっかり忘れてたのですが、ほぼオール日本語。通訳の役でした。片言なんだけど、ちゃんと通じる日本語が話せるのが素晴らしい(笑)。
ディラン・クォは名前が思い出せなくて、誰だっけ?とずっと考えてました。かっこよさでは、この映画の中で一番かっこいいかも。出番は多くありませんが。
で、竹中さんですが(笑)、相変わらずアヤシさ全開でした。あの演技を中国人監督の撮る映画でやれてしまうところが凄すぎる(笑)。
いや、監督が凄いのか、竹中さんが凄いのか・・・(爆)。

ストーリーは、上海での一夜で、主役二人の失恋と恋の予感を感じさせる典型的なラブストーリーですが、私にはあれくらいが調度よいな~~。
ラブストーリー苦手な私でも観れました。

ただ、お金を払っては観ないな・・・

ユメ十夜

2007-08-31 11:52:51 | 映画(や行)
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夏目漱石原作の映画化です。出演者、監督等はこちらでご確認下さい。オムニバスなんで、大勢なんです。

オムニバスで10話あるというのと、途中眠くなっちゃったりしながら観てたので、評価はなしにします。
原作は未読。お目当ては松山ケンイチくんでした。
松ケンは、第十夜に登場。眉目秀麗な男の役でしたが、改めて綺麗な顔してるな~と思いながら観てました。が、全体的にコメディタッチになっており、目は飛び出るわ、内蔵はぼとぼと落すわで、凄いことになってましたが(笑)。
美しいけれど、性格は最悪な男の役でしたが、妙に合ってる気が(汗)。

他に良かったのは、第一夜。小泉今日子さんと松尾スズキさんが出演で、実相寺昭雄監督の作品。アヤシイ雰囲気が出ていて、キョンキョンの演技も悪くなかったです。
つい最近、実相寺監督の「姑獲鳥の夏」をDVDで見返したのですが、この手の雰囲気を作るのが得意な監督さんなんですね。作品としては、こちらの映画の方がずっと良かったです。ショートフィルムが得意なのか?
「姑獲鳥の夏」は原作を読んだ後に観ると、雰囲気だけ良くて、ストーリーはなんだこりゃな感じでした・・・。原作未読の時の感想とかなり違う(苦笑)。
第四夜の山本耕史くんが出演しているのも、なかなか良い雰囲気でした。せつない感じが良かった。
阿部サダヲさんが出演していて、松尾スズキさんが監督をしている第六夜は、2ちゃん語が飛び交い、「舞妓Haaaan!!」を思い出しました。
第二夜は市川崑監督の作品で、白黒、セリフなし(字幕が挿入されるけど)でした。「こんな夢をみた」で始まるので、黒沢監督の「夢」という映画を思い出しました。黒澤監督の映画も、夏目漱石の原作を元にしてるのかなと思ったら、違いますね。でも「こんな夢をみた」という始まり方は夏目漱石をパクってるのかも?(言い方は悪いですが)

夢、というだけあって、ねむーくなったので、元気な時に観るのがいいかもしれません。

妖怪大戦争

2007-06-07 13:52:11 | 映画(や行)
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神木隆之介、宮迫博之、菅原文太、近藤正臣、阿部サダヲ、高橋真唯、栗山千明、豊川悦司出演。三池崇史監督作品。05年。

両親の離婚で、東京から母の故郷、鳥取に移り、母と祖父と3人で新たな暮らしを始めた10歳の少年タダシ(神木隆之介)。都会育ちのタダシは田舎の生活になかなか馴染めず、当然クラスでも浮いた存在で、いじめっ子の格好の標的となっていた。そんなある日、タダシは神社のお祭りで“麒麟送子”に選ばれる。麒麟送子は大天狗の山の洞窟へ伝説の聖剣を取りに行かなくてはならないのだった。勇気を出して大天狗の山へと入ったタダシだったが、やっぱり怖じ気づいて引き返してしまう。タダシはその途中でネコに似た不思議な生き物に出会い連れ帰る。一方その頃、日本各地では突然子供が消える事件が多発していた。さらにその影では、妖怪たちも何者かによって次々と襲われる異変が起こっていた…。(allcinema onlineより)

予想以上にヒットしたらしいこの映画をやっと観ました。
なんていうか、凄かったですねぇ。”妖怪大戦争”じゃなくて”妖怪大集合”もしくは”妖怪大宴会”って感じ?(笑)
ストーリーはなんかまぁうーん・・・って感じでしたが、この手の映画はストーリーうんぬんにこだわってはいけないんでしょうな。
妖怪好きにはかなり楽しい映画なのでしょう。プロデューサーにも凄い面々が名前を連ねていますし、出演者も一癖二癖ある人ばかり。

川太郎は、絶対に阿部サダヲ氏だろうと思ったのですが、じっくり観ても判別できませんでしたし、小豆洗いはエンドロールで名前を見るまで岡村隆史だと分かりませんでした(笑)。妖怪の方が似合うだろうという宮迫が人間役だしねぇ(爆)。いつも怪演を見せる竹中直人の影が薄くなるくらい、みんな凄かった。栗山千明の髪の毛(と言うのか分からないけど)のデカさが最初凄く気になってたのに、最後の方は見慣れてしまって、普通に見えました(笑)。
神木くんは頑張ってましたね。なんか一人で頑張ってた、という印象が強いです。妖怪大戦争とはいえ、加藤と戦ってるのは、ほとんど神木くん一人だし・・・。なんだかまだ可愛い感じの頃ですね。たった2年前なのに。

個人的には一反木綿への「おまえ、鬼太郎にはずいぶんいい顔してるそうやないか」というセリフに吹き出してしまいました(笑)。
あと、すねこすりが可愛かったですね~チープなのはわざとなんでしょうか。
小豆が身体にいい、というのは分かるんですが、それが加藤と倒す要素になるというのがちょっとわかりにくくて・・・ただ、「小豆ずきずき~~」という忌野清志郎さんの歌には爆笑しました(大笑)。
泣き虫少年の一夏の成長物語なのでしょうが、真っ白な嘘がもうちょっと感動に繋がればなぁと思いました。宮迫の役をもうちょっと描いてくれないと、感情移入できないし、別に嘘つかなくてもいいんじゃない?と思ってしまったので・・・(笑)

三池監督は頼まれたらなんでも撮るという噂を聞いたことありますが、あいかわらず変わった監督ですねぇ~~(笑)。
「スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ」を楽しみにしてるんですが、この映画は何の参考にもならないでしょうね(爆)。

ユナイテッド93

2006-09-05 11:03:49 | 映画(や行)
出演者はこちら参照。
ポール・グリーングラス監督作品。

公式サイト

2001年9月11日。ニューアークの空港は、朝の喧騒に包まれていた。離陸の準備を整えたユナイテッド航空93便は、40名の乗客を乗せ、サンフランシスコへ飛び立つ。その直後、ワールド・トレード・センターに2機の民間機が激突した。その頃、ユナイテッド93便の機内でも、テロリストが爆弾を持って操縦室を制圧。機内は混乱に陥るが、地上で起こっている事態を知った乗客と乗員たちは、わずかな武器を手に立ち上がった…。(goo映画より)

2001年9月11日、アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされる。うち2機はワールド・トレード・センターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突炎上した。しかし残る1機、乗客40人を乗せたユナイテッド航空93便は、なぜかターゲットに到達することなく、ペンシルヴェニア州に墜落した。本作はこのユナイテッド航空93便に焦点を当て、家族との電話で自らの運命を悟った乗客たちが乗る機内での様子や、テロの事実に混乱しながらも被害を最小限に食い止めようと必死で事態の掌握に務める地上の航空関係者たちの緊迫のやり取りを極限の臨場感で描き出す衝撃のノンフィクション・サスペンス。監督は「ブラディ・サンデー」「ボーン・スプレマシー」のポール・グリーングラス。監督をはじめ製作スタッフは、遺された家族の人々や管制センターはじめ関係機関への入念な取材を行い、今となっては決して誰も知ることのできない機内の様子を含め、当時の状況を可能な限りリアルに再現、ありのままを徹底したドキュメンタリー・タッチの手法で撮り上げた。なお、本作に登場する管制官や軍関係者の一部は、9月11日に実際に現場で勤務していた本人が自ら演じているという。(allcinama online解説より)

決して楽しい映画ではありません。心臓の弱い方にもオススメできません。私は映画上映中、ずっと心臓がドキドキしていて、自分の心臓の音が聞こえるようでした。緊迫感のあるカメラワークと編集、まるでドキュメンタリー映画を見ているようでした。
この映画には主役、ヒーローはいません。普通の映画であれば、ラスト、飛行機が落ちそうになる寸前で、機首は上を向き、無事に着陸、ハッピーエンド!となるのでしょうが、世界中の人が知っているように、そうはなりません。飛行機が落ちていく時、音楽も大きくなりますが、まるで地響きのようで映画館自体が揺れて、自分が飛行機に乗っているような錯覚に陥りました。
この現実世界にはスーパーマンはいない・・・。

世界貿易センタービルに二機目の飛行機が突っ込んだ時、管制塔の人達は言葉を失っていました。あのシーンは、まさにあの時の自分(たち)と同じでした。
私はテレビで見ていましたが、ただ黙々と黒い煙を立ち上らせるビルを見ながら、これは映画じゃない、映画じゃないんだ・・・と思っていたのを思い出します。

ラスト30分、乗客は、愛する人たちに電話で別れを告げ、団結し、テロリストを倒そうとします。あの勇気は賞賛に値するものだと思います。自分がその場にいたら、同じように立ち上がることの出来る人間でありたいと心から思いました。ただ怯えて、最期を迎えるなんて絶対に嫌です。最後まで諦めずに闘いたい。いざという時に動けるかは、分かりませんが・・・。

最初に書きましたが、見ている最中も、見終わった後も決して気分のいい映画ではありません。でも私は見てよかったと思いました。
先週、劇場で見たのですが、レビューを書くのを、ためらいました。涙なしでは見られない映画でしたが、レビューを書く時にも、涙なしには書けないと思ったからです。
ここまで書けてよかった。書く事で少しでもユナイテッド93に関わった人達を称えることができたらいいなと思います。

46億年の恋(初日舞台挨拶)

2006-08-31 16:47:42 | 映画(や行)
前回のレビューはこちら

サンスポ
シネマトゥデイ
『46億年の恋』松田龍平、三池崇史単独インタビュー

26日、2回目の舞台挨拶を見てきました。いつもの通り、私は安藤くんばっかり見ていて、あまり挨拶を聞いてないんですけど(汗)、確かに「女の人が大好きです」発言はしてました。ただ、司会の方に「男同士の愛についてどう思いますか?」と聞かれ、(ストレートな質問だなぁと思ったんだけど)やむなく「そういう形の愛があってもいいと思うけど・・・僕は(上の発言に続く)」という感じでした。自分から主張したわけじゃないですよ(笑)。
あとは、ちょっと不思議な映画ですが、と苦笑しながら話してましたね。安藤くんは、この映画に出られて良かったと言っていた・・・ような。パンフのインタビューとごっちゃになってたらすみません(汗)。

三池監督が24日に46歳の誕生日を迎えたという事で、お祝いをしました。監督は花束を龍平くんから、ワインを安藤くんから手渡されていました。

この映画、見たのは2回目でしたが、1回目よりもじっくり見れたような気がします。ああ、この映画好きだな、と思えたし。
前回見た時は、安藤くんの背中にあるタトゥがなぜついていたり、消えていたりするんだろう?と不思議に思っていたのですが、あれは有吉から見た時の“強さ”の象徴なのかな、と思いました。
ブロック椅子だけが置いてあるシーンも最初見た時はよく分からなかったのですが、あれは護送車の中なんだなというのが分かりました。舞台のようなセットなんですね。
取り調室(?)とかも、遠藤さんとか、普通に枠をまたいでましたしねぇ(笑)。でも前回、見ていて分からなくても、なぜかありのままを受け入れて普通に見ている自分がいたんですよね。
香月が最後にした事の意味も、香月の過去、虹などで、なんとなく感じることが出来たし、有吉が「僕がやりました!」と叫んだ気持ちも分かるような気がしました。
三池監督が言うように、見て理解するというよりは、感じる映画ですね。

ああ、なんかレビューを書いていたら、また見たくなってきたな~。早くDVD出ないかな(笑)。

46億年の恋(試写会)

2006-08-18 13:43:44 | 映画(や行)
松田龍平、安藤政信、窪塚俊介、石橋凌出演。三池崇史監督作品。

閉ざされた監獄の雑居房で、殺人事件が発生する。とうに息絶えている青年に馬乗りになり、その首を絞め続けていた少年・有吉。現場を発見した看守によって取り押さえられると、「ぼくがやりました!」と悲痛なほどに叫び始めた彼が、本当に犯人なのか?事件の捜査にあたる警部らは、被害者・香月と罪を自供した有吉の素性、監獄内部の人間関係を探り始める。やがて香月と有吉は、偶然にも同じ日に収監されたことがわかるのだが…。goo映画より)

見て来ました。見てきたんですけど、レビューを書こうか迷いました。
ストーリーについて、今いろいろ書いてみたのですが、しっくり来ません。疑問点もあるし、また見ると思うので、その後で書けたら書きたいと思います。
ま、一言で言えば、松田龍平、安藤政信ファン(あと三池監督のファン)以外には、楽しめないかも(爆)という映画でした。映画祭で、半分くらいの人が途中退場した、というのも理解できました(汗)。

安藤くんは、人を殴るシーンが何度も出てきます。ちょっと不謹慎だけど、かっこいいなぁと思って観てました。銃で人を殺しちゃう役は見たことありますが、あれだけ殴るのは見たことないような。なかなかいい動きをしてました。普段、もっと凄い動きのアクション映画観てるので(笑)、それと比べるとアレですけど、比べちゃ可哀想ですね。
龍平くんが安藤くんの顔をそっと触り、抱きしめるシーンはとても良かったです。
安藤くんのタトゥは凄かったですね(笑)。なんか肌の上に着てるのかと思うような感じ。
普通に脱いでお尻見せてましたが、そういえば、かなり日焼けしてました。
安藤くんも良かったですが、龍平くんの表情も良かったですね。安藤くんの首を締めているシーン、右斜め後ろからのカットなんですが、弟とソックリだなぁと思いながら見てました。龍平くんは何か憑物が落ちたかのように自然な感じがしましたよ。
あと、石橋凌さんが怖かった~~~。眉毛がないし、顔が青白いし(笑)。
最初から最後まで男性しか出てきません。人間じゃないのだったら出てきましたが(爆)。
ゲイ映画なのかもしれませんが、そういう描写は一切出てきません。それを匂わせる、程度でもっと感情の部分を描いてました。
あと、衣装や美術であそこまで作り上げた世界観は凄いなぁと思いましたね。その世界の中での、龍平くんと安藤くんの二人の間の空気は伝わってきました。
もしかしたら、何度か見ると、ハマるかもしれません。

ゆれる

2006-08-03 11:52:19 | 映画(や行)
オダギリジョー、香川照之、伊達雅刀、新井浩文、真木よう子、木村祐一、ピエール瀧、蟹江敬三出演。西川美和監督作品。

写真家の猛(オダギリジョー)は、母の一周忌で帰郷した。父と折り合いの悪い彼だが、温和な兄・稔(香川照之)とは良好な関係を保っている。翌日、猛は稔、そして幼馴染の智恵子(真木よう子)と渓谷へと向かった。智恵子が見せる「一緒に東京へ行きたい」という態度をはぐらかして、一人で自然へカメラを向ける猛。そんな彼がふと吊橋を見上げた時、橋の上にもめている様子の稔と智恵子がいた。そして次の瞬間、そこには谷底へ落ちた智恵子に混乱する稔の姿だけがあった…。(goo映画より)

公式サイト

もともとはそんなに興味があった映画ではないのですが、見に行くたびにチケ完売という憂き目に遭い(苦笑)、・・・人間、見れないと思うと無性に見たくなるものです(笑)。

知り合いは絶賛していましたが、他の評判はあまり聞いてなかったので、どうなのかな~と思っていたのですが、素晴らしかったです。観ている最中から、「上手いな~~」と唸ることしばしば・・・。
上手いというのは、役者さんたちの演技はもちろんですが、一つ一つのシーン、セリフ、登場人物の心の動きが素晴らしい。一緒に観た友人も言っていましたが、無駄なシーンがないです。

特に稔と猛が面会している時のシーンがいい。猛の心が変わっていく様子が上手く描かれています。観ている方はハラハラドキドキ。ちょっとした会話にも伏線があったり、緊張感があったり・・・
法廷のシーンもいいです。飽きさせない展開だし、検事役の木村祐一さんが変なんですけど、ハマってました(笑)。
最初の方で、猛と稔が母親の形見の映写機や昔の話をするシーンがあるのですが、凄く自然でした。このシーンは特に香川さんの演技が良かった。本当に兄弟みたいでしたよ。

どうやって吊橋から落ちたのかは、何度か映像として映されますが、それが本当なのかどうか分からないので、最後まで真相は分かりません。
映写機で観た、子どもの頃の猛と稔の渓谷での映像が、猛を走らせる動機としては、ちょっと弱いものの、ラストのオダジョーの表情には涙が・・・・・・
そんなにたくさんオダジョーの演技を観ているわけではないですが、この映画では上手いな~と思いましたね。変な役が印象に残ってて(苦笑)。
舞台挨拶で「客が入らなかったら入らなかったで、別にいい(笑)」という発言をしてたみたいですが、ヒットしてますよね~~

ノベライズもあるそうで、この映像をどうやって文章で表現しているのかな~と思ったので、読んでみたい気もします。

ぜひ観て欲しい映画です。映画館に入れれば、ですが(苦笑)。もっと大きい劇場でやればいいのに。