Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

犯人に告ぐ

2007-10-31 11:28:28 | 映画(は行)
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豊川悦司、石橋凌、小澤征悦、笹野高史、片岡礼子、井川遥、松田美由紀出演。瀧本智行監督作品。

6年前、誘拐事件で犯人を取り逃した末、人質の少年を殺された責任を取らされ左遷された刑事・巻島(豊川悦司)。ある日、彼のもとに神奈川県警時代の上司で現・県警本部長の曾根(石橋凌)から連絡が入る。巻島に、難航している川崎連続児童殺人事件の捜査責任者となり、テレビで視聴者に情報提供を呼びかける大役を任せるというのだ。さっそく生放送のニュース番組に出演した巻島は、とつぜん“BADMAN”と名乗る犯人に直接語りかけ始め、犯人を挑発する。案の定、視聴者からは抗議の声が殺到するが、番組の視聴率は倍増、ライバル局も巻き込み報道は過熱していく。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
脚色が上手いと思った度:★★★☆☆

珍しく原作既読です。これは、映画化を知った後に原作を読み、映画を観たという順番でした。原作は比較的淡々としていて、玄人好みしそうな展開のストーリーだなと思いました。
で、映画ですが、原作とほぼ同じ雰囲気を感じました。過剰な演出はなく、淡々としているな、と。映像も暗めで、昔観たTVドラマの刑事ものみたいな雰囲気もあり、逆に火サスみたいに映像は綺麗だけど軽いという感じではありませんでした。
上に書いたように淡々とはしているんですが、一番の見所の、巻島が犯人に最後の呼びかけをするシーンは、ゾクゾクっと鳥肌が立ちました。うん、これが観たかった(笑)。
脚本は現在、ドラマ「ガリレオ」を書いている福田靖さん。他にも「海猿」や「HERO」「救命病棟24時」「モナリザの微笑」「陰陽師」などを書いている結構好きなシナリオライターさん。原作とは、設定が違う部分もありますが、納得できない変更はありませんでした。原作を読んだ時はラスト、ちょっと感動して涙が出たのですが、映画では出ませんでした。やっぱり時間が足りないので、深いところまでは描けなかったな~と感じました。でも概ね満足でした。
渋い映画なので、エンターテイメント!!な感じを期待するとちょっと肩透かしかもしれません。TVドラマでは出来ないであろう、子どもの死体なんかもちゃんと見せてました・・・。
ただ、巻島の子ども役の子が演技上手くない・・・セリフが聞き取れないことも(苦笑)。最近の子役は演技が上手いので、あれ~~?という感じがしてしまいました(笑)。


ALWAYS 続・三丁目の夕日(試写会)

2007-10-30 11:14:56 | 映画(あ行)
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吉岡秀隆、堤真一、小雪、薬師丸ひろ子、須賀健太、小清水一輝、堀北真希、小日向文世出演。山崎貴監督作品。

昭和34年の春、日本は東京オリンピックの開催が決定し、高度経済成長時代を迎えようとしていた。そんな中、東京下町の夕日町三丁目では、茶川(吉岡秀隆)が黙って去って行ったヒロミ(小雪)を想い続けながら淳之介(須賀健太)と暮らしていた。そこへある日、淳之介の実父である川渕(小日向文世)が再び息子を連れ戻しにやって来る。そして、人並みの暮らしをさせることを条件に改めて淳之介を預かった茶川は、安定した生活と共にヒロミへ一人前の自分を見せられるよう、一度はあきらめていた“芥川賞受賞”の夢に向かって執筆を始めるのだった。一方、経営が軌道に乗り始めていた鈴木オートでは、事業に失敗してしまった親戚の娘・美加をしばらく預かることになるのだが…。(allcinema onlineより)

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
やはり前作を越えるのは難しかった度:★★★★☆

前作も試写会で観ました。感想はこちら
前作から4ヵ月後の設定ということでしたが、須賀健太くんが成長し過ぎ(爆)。それはもう仕方がないことですが、声変わりもしていて、妙に低い声やかすれ声に苦笑してしまいました。
前作同様、笑えて泣ける誰にでも楽しめるホームドラマでした。が、前作の時のインパクトや感動には届かなかったかな~~・・・。私が期待しすぎていたというのもあるかもしれません。意外と淡々としているという印象も受けました。
前作は、しがない小説家・茶川と淳之介のエピソードに泣かされたんですよね。それから、他人であるお互いへの想いに。茶川が淳之介が考えたストーリーを無断で使って小説を書いてしまい、それが淳之介にバレた時の淳之介の反応や、淳之介が遅くまで帰ってこなくて茶川が心配し、帰ってきた時に淳之介の頬をひっぱたき、言ったセリフにハッとさせられたんです。予想していたのと違う反応を見た時は、そのシーンが心に強く刻まれるので、印象に残ってます。

続編のエピソードは、茶川が芥川賞を取れるか取れないかというエピソードも予想がついてしまったし、それに関わった人の正体も予想がついてました。一人大阪に向かったヒロミが、茶川の小説を読んでどういう行動を取るかということも・・・。
茶川も淳之介も一緒にいたいと気持ちは十分分かってたので、感動はするけれど、前作のような感動ではなかったと思います。

今回新たに鈴木家にやってきたミカちゃんという子のエピソードは悪くなかったですね。一平のお母さんにハンドクリームを塗ってもらうシーンはいい感じでした。鈴木オートが戦争で死んだと思っていた友人を連れて家に来たシーンも良かった。ちょっとせつなく、そういうこともきっとあるんじゃないかと思わせてしまうようなシーンでした。

11月2日に「ALLWAYS 三丁目の夕日」がTVで放送されるようなので、観ようかなと思います。続編を見たら、前作を観たくなりました(笑)。


マインドハンター

2007-10-29 11:45:03 | 映画(ま行)
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LL・クール・J、ジョニー・リー・ミラー、キャスリン・モリス、ヴァル・キルマー、クリスチャン・スレイター出演。レニー・ハーリン監督作品。04年。

FBIプロファイラーとなるべく厳しい最終試験に挑む7人の訓練生たち。これに合格すれば晴れて“マインドハンター(心を探る者)”となれる。そんな彼らに教官が与えた課題は、ノースカロライナ沖の無人島にある特殊訓練施設で、限られた時間の中、連続殺人犯をプロファイリングし、その正体を暴くというもの。そして、訓練生7人と試験のオブザーバーとして送り込まれたフィラデルフィア市警殺人課のゲイブ(LL・クール・J)がその不気味な島にやって来た。ところが翌朝、仲間の一人が何者かによって無惨に殺されてしまう。しかも犯人はさらなる殺人を予告していた。動揺する訓練生たちは、生き延びるため、協力して犯人の割り出しにあたるのだったが…。(allcinema onlineより)

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
予想以上に怖かった度:★★★☆☆

たまたま見つけて面白そうだったので、予約していたのですが、来るまでに少し時間がたったので、詳しいあらすじは忘れていました。なので、無人島での最初の殺人に予想以上に驚いてしまいました。死に方も目が点になったし・・・・・・。
私は最後の方まで犯人が分かりませんでした。なので、結構楽しめました。ちょっと怖かったけど(苦笑)。映画館で観たら、もっと怖かっただろうな~~。
あまり知っている役者さんが出ていなくて、教官役がヴァル・キルマーだということをさっき知りました。やっぱり太っちゃってて・・・・・・(苦笑)。もうあれが、普通なんだろうな。
ストーリー的にはアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」を思い起こしますね。誰が犯人なんだろう?というドキドキ感がかなり味わえました。サラが犯人と疑われた後に、心理分析をするシーンはなかなか面白かったです。
R-15指定なんで、そういう映画だと知った上で興味を持った方がいたら、オススメ。


以下、ネタバレ含みます。

最初の殺人で、クリスチャン・スレイターが死んだことにかなりびっくりしました。クリスチャン・スレイターくらいしか、知ってる役者が出てなかったのに!(笑)。「そして誰もいなくなった」を考えると、一度死んだ人が実は死んでませんでした、という感じなのかなと思ったのですが、クリスチャン・スレイターの死に方が液体窒素によって凍ってしまい、身体がバラバラになったので、絶対に復活は無理だったし(苦笑)。そのバラバラに衝撃を受けてしまいました。もうほんとにびっくりした(苦笑)。
その後は次々死ぬんだろうなと思ってたので、それほどの衝撃はありませんでしたが。
ラストが二人生き残ったのがちょっと意外でしたね。全員死んじゃうのかな~とか。
安心していいのは、帰宅の時だけ、というセリフが出てきますが、ラストに迎えに来たヘリがワナだったら・・・とそこまで考えてしまいました(笑)。

天堂口(香港映画祭)

2007-10-26 16:33:47 | 映画(た行)
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ダニエル・ウー、スー・チー、チャン・チェン、リウ・イエ出演。アレクシ・タン監督作品。

1930年代の上海を舞台に、貧しい境遇から逃れるために上海へ旅立った3人の若者たち。彼らは富を攫むために犯罪に満ちた世界に身を投じる。富への階段を順調に昇る3人だったが、友情で支えた3人の関係は、やがて権力の野望という姿に飲み込まれていき、血で血を洗う対決を生み出していく。(公式サイトより)

公式サイト

総合:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
チャン・チェンがひたすらかっこいい殺し屋だった度:★★★★☆

香港映画祭、ラストの作品でした。ダニエル・ウーは、去年「四大天王」をひっさげて、東京国際映画祭に来てくれましたね。生ダニエル・ウーもかっこよかった。遠かったけど(そればっかり)。
香港での上映ではあまり評判がよろしくないという噂を聞いてました。私はそれなりに楽しめましたが、香港人はこういうストーリー、あまり好きじゃなさそう(苦笑)。
それから、ダニエル・ウーとチャン・チェンが似てるんですよね。チャン・チェンはボス役の人と兄弟という設定でしたが、ボスとはちっとも似てません。ダニエル・ウーと兄弟と言われたら、そうだろうね、と納得しちゃいますが。
評価のところでも書きましたが、チャン・チェンがひたすらかっこいい殺し屋です。シブイシブイ。一番オイシイ役だったんじゃないかな~と思いました。
この映画、普通語?上海語?区別がつかないので分かりませんが、ダニエル・ウーは吹替えでしょうか。凄く発音が良かったので(失礼だね・・・)。低めの声でダニエル・ウーに似てたので、私には分かりませんでした。
スー・チーがとても綺麗で、歌うシーンもあるのですが、実際にスー・チーが歌っていたようです。それからリウ・イエが、今迄観た中で一番太ってたような気がします。役作りで太ったのでしょうか。いつも痩せてて頬がこけているので、顔が貧相に見えてたので、これくらいが調度良いのではないかと思ってしまいました。ボスにのし上がっていく役なので、貧相な顔だとボスっぽく見えないですしね。いつも素朴な少年っぽい役をやっていたイメージが強いので、今回のリウ・イエはまた違った感じで良かったです。
それぞれの役者さんの演技は良かったし、ラストの方も銃撃戦はさすがジョン・ウー監督制作なだけはあるなぁと思ったのですが、ストーリーがちょっと王道を行き過ぎているような気がしました。どこかで観た事のあるようなストーリーなんですよね。田舎の青年が一発当てるために都会へ出て行って、結局戻ってくるけど、追われて大事な人が死に、復讐する、という(苦笑)。
ただ、出演者がなかなか良かったので、私的には満足しました。しかし、これは日本公開難しそうだ・・・・・・。


男児本色(香港映画祭)

2007-10-26 15:57:43 | 映画(た行)
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ニコラス・ツェー、ショーン・ユー、ジェイシー・チェン、ウー・ジン、アンディ・オン出演。ベニー・チャン監督作品。

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
出演者が痛そう度:★★★★☆

繁華街で起きた現金強奪事件の巻き添えで恋人を失った警官チャン・チュン(ニコラス・ツェー)は、事件を起こした犯罪組織ロニン・ギャングに復讐を誓う。半年後、フォン警部補(ショーン・ユー)は路上尋問でこのギャングたちと遭遇し、銃撃戦の末、警察側に多数の負傷者を出してしまう。一方、一連の事件の容疑者となった兄の汚名を晴らすために、警官ワイ・キンホ(ジェイシー・チェン)は兄の行方を追う。こうして3 人の警察官は、ロニン・ギャング逮捕のために共に立ち上がった。(公式サイトより)

公式サイト

この映画は、少し前に香港版DVDで鑑賞済みでしたが、英語字幕だったので、日本語字幕で観たのは初めてです。細かい部分が分かってより一層楽しめました。総合の★4つはニコが本当に痛そうで大変だっただろうなという労いもこめてです(笑)。

ストーリー的にはそうひねった所はありませんが、アクション全開で面白かったです。爆発もかなり凄い。大きいスクリーンで観るとさらに迫力ありますね。
全然バラバラの部署にいた警官が3人集まって敵に向かっていくというストーリーですが、その敵であるウー・ジンが最強。3人でかかってもかないません。ま、こういうストーリーですから最終的には倒せるんですが、なんていうか偶然というかツキがあったね、という感じ(笑)。でも3人のうち一人は・・・ですから。
ニコは婚約者を強盗事件の爆発で失い、犯人を憎んでいるという設定。ショーンは冷徹な警官の役でした。ここまで冷徹な感じのする役は初めて観たような。この間観た映画ではとってもとっても可愛い役でしたから(笑)。恋人にも辛く当たってましたね。最後の最後でやっとちょっとラブな感じでそれも良かったです。しかし、なんといっても、ジェイシーがオイシイ所を持っていったという印象。3人の中では一番アクションが出来ない若造という感じでしたが、優しい面が出ていて、幼稚園の子どもたちを守る姿なんて凄く似合ってましたね。ジェイシーは兄がギャングへ潜入捜査していたという設定で、その兄の写真がアーロンだったため、観客から笑いが(爆)。
兄はすでに殺されていたわけですが、その兄を殺したと言っていたのが、「マッド探偵」にも出てきたアンディ・オン。ギャングでしたが、幼稚園児たちのバスに仕掛けた爆弾を爆発させないという良心も持ち合わせていました。ラストは、ワイに説得されて”来世”は善人になるよ・・・と言い残していきましたね・・・。
上にも書きましたが、とにかくニコのアクションが凄かったです。バスにぶつかって飛ばされ、車の上を走り、引かれそうになったり、ビルに飛び移る時にウー・ジンに蹴飛ばされて木にぶつかり、建物で背中を打ち、地面に落下するという・・・。メイキングを観ましたが、確かにワイヤーで吊るされてるんですが、建物で背中を打ち、地面に落ちた衝撃はそのまんまでした。プロテクターはつけていたようですが、それにしても・・・あんまりだ(泣)。ウー・ジンと闘えば、自慢の蹴りはことごとく防御され、ウー・ジンのパンチと蹴りはバッチリ入るという・・・観てて痛いのなんのって。

この映画は配給が決まっているので、日本公開はきっとされると信じています(笑)。公開される時にまた・・・来日してくれないかなぁ(願望)。

マッド探偵〔ディテクティブ〕(第20回東京国際映画祭・アジアの風)

2007-10-26 14:13:37 | 映画(ま行)
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ラウ・チンワン、アンディ・オン、ラム・ガートン、ケリー・リン出演。ジョニー・トウ、ワイ・ガーファイ監督作品。

警察から盗まれた銃による連続殺人事件が勃発。捜査官のホー(アンディ・オン)は人間の内面が透視できるブン(ラウ・チンワン)に協力を依頼するが…。(公式サイトより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★★☆
もう一度観たい度:★★★★★

ジョニー・トウ監督のティーチ・イン付きの上映でした。上映後に出てきたジョニー・トウ監督の出で立ちは、白(ちょっとブルーがかってる?)のスーツに黒のサングラスでちょい悪オヤジ系(笑)。どうも二日酔いらしいという噂を聞きました。ふんぞり返ってて、シャツの間からおへそが見えてました(笑)。

面白かったのですが、不思議な感覚の映画でした。主人公のブンは刑事ですが、ホーが着任して3日後に警察を辞めてしまいます。その後、ラム・ガートンともう一人の刑事がある事件で容疑者を林で追い詰めた後、もう一人の刑事が失踪してしまい、その刑事が持っていた銃で連続殺人が起きてしまいます。
その事件を追うホー刑事が、元刑事のブンに協力を依頼するところから話が始まるのですが、ブンは人間の心の闇(鬼)が見えるらしく、ラム・ガートン(役名忘れた・汗)には7人の鬼が見えています。その中の一人が女でどうもリーダーらしい。そしてその中の男の一人がラム・シュー(笑)。途中からホー刑事には子どもが一人見えたりします。そして、ホー刑事には見えないブンの奥さんがブンには見えている様子。この描写で私は死んだ人も見えるという設定なのかと思いました。
それから、ブンは事件が起こった場所で死んだ人や犯人と同じような行動を取ると、犯人が分かるようで、刑事の時もそうやって犯人を捕まえていたようでした。
刑事失踪事件も同じような行動を取ることによって、ラム・ガートンが犯人だということが分かるのですが、問題はここから。
死んだのかと思っていたブンの奥さんは、ブンと離婚し、別の警察著で刑事をしていて、実際に登場します。そして奥さんはブンのことを統合失調症で薬を飲んでいないと言います。ブンは心の鬼が見えるというのは本当のことなのか、それとも病気のせいなのか、観ている私たちには分からなくなってしまいます。実際、ブンに見えていた奥さんは妄想だということははっきり分かったわけだし・・・。
本当に、ブンが言った通り、ラム・ガートンが犯人なのか??ホー刑事は観客と同じく混乱(笑)。

ラスト、ブンとホー刑事とラム・ガートンの銃撃戦の末、子どものような純粋な心とおびえの心を持っていたと思われるホー刑事が変わってしまいます。新たに女性の鬼が見えて・・・・・・。
死んだ外国人容疑者、ラム・ガートン、ブン、そしてホー刑事が持っていた銃(ホー刑事は自分の銃を取られたため、恋人の刑事の銃を持っていた)を辻褄を合わせるように持ち替えさせていくのですが・・・それを何度も繰り返すので、誰が持っていた銃を誰に持たせているのか、観ている方がまたしても混乱(笑)。
すぐに考えることを放棄した私(爆)。

ジョニー・トウ監督は、この映画は普通の映画を撮る時よりも大変だったと言っていました。考えながら撮ったと。役者にはあまり考えないで演じるように伝えたそうです。考えると分からなくなるから、と(笑)。誰の心の中にも鬼はいると思うけれど、他の人よりは自分は多いと思う、と言ってました。

観終わった後のこの不思議な気持ち。なんとも言えない気持ちになります。ぜひもう一度観る機会が欲しいと思います。

鐵三角(香港映画祭・アジアプレミア)

2007-10-26 11:53:59 | 映画(た行)
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サイモン・ヤム、ルイス・クー、ケリー・リン出演。ツイ・ハーク監督、リンゴ・ラム監督、ジョニー・トウ監督作品。

いつも金に困っている3人の飲み仲間が、ある嵐の夜に出会った不思議な老人から、政府のビルの下に古代の秘宝が眠っていると聞く。その話に一か八かの望みを託してビルに忍び込むと確かに秘宝が眠っていた。三人は秘宝を手にするが、それを狙っていたのは彼らだけではなかった。(公式サイトより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★★☆
どこからどこまでがどの監督のパートなのか知りたかった度:★★★★☆

香港映画祭に参加してきました。そしてこのレビューを書いている時点ではすでに終了しました。あっという間だったな~。
オープニングセレモニーも観て来ました。ツイ・ハーク監督、リンゴ・ラム監督、ジョニー・トウ監督、ルイス・クー、ニコラス・ツェー、ジェイシー・チェン、ショーン・ユーが揃うという素晴らしく豪華な面々。しかし、遠かった~~~(苦笑)。双眼鏡を持つ手がしびれてしまいました・・・。
レッドカーペットとセレモニーについてはこちらで書きましたので、ご覧下さい。

約1時間のセレモニーの後、やっと上映が始まりました。
3人の監督がリレー形式で撮った映画のため、どこからがリンゴ・ラム監督でどこからがジョニー・トウ監督のパートなのか、観ていて、それが気になりました。
ここからかな?という部分がありましたが確証はありません。画面がめくれあがるようになるシーンからがリンゴ・ラム監督で、ブラックバックに携帯電話の音が鳴ってフェイド・インするシーンからがジョニー・トウ監督かな~・・・と。



ツイ・ハーク監督のパートは話を起こす部分なので、キャラクター設定と古代の秘宝を探すようになるまでの話。リンゴ・ラム監督は、それぞれのキャラクターを色濃く出しているイメージがありました。サン(サイモン・ヤム)は妻への気持ち、フォン(ルイス・クー)は、友情を裏切れない気持ちなどなど・・・。ジョニー・トウ監督は、秘宝をめぐって、取り合いになる所が印象的ですね。秘宝を新聞紙にくるんで白いビニール袋に入れてラム・ガートンが持ち出したところから、来た来た・・・と思いました(笑)。案の定、それを奪うためにサンたちは同じ新聞紙にくるんだ物と白いビニールを用意し、ジョニー・トウ監督パートから出てきたラム・シューが同じ袋持ってたり、銃の取り引きをするマフィアが同じ袋を持ってて、彼らがみんな同じ場所に集まって、警官役のユウ・ヨンも含めて、騒ぎが起きて、電気が消えて、さぁどれが秘宝だか分からない!(笑)こういう人間の行動と心理を面白可笑しく撮るのは、ジョニー・トウ監督の得意とする所ですよね。サンたちが逃げ出したので、個人的には、それぞれに殺し合いをさせて(拳銃をそぉ~っとヨウ・ユンに渡すシーンは笑った!)、秘宝を横取りなのかな~と思ったけど違いましたね。

私的には面白かったんですが、情報量がたっぷりなので、またゆっくり観たいです。ぜひ日本でも公開して下さい!!



出エジプト記(第20回東京国際映画祭・アジアの風)

2007-10-22 14:22:09 | 映画(さ行)
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サイモン・ヤム、アニー・リウ、ニック・チョン、アイリーン・ワン、マギー・シュウ出演。パン・ホーチョン監督作品。

香港警察のイップ(サイモン・ヤム)は女子トイレを盗撮していたクワン(ニック・チョン)を取り調べるが、クワンは「盗撮などしていない。女たちの“組織”が世界規模の陰謀を企てている現場を撮ろうとしていた」という。クワンによれば、女たちが連帯して世界中の男たちを消し去ろうとしているというのだ。その後、イップは失踪したクワンを探して彼の前妻に接触し、また自分の妻も信じられなくなっていく。やがて“組織”の全体像がおぼろげに浮上し始める…。(パンフレットより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★★☆
冒頭のシーンで目が点度:★★★★☆

毎年恒例のパン・ホーチョン監督ティーチ・イン付きの映画でした。チケットは即完売したそうで、さすが東京国際映画祭・アジアの風の目玉とも言えるパン・ホーチョン監督ですね。TOHOシネマ六本木の席では足りないということでしょうか。去年はシアター・コクーンで「イザベラ」を観ました。質問でも出ていましたが、なんでパン・ホーチョン監督の映画は日本で公開されないのでしょう?出演者がちょっと地味でマイナー・・・知名度が少ない・・・かな?マニアックな人しか観ないからでしょうか。でも「イザベラ」は私が去年200本近く観た映画の中でトップ5本の中に入る映画なんですよ?観てみたいと思いませんか??ダメ??(笑)

今回の映画は、去年の「イザベラ」ともその前の「AV」とも全く違った作風の映画で観終わった後に、凄いなと思いました。

とにかく、冒頭のシーンから度肝を抜かれます。ダイバーの格好をした6~7人が、警察(と思われる)で容疑者(と思われる)人に暴行しているシーンです。しかもクラシックの曲が流れ、そのシーンが延々と続きます(笑)。なんじゃこの映画は!という感じで引き込まれました(笑)。
ダイバーが容疑者に暴行を加えるというのは、監督が子どもの頃、自分の父親がパートタイマーで警察のお手伝いをしていた時の話を聞いて、印象に残っていたので、この映画でそのシーンを入れたそうです(笑)。容疑者が訴えても、暴行を加えているのはダイバーの格好をした裸の男たちなので、裁判官が信用しないという・・・。ありえないシチュエーションの話は誰も信じない、というのが、女子トイレでの殺しの相談、そして男性を殺す組織というのに繋がっていくんですね。世界規模で観ると、男性の方が事故死が多いそうです。知らなかった(苦笑)。

サイモン・ヤムが警察官で主役ですが、まさにサイモン・ヤムの映画と言っていいほど、出ずっぱりです。
女子トイレを盗撮して逮捕された犯人クワンの事情聴取をした際に、クワンが盗撮ではなく、男性を殺している女だけの組織の情報を知るためだと言ったのですが、なぜかその供述調書が紛失し、再度事情聴取をした時には、盗撮していた、と供述を変えたため、イップはクワンを不審に思い、調べ始めます。そして、犯人と知り合いだという上司のフォン(マギー・シュウ)を疑い、クワンの元妻を尾行し、さらには妻まで疑い始めます。実は妻とフォンは繋がっていて、妻は以前その組織に所属し、父親を殺していたのでした。イップはクワンの元妻と接触するうちに不倫関係に。それを知った妻は・・・。

冒頭がなんじゃこりゃ、ならラストはうわ~~~~っという終わり方(笑)。私の好きな終わり方です(笑)。男性の皆様、しゃっくりが止まらなくなった時は、自分の行動を省みたほうがよいかと(爆)。
組織の犯罪を暴いていく映画かと思いきや、もっとブラックな映画でした。
アニー・リウが凄く綺麗な人でした。私はたぶん初めて観る人かな?セシリア・チャンにそっくりです。セシよりもちょっとまろやかな感じ(笑)。
映像が青っぽいと指摘が観客からあり、監督自身はそれに加えて、空間を上手く利用した(意識した?)映像にした、というような事を言ってました。
トイレで殺しの相談、というのは、なんで女性は誘い合ってトイレに行くのか、ずっと不思議で、トイレでよからぬ相談をしているんじゃないかと考えたことがあり、その発想からこの映画のストーリーが浮かんだそうです(笑)。
タイトルは、旧約聖書の「出エジプト記」になぞらえたそうです。詳しくは、近いうちに公式サイトか何かにティーチ・インの様子をアップされるのではないかと思います。



ラブ・イン・ザ・シティ(2007東京・中国映画週間)

2007-10-22 11:37:20 | 映画(ら行)
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ガオ・ユアンユアン、ショーン・ユー、鈴木仁、三宅尚子出演。ジングル・マ監督作品。

静かな古都の町。幼稚園の先生、小悠シャオヨウ(ガオ・ユアンユアン)は、子供たちを連れて道を渡っている。警察官の楊楽ヤン・ロー(ショーン・ユー)はいつもと変わりなく、交通整理をしながら彼女を暖かく見守っていた。優雅な小悠に惹かれる阿楽は彼女に思いを寄せていたが、小悠は耳も口も不自由だった。それでも、彼は小悠の身元を調べ、手話を勉強した。ようやく彼女に告白しようとしたその日、彼女が病気で倒れて田舎に帰ったと知った楊楽は勇気を出して実家まで訪ねることを決心した。
その頃、近くで、楊楽の腹違いの弟・福田誠(鈴木仁)は日本人女優・水野裕子(三宅尚子)の通訳として、映画撮影に参加をしていた。お互いに惹かれあう二人だが、撮影終了する日が近づき、裕子が帰国する日も迫ってきたのだった。
楊楽は障害を持つ小悠とカップルになれるのか。大スターの水野裕子は名誉を捨てて、福田との愛を貫けるのか…(映画祭パンフレットより)

公式サイト

総合:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
映像・演出:★★★☆☆
ショーンの可愛さ度:★★★★☆

10月20日から映画祭週間が始まりました。この日は「傷だらけの男たち」とこの映画を鑑賞。「傷だらけの男たち」は何度も観たので、おなかいっぱいではあるんですが、シュー・ジンレイさんが来日するとのことだったので、チケットを取りました。が、来日キャンセルに・・・(泣)。なので、ただ映画を鑑賞。でもやっぱり面白かったので、満足したりして(笑)。ちなみにDVDは2月下旬の発売だそうです!

「傷だらけ~」の後にこの映画を鑑賞。ショーンのあまりの可愛さに★一つおまけ(笑)。純粋に恋をするショーンの姿がほんとにほんとに可愛いのです。私は香港の俳優はトニー・レオンとニコラス・ツェーが好きですが、この可愛さは二人には出せないです。そしらぬふりをして交通整理をしながら、目だけシャオヨウを追ってたり、目をキラキラさせながら告白するシーンなど、もう本当に可愛い(しつこいですね)。相手役のガオ・ユアンユアンさんも、とても可愛い人でした。「プロジェクトBB」に出てた人だったんですね!そういえば見覚えがあります。この方も来日する予定でしたが、キャンセルになりました。残念・・・。ぜひ観たかった。

ローとシャオヨウの二人の恋のストーリーは、シャオヨウが耳と口が不自由ということでしたが、補聴器があれば、聞こえるし、話すのもゆっくりではあるけれどちゃんと話せたので、ちょっとびっくり(笑)。障害というほどのこともなかったような・・・。それよりも後で発覚した心臓の欠陥の方が大きかったですね。すでに妊娠した後で分かって、産む産まないの騒動や、分娩室に行く時に別れ・・・このシーン、かなりベタなんですが、涙が溢れてしまいました(苦笑)。その前の生まれてくる子どもに宛てたビデオレターのシーンですでに大泣きしてましたけど(笑)。
もう一つのカップルの話は日本人同士の話。こちらは、大スターの女優と通訳兼付き人というのが恋の障害になってました。鈴木仁さんは噂に聞いてましたが、中国語が凄く上手いので、安心して観れました。が、日本人二人の時は当然日本語で、最初はいいんですが、最後の方のセリフがどうにもこうにもベタ過ぎて、観てて恥ずかしかった。「もう離さない!」みたいなセリフでゾっとするのは私だけですか?(爆)これが日本語じゃなければ、そうでもないんでしょうが・・・観ててありえな~いと思ってしまうんですね。二つのカップルの話は両方ともベタなんですが、日本人同士の話の方がキツかった・・・。
ただもう本当にショーンが可愛かったので、OKです(笑)。それに、制服フェチの私をまたまた満足させるショーンの警察官の制服姿。大満足で帰宅することが出来ました。


ザ・シューター/極大射程

2007-10-19 10:37:16 | 映画(さ行)
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マーク・ウォールバーグ、マイケル・ペーニャ、ダニー・グローヴァー、ケイト・マーラ出演。アントワーン・フークラ監督作品。07年。

アフリカの小国エリトリアで相棒のドニーと偵察任務に就いていた米海兵隊の敏腕狙撃手ボブ・リー・スワガー(マーク・ウォールバーグ)。しかし、両軍の衝突が拡大、不測の事態に司令部は敵陣に取り残された2人を見捨てて撤収、混乱の中でドニーは命を落とす。3年後、スワガーは一線を退き、愛犬サムとワイオミングの山中で隠遁生活を送っていた。そんなある日、彼の元に退役したアイザック・ジョンソン大佐(ダニー・グローヴァー)とその部下たちが訪ねてくる。そして、遊説を予定している大統領の暗殺が企てられていると語り、スワガーの経験から犯人が狙撃を計画している都市を特定してほしい、と要請してくるのだった。やがて、その都市をフィラデルフィアに絞り、演説の当日、現場で監視にあたるスワガーだったが…。(allcinema onlineより)

総合:★★☆☆☆
ストーリー:★★☆☆☆
映像・演出:★★★☆☆
なんとなく地味な感じがした度:★★★★☆

まぁまぁヒットしてた記憶があったので、正直、もう少し面白いかと思っていました。
主役が狙撃手だからなのか、なんとなく全体的に地味な感じがしました。いや、爆発シーンもあるし、銃撃戦もあるんですけど・・・。
マーク・ウォールバーグってあんな顔だっけ??「ディパーテッド」ではそんなにたくさん出てませんでしたが、あの時と顔が違うような・・・主役をやるにはちょっと地味な感じがしたのですが・・・。
国家の陰謀モノって意外と好きなのですが、今回の話はあまり興味が惹かれませんでした。原作は「このミステリーがすごい!」の1位に選ばれたそうで、面白いようですね。
国に裏切られてもあんなにすんなりまた手を貸すもんなのかな・・・とすでにそこから?が頭の中にあったので、ストーリーに入り込めなかったのかもしれません。

ただ、狙撃の腕が素晴らしいので、そのたびに「おお!」と感嘆の声を出してしまいました。せっかく狙撃手の設定なんだから、ラストは、悪党を目の前で売って、家ごと燃やすんじゃなくて、長距離狙撃でやっつける方が良かったんじゃないかな。でもそれじゃますます地味か・・・(苦笑)。