Movies!!

映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

クラッシュ(試写会)

2006-01-31 11:40:25 | 映画(か行)
サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン出演。ポール・ハギス監督作品。

公式サイト

 「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本で注目を集めたポール・ハギスが脚本に加えて自ら製作と監督も務めた衝撃のヒューマン群像サスペンス。様々な人種が入り混じり、人種間の摩擦と緊張が極限にまで高まるアメリカのロサンジェルスを舞台に、次々と引き起こされる“衝突”の連鎖によって運命を狂わされていく人々の姿を多彩な俳優陣の豪華競演で描き出す。
 クリスマスを間近に控えたロサンジェルス。黒人刑事グラハムとその同僚でヒスパニックの恋人リア。銃砲店で不当な差別に憤慨するペルシャ人の雑貨店経営者ファハド。白人に敵意を抱く黒人青年アンソニーとピーター。地方検事のリックとその妻ジーン。差別主義者の白人警官ライアンと同僚のハンセン。裕福な黒人夫婦キャメロンとクリスティン。やがて彼らの人生は思いがけない形で交錯、大きく狂い始める…。(allcinema onlineより)

試写会に当たったので行って来ました。観る前の知識としては、サンドラ・ブロックが出てるのね、くらいでした。ストーリーも全く知らずに観ました。
始まって中盤までは、非常に気分の悪い映画でした。というのは、人種差別の嫌な部分が非常によく出ていたから(苦笑)。誰も彼もが勝手な行動、言動をしているように見えました。
が、途中から、登場人物たちの背景が見え始め、いろんな物を抱えて生きている事が分かります。
たくさんの人物が登場しますが、それらの関係が微妙に絡み合っていて、確か前にもこういう感じの映画を観たことあったな~と思いました。「ラブ・アクチュアリー」とかもそうじゃなかったっけ?
すべての人物がそうではないですが、終わり方はハッピーというか、ホッとするというか、心温まる形です。心の底から悪いやつなんて、いないんだよ、というメッセージを受け取ったような気がしました。

いくつかのシーンで泣いてしまったのですが、以下ネタばれになりますので、ご注意願います。この映画に興味を持って、観に行こうかな~と思った人は読まない方が感動できると思います。



錠前屋と娘のシーンがとても好きでした。錠前屋が5歳の頃、妖精にもらった何も通さないという透明なマントを、銃を怖がる娘に着せるシーンです。この二人がベッドで透明なマントの話を延々してたので、なんでかな~と思ったら、それが伏線だったわけですね。
庭先で銃を向けられた父親を見た娘が「パパにはないの。透明なマントを着た自分がパパを守ってあげる」と庭に走り出し、そして、父親の盾になって、抱きついた瞬間、銃声が・・・。
すいません、大泣きです(苦笑)。子どもの純粋さにドキューンでした(笑)。
その後、子どもがどうなったかも、銃を撃った人がどうなったかも、それぞれに優しさが見え隠れしていました。「このマント凄いね」という娘の言葉に泣き笑い。




好みが別れる作品だとは思いますが、私は結構よかったと思います。
ただですね。
サンドラ・ブロックはほとんど出てきませんよ。出てきても怒鳴り散らしてたりして、全然良くないです(笑)。
そして、あの役がサンドラである意味が理解不能。つまるところ、大人の事情で、誰か有名人を出しておかないとという感じでしょうか。だって、トップクレジットなのに、登場時間は10分ないんじゃないかと・・・
さすがに「ブラックキス」の安藤くんの出番の方が多いって(爆)。

BLACK KISS ブラックキス

2006-01-30 11:36:56 | 映画(は行)
橋本麗香、川村カオリ、松岡俊介、安藤政信、奥田瑛二、小島聖、草刈正雄、オダギリジョー出演。手塚眞監督作品。

公式サイト
手塚眞の絶対の危機(ブログ)

モデルを目指して上京してきたアスカは、ある時偶然にも残忍な殺人現場を目撃してしまう。それは、殺害後、死体を芸術的に装飾する猟奇殺人事件だった。そしてこれ以降、アスカとルームメイトのカスミの周囲で“殺しの芸術家”ブラックキスによる猟奇殺人が続けざまに発生する。犯人は必ず現場に“黒いキスマーク”を残していくのだった。アスカとカスミは、2人を執拗に追うカメラマンのタツオ、事件を担当する刑事ユウスケとともに、この恐怖の迷宮へと深く引きずり込まれていくのだった…。(allcinema online)

28日公開初日、舞台挨拶のある回で観てきました。舞台挨拶には手塚眞監督、橋本麗香さん、松岡俊介さん、奥田瑛二さん、あんじさんが来ました。川村カオリさんは道路が渋滞して、舞台挨拶に間に合わないという事で、私が観た回には来ませんでした。うーん、川村カオリさん見たかった~~~、とっても残念。
橋本麗香ちゃんは人形みたいに可愛いですね。びっくりです。彼女はほんとにハーフなんでしょうか?よく知らないんですが、顔立ちは日本人離れしてますね。あんじさんは、舞台挨拶上で、一番はしゃいでました(笑)。松岡くんは・・・映画か何かの撮影中なんでしょうか。あごひげが生えてて、ワイルドな感じになってたので、映画の中の松岡くんとは全然違いました(笑)。奥田瑛二さんは、自分が監督した映画の宣伝をしてましたが、さすがベテランらしく、一番堂々としていて、存在感があるなと思いました。
そして、監督。近くで顔をはっきり見たのは初めてでしたが、お父さんの手塚治虫さんにソックリですね(笑)。
個人的には舞台挨拶に安藤くんが来なくて残念でしたー。(もともと名前はありませんでしたが)普通、舞台挨拶では写真撮影禁止なのですが、この舞台挨拶では何も言われませんでした。が、誰も撮ってなくて、逆に撮れなかった(笑)。

映画は、一昨年の東京国際映画祭で初めて観たのですが、その時は、正直、「なんだ、このオチは」と呆れてしまいました。友達は「え?結局どういう意味??」とよく理解できなかったようですし。
それに、映画祭の時は安藤くんが主役だと思ってました。で、観てみたら、安藤くん主役じゃないじゃん!という(苦笑)。トップクレジットだったのに、主役じゃないってどういうことよ!とBBSで私が一人で大騒ぎしたんですが(笑)、映画公開が決まった時の宣伝では、トップクレジットじゃなくなってました。でもエンドロールは安藤くんの名前がトップでしたけどね(苦笑)。まぁクレジットは、事務所やその他もろもろ大人の事情もあるので、観客が「はて?」と思うことはしばしばありますが。

全体の感想としては、前回観た時より楽しめました。そして、理解が深まったような気がします。ラストのオチに関しても、前回観た時に思った「なんじゃこりゃ」という気持ちにはなりませんでした。警察が犯人に「恐怖」で捜査を撹乱されたように、観てる私も恐怖で撹乱されてたんだと・・・思う事にしました(笑)。
ジャンルでいうと、サイコ・スリラーだそうで、確かに怖いシーンもありますが、私は一度観ているせいか、次にどういうことが起こるのか予測できたので、今回はあまり怖くありませんでした。それよりもグロかった(苦笑)。グロかった事ははっきり覚えてたのですが、たぶん、前回観た時、グロシーンは、目をつぶっていたと思われるので、何がどうグロかったのかは覚えてなかったんですね。が、そのシーンが出てきて、思い出し、やっぱり目をつぶりました(笑)。
そして、前回観た時も思ったのですが、警察のミーティングのシーンが出てくるせいなのか、思ったよりもしっかりしたストーリーに感じました。警察がしっかり捜査しているというか。その辺に凄くリアリティを感じて、私は良いと思いました。
この映画はもともと「ブラックキス」というタイトルで、途中で「シンクロニシティ」に変わり、そして、また「ブラックキス」に変わったそうです。
なのでシンクロに関してのシーンも出てきます。キーワードは「9」という数字。それもまた怖さを誘っていました。

主演の橋本麗香ちゃんは、映画の中でもやっぱり可愛くて、でもちょっと演技は物足りなかったです。クライマックスで感情移入できないので、それが残念。可愛いので、これで演技が上手くなったら、かなりいいセンいけるんじゃないかと思うんですが。
川村カオリさんは、演技はまぁよかったと思いました。ちょっと目下のシワが気になって、見た目がちょっと老けて見えたので、もったいないなと思ったりして。松岡くんは思っていたより目立ってたんですよね。出番も多いし。好演してると思いました。奥田瑛二さんも、ベテラン刑事らしく、存在感がありました。元刑事の薬学専門家役の草刈正雄さんが、凄く良かったです。抑揚のない不気味なしゃべり方やアヤシゲな雰囲気も。DJ役のオダジョーは、変な役でした(笑)。この映画を観て、オダジョーファンがどう思うのか、ちょっと興味アリ。
そして安藤くんですが、彼はカメラマンの役で、事件のカギを握る写真を偶然撮ったり、橋本麗香扮するモデルの明日香の写真を撮ったりしてました。途中で明日香に「一緒に住まないか」とか言ったりして、それがちょっと唐突に感じたりしたんですが・・・。
思っていたよりも出番は少ないです。いないと困るけど、絶対に必要な役なのかどうか、そして安藤くんがやる必要のある役なのかどうかは、ちょい疑問(苦笑)。カメラマンっぷりはかっこよかったですが。
でも、明日香と二人でいる時に、明日香の目について語り、「子どもみたい」と言った時、この人、まーた女の子の目について語ってるよ、と思った安藤ファンは私だけじゃないはずだ(爆)このシーン、安藤くん、あんまり演技上手くないですよね・・・(苦笑)。女と二人のシーンが苦手なんでしょうか・・・?一番良かったと思ったのが、パパラッチしたシーンで「オラオラ、そんなに撮られたいのかよ、撮ってやるよ」と言っているシーン。セリフの言い方が自然に聞こえました(^^;


以下、ネタばれ含みます。


手塚監督は俳優陣にラストの載っていない台本を渡した為、撮影中、みんながイライラして、お互いを疑い始め、大変だったそうで、安藤くんも雑誌でイライラしたということを語ってました。
前回観た時は、犯人は、あのスパイダーマンみたいな格好をした奴という事と、川村カオリ扮するカスミに近づく人を排除する目的で、犯人を雇い(?)、指示したのがカスミの父親であるという事は分かったのですが、ラスト、小島聖さんがスッチーの格好をして空港にいた意味が分かりませんでした。
今回観て、やっと理解できたかなと。あんじは最初の事件の前に死んでいたので、犯人でなく、スパイダーマンみたいな人(笑)が扮装していたわけで、犯人は小島聖ということでいいんでしょうか。
安藤くん扮するタツオにエイヤーとビルから落とされ、しかも車の上に落ちたにも関わらず、警察が来た時にはすでに姿がなかったので、逃げたという事なんですかね。超人的な身体能力の持ち主のようですし(笑)。
しっかし、安藤くんが紐を身体に巻きつけて、犯人を突き落とすために一緒にダイブした時はビビリました。あれ、普通だったら、紐がドアの方で切れるか、身体に巻きつけた方がほどけるか、紐が身体に食い込んで、内臓破裂じゃないかと思うんですけど・・・。そういう風に冷静に観てはいけないんでしょうか(笑)。
ま、「はぁ?」というシーンは香港映画で見慣れてますが(爆)。
でも、このシーンがなかったら、安藤くん、存在意味が薄っ、という感じがするので・・・活躍できて、よかったね(笑)。

また観たいという気持ちもあるんですが、いかんせんグロいので、もう観ないかも(苦笑)。DVDが出たら買いますが、安藤くんのシーンだけ観るとか(大笑)、そういう事になりそうです。


ギミー・ヘブン メイキング

2006-01-27 23:03:09 | 映画(か行)
映画の感想、試写会観賞後はこちら
初日観賞後はこちらは。

明日から「ブラックキス」が公開になるというのに、まだ「ギミー・ヘブン」の事を書くという(笑)

昨日、メイキングDVDを借りて来て、さっき観ました。

DVDを観終わった後、映画を観終わった後よりも、せつない気持ちになりましたよ(笑)

かなりストーリーを紹介していましたが、ちょっと見せ過ぎな気も。映画を観た後にメイキングを観た方がいいと思います。

これ、「同じ月を見ている」の時も同じこと書いたような(笑)

江口さんやあおいちゃん、石田ゆりこさん、松田龍平くん、安藤くんのインタビューもあって、なかなか見ごたえがありました。時間にして40分近くあったかと。
私の好きなピアノ曲も聴けましたし。

映画のシーンの中で鳥肌実扮するこんちゃんへ、江口さん扮する新介が「こんちゃん、カクカクし過ぎだよ」というセリフに大爆笑!!

「あなたのお友達は大丈夫ですか?」
「彼に伝えておいてください」
「シネ」

というくだりがあり、ちょっとホラーっぽいですが、私はこういうの好きなんですよね~
見ている側の不安感をあおる展開(笑)、そしてセリフ(実際セリフじゃないけど)。
こういういいなと思うシーンもあるんですけどね…

安藤くんのセリフをじっくり聞いたら、やっぱりなんか変…(全部ではないんですが)。不自然な感じは否めない。
「演じてます」という感じを受けてしまいます…ま、ちょっとセリフ(脚本)にも問題アリですけど。
今まで安藤くんが出演している映画を見て、こんなふうに不自然さを感じたことないんですけどね…
不満を言い出すとキリがないので、やめておきます(笑)。

メイキングを見ると、映画、面白そうですねぇ。
実際面白いかどうかは観てみて、自分で判断してみて下さい(苦笑)。

サハラ 死の砂漠を脱出せよ

2006-01-27 14:22:12 | 映画(さ行)
マシュー・マコノヒー、スティーブ・ザーン、ペネロペ・クルス出演、ブレック・アイズナー監督作品。

米国特殊機関NUMA(国立海中海洋機関)のエージェント、ダーク・ピット。彼は、ナイジェリアとマリの国境付近で発見された一枚の金貨が、南北戦争時に莫大な財宝と共に姿を消した甲鉄艦テキサスを見つける手掛かりになると確信し、金貨の発見現場へ向かう準備に取り掛かる。一方、WHO(世界保健機関)の女性研究医エヴァは、ナイジェリアで発生した謎の病原体の感染源がマリにあると判断し、調査に向かう。ところが、内紛が勃発したマリでは、国境が閉鎖され、通常ルートでの入国は不可能だった。そこでエヴァは、ピットたちがボートでマリを目指していると知り、ピットに頼み込み同乗させてもらい、一緒にマリ国境へと向かうのだった。(allcinema onlineより)

この手の冒険モノは比較的好きです。ハリウッドらしく、規模も大きく、金もかかっていると思われる映画でした(笑)。
好きでも嫌いでもない役者が出ている映画でしたが(汗)、それなりに楽しめました。DVDで充分だなとは思いましたが。

ところで、この映画を観る前に、DVDの表面をたまたま見た時、吹替えの声優さんの名前に「小山力也」さんを発見!で、今回は吹替えで観る事にしました(大笑)。
小山力也さんは、「24」シリーズで主役のキーファー・サザーランド演じるジャック・バウアーの吹替えをされている声優さんです。
私が「24」を初めて観たのは、TV放映だったので、吹替えだったんですね。キーファーのファンになった時、もしかして、キーファーじゃなくて小山力也さんの声に惚れたのかも?(笑)と思った事も。それくらい、好きな声優さんです。
かなり有名な方なので、他の役者さんの吹替えもやっているわけですが、マシュー・マコノヒーにはあまり合ってないような気がしつつ、そのうち集中してしまったので、違和感は感じませんでした。

私はストーリーうんぬんよりも、映像に迫力があるなぁと、そちらに感心しました。さすがハリウッド。本当にアフリカでロケをしたそうで、それはそれで大変そうですね。
ヘリの大爆発は凄かったし、おんぼろの飛行機には笑いました。
冒険活劇+ラブストーリーなのかと思いきや、恋愛部分はそれほどでもなく、主役のダークとアルのコンビがコミカルに描かれていたので、私的にはかーなーり、好印象でした(笑)。

そういえば、マシュー・マコノヒーとペネロペ・クルスは別れたらしいという噂があるそうで・・・変なタイミングで観ちゃったな(笑)。

ハウルの動く城

2006-01-24 16:00:01 | アニメ・バラエティ(映画・TV)
(声の出演):倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我修院達也、神木隆之介
宮崎駿監督作品。

愛国主義全盛の時代。王国の兵士たちが今まさに、戦地に赴こうとしている。銃には花が飾られ、歓呼の中を行進する兵士たち。荒地には、美女の心臓をとって喰らうという魔法使いハウルの、動く城まで現れた。
 そんな町から離れて歩く、ひとりの少女がいた。主人公ソフィーは18才。荒地の裾野に広がる町で生まれ育ち、亡き父の残した帽子屋を切り盛りしている。
 ソフィーはある日、町で美貌の青年と出会う。何かに追われているらしい青年はソフィーと共に天へ舞い上がったかと思うと、束の間の空中散歩にいざなう。夢のような出来事に心奪われるソフィー。しかしその夜、ソフィーは、荒地の魔女と名乗る魔女に呪いを掛けられ、90才のお婆ちゃんに姿を変えられてしまう。このままでは家にいられない!
 ソフィーは荷物をまとめ、ハウルの棲む城があるという、人里離れた荒地を目指すのだった。(amazonレビューより)

公式サイト

「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」は、劇場で鑑賞しましたが、この映画は、劇場で観ませんでした。観に行きたいと思いつつも結局足が向かなかったのは、やはり声優が魅力的じゃなかったこと・・・・・・が理由の筆頭にあげられます。

私の中で、宮崎アニメは「風の谷のナウシカ」に始まり、「魔女の宅急便」でピークを迎え、「紅の豚」で、一旦終息しました(苦笑)。「天空の城ラピュタ」の後くらいに存在を知った「ルパン三世カリオストロの城」も大好きな作品です。
基本的に宮崎アニメの絵、映像はとても好きなのですが、何よりも声優がとても上手いので、感情移入するし、キャラクターが好きになります。
観る前から「キムタクかぁ・・・」「倍賞千恵子かぁ・・・」という心境だとどうしても足が遠のきます(泣)。

ただ、観た後の感想としては、キムタクの声は、思ったほど悪くなかったです。よほど酷いと思っていたのかと思われそうですが(笑)、なんせ「2046」のモノローグでガックリきてましたので、それを思えば、上出来かと。それよりも、倍賞千恵子の18歳ソフィーの声のおばさん臭さが非常に気になりました。しょうがないっちゃしょうがないんだけど、なんとかならなかったのかな・・・と残念でなりません。90歳のおばあさんの時の声は素晴らしいですね!時々倍賞千恵子の声に聞こえましたが、それ以外はほんとにおばあさんみたいな口調、そして声だったので、凄く引き込まれましたよ。
神木くんや我修院さんの声は見終わった後のエンドロールで知ったのですが、二人とも上手いと思いました。

しかし、映像がステキだったり、キャラクターもまぁ魅力的な割に、あまり感情移入できませんでした。私の立場からだと、ソフィに感情移入するのが普通かなと思うのですが、ちっとも感情移入できないまま、映画が終わりました。なので、ソフィが「ハウル大好き!」とか言っても、シラー・・・な感じで、キツかった(苦笑)。
「となりのトトロ」が好きなら、大丈夫だと思うよと友人が言っていましたが、うーん、あんまり好きな映画じゃないかな。カルシファー(火の悪魔)が一番可愛くて好きですね。
それから、ラストの方、よくない意味で、ドタバタしている感じがしました。なんかこう乗り切れなかったなぁ・・・


劇場で観た友人達が「『ハウル~』ってキムタクの映画だよねぇ」「うん、キムタクの映画だよ」という会話をしていたのですが(笑)、観てみて、なるほどと思いました。やはりキムタクはキムタクなのだ、と(分かるような分からないような納得の仕方・笑)美しくなければ生きている意味がない、と落ち込むハウルを観て、大笑いしました。

宮崎駿監督は、もう漫画を描いてないのでしょうか。できれば宮崎監督原作のアニメを観たいですね~・・・。

つきせぬ想い

2006-01-24 15:56:12 | 映画(た行)
ラウ・チンワン、アニタ・ユン、カリーナ・ラウ出演。イー・トンシン監督作品。

ジャズ・ミュージシャンのキットは、同棲相手歌手のトレイシーの成功を尻目に、鬱屈した日々を送っていた。彼は彼女の元を離れ、一人、安アパートに暮らすようになるが、夜はバーでオルガン弾き。専門のサックスは放ったままだ。そして、昼、児童公園で野良犬に餌をやる少女が気にかかる。彼女は、元歌手の母の一座のもとで唄を歌うミン。快活なミンは彼をたびたび誘い出す。美しい香港の町並みを見下ろす山頂へ……。彼の内面は確実に変化を遂げた。書きかけの曲も彼女のために完成させると誓う。そんな彼にミンは、自分が不治の病に冒された体であったことを告白する……。(ヤフーレビューより)

93年の映画です。1993年度香港電影金像奬で最優秀作品・監督・主演女優・助演男優・助演女優・脚本の6部門を独占したそうで、私の好きなイー・トンシン監督の映画でもあるし、いつか見ようと思っていました。
この映画を観ている最中に、電話がかかってきたり、メールしなくてはならなかったりと、途中観るのを中断してしまったので、気持ちが途切れてしまって残念だったのですが、・・・うーん。それを差し引いても、私はやっぱりラブストーリーは苦手なのね、というのを再確認(苦笑)。
決してダメな映画ではないし、普通に泣ける映画なのではないかと思うんですが・・・私は感動するまでには至りませんでした。この手の純粋なラブストーリーに感動できないと、自分が欠陥人間のように感じてきてしまう(大汗)。

病気モノで、主人公が成長するストーリーで、それなりにいいシーンもあったんですけどねぇ・・・パターン通りというか・・・いや、それが王道を行っていて良かった映画なんでしょうが・・・(すいません、歯切れが悪くて)
ラウ・チンワンが大人しかったですねぇ(爆)。こんなに大人しいラウ・チンワンは初めて観ました。たいていの場合、好きな女性には自分からアプローチするタイプの役だったような。でも演技は決して悪くないです。かなり好感が持てました。アニタ・ユン扮するミンとの恋もとても自然な感じでした。アニタ・ユンがキャピキャピと可愛い女性を演じていて、これまた好感が持てます。
ラウ・チンワンのサックスを吹く姿はなかなかシブくてかっこいいのですが、あれ、ほんとには吹いてないですよね・・・本当だったら、もっと見せ場があるよね。あまり吹くシーンがなかったし。サックスは音を出すの大変みたいだし、吹けるようになれとは言いませんが、なんかちょっと嘘くささが見えてしまいました・・・。
今から13年くらい前の映画で、ラウ・チンワンも若いですが、顔はあんまり変わらないような(笑)。もともと老け顔かな?

2月に「忘れえぬ想い」が日本で公開になりますね。同じイー・トンシン監督の映画で、ラブストーリー。主人公はセシリア・チャンで、ラウ・チンワンも出演しています。
ストーリーは違いますが、やはり王道のラブストーリーのようで、観に行きたいけど、ちょっと心配(汗)。試写会当たらないかな(苦笑)。
子どもが出てくるようなので、ちょっと期待しているんですが・・・。

スキージャンプ・ペア Road to TORINO 2006(試写会)

2006-01-20 11:34:58 | 映画(さ行)
2006年2月に開催予定のトリノ・オリンピッグから正式種目となる大人気競技スキージャンプ・ペア。しかしそこにいたるまでの道のりは長く険しかった。(略)
スキージャンプ・ペアの誕生と歴史を追いながら、それに人生を捧げた人々の挑戦と苦悩の日々を描く感動のヒューマン・ドキュメンタリー。(公式サイトより)

スキージャンプ・ペア 映画公式サイト
スキージャンプ・ペア競技オフィシャルサイト

舞台挨拶付きの試写会に行ってきました。
舞台挨拶に来たのは、総監督の真島理一郎監督、小林正樹監督、谷原章介、荻原次晴、茂木淳一、アントニオ猪木でした。

監督二人は、ジャンパーが着るウェアを着て、スキー板を持って登場。気合入ってました。その後登場する谷原さんも、もしかして、と期待してしまいましたが、普通のスーツでした(笑)。
一通り、挨拶や映画の紹介が終わった後、アントニオ猪木さんが来て、監督二人に闘魂注入(?)されていきましたよ(笑)。

スキージャンプ・ペアのDVDが売れているという事は知っていたのですが、実際の映像はほとんど観た事がありませんでした。不思議なワザを繰り出しているという(笑)、噂は聞いていたのですが。
先ほど、公式サイトを覗いて、真島監督の経歴を見て、驚きました。数々の賞を受賞されているそうで。なるほど、話題になるわけですね。

映画の中身については、ネタばれして欲しくないそうなので、あまり書かない事にします。
感想としては、結構笑いましたね~~。私は前半の方が笑った気がします。どちらかというと、競技の映像よりも、他のシーンの方が面白かったです。
ナビゲーターを谷原章介さんがやっていますが、適任です(笑)。なぜ、この人は司会やナビゲーターが似合うのでしょう。
CXの「ニューデザインパラダイス」をご覧になった事がある方、いると思いますが、あんな感じです。
スキージャンプ・ペアのDVDというのは、競技自体をたくさん観れるんですかね?それも面白そうですが、この映画は、家でDVDを観るよりも、映画館で、他の観客と共に笑った方が面白いと思います。
当然ツッコミところ満載(笑)。
キーワードはパ○コでしょうか(爆)。

一つ、どうしてもネタばれしたいのは、日本の代表選手が原田兄弟(双子)という名前だということよりも、フィンランドの選手がアキ・カリウスマキ、ミカ・カリウスマキという名前だった事(笑)。私はカリウスマキ監督の映画は観た事ないですが、本人たち・・・のわけないか(爆)。

競技誕生秘話から、2006年トリノオリンピックでの決勝までを大真面目に描いたヒューマン・ドキュメンタリータッチ(笑)な映画なので、観ているうちに、何かこう錯覚してしまうような気がしますが、2月から始まるトリノオリンピックでスキージャンプ・ペアの種目がないからと言って、オリンピック実行委員会に電話で抗議したりしないようにしたいと思います(笑)。

なかなか楽しめましたが、うーん。私はお金払ってまでは観ないかな・・・(苦笑)
あまり意味なく、アントニオ猪木が出演している所なんかを見ると、監督の自己満足映画とも言えなくはないですな(大笑)。

あ、それから、観終わった後は、エンドロールを最後まで観た方がいいです。

デビルマン

2006-01-19 13:34:27 | 映画(た行)
伊崎央登、伊崎右典、酒井彩名、渋谷飛鳥、富永愛出演。那須博之監督作品。

同じ高校に通う2人の親友、不動明と飛鳥了。明は4年前に両親を亡くし、クラスメイトである美樹の家族に引き取られ穏やかな毎日を送っていた。一方、飛鳥教授を父に持つ了は何不自由なく育ち、スポーツも成績も優秀で、明にとって憧れの存在。そんなある日、新エネルギーを探索する飛鳥教授は南極地底湖のボーリング中に“デーモン”を呼び覚してしまう。それは他の種族の体を乗っ取り進化し続ける邪悪な魂を持つ知的生命体。次々と人間を乗っ取り始めたデーモンたち。やがて明の体にもデーモンが侵食する。しかし、明の素直な心は負けず、デーモンの姿に変身し驚異的な戦闘力を有しながらも、人間の心を持ったデビルマンとなったのだった。彼は愛する美樹と人類を守るため、デビルマンとしてデーモンと戦うことを決意する。しかし、デーモンの脅威に怯えた人類は、“悪魔狩り”と称し、人間と悪魔の区別もつかないまま互いに無差別な殺戮を始めてしまうのだった。(allcinema onlineより)

公式サイト

えーっと。世間での評判は聞いてました。怖い物見たさで、レンタルで観たいと思っていたのですが、なかなかDISCASから送られてこない(人気が衰えなくて、いつも貸し出し中)ので、最寄りのTSUTAYAに行ったら、DVDが見当たらない。あれ?と思ったんですが特に店員には聞かず、後日友人と話をしている時にTSUTAYAになかったよ~と言ったら、「そうだろうね。不買運動が起きてるから」と言ってました。そうなんですか??(苦笑)

私の感想ですが・・・とりあえず、最後までは観ましたよ。えらい?(笑)。早く終わんないかなとは思いましたが(爆)。
うん、まぁ・・・つまんなかったですねぇ(苦笑)。私の中では「ドラゴンヘッド」に匹敵するつまらなさでした。「ドラゴンヘッド」は不評を知らず、結構楽しみにしていて観たので、ショックが大きかったんです(笑)。今回は覚悟して観たので、それほどでもありませんでした。
私は原作は未読で、TVアニメはチラっと観た記憶があります。ストーリーはほとんど知りません。
確か誰かに聞いた話だと、デビルマンは人間を憎んでるんじゃなかったっけ?他のアニメとごっちゃになってるかしら???
「だ~れも知らない知られちゃいけ~ない~」ってデビルマンのテーマソングじゃなかったっけ?違った??(←ほんと詳しくないし、記憶も定かじゃないのデス)
なので、「本当の悪魔は人間だ!」というセリフは、デビルマンが言うと思ってました。でも別の人が言ってましたねぇ・・・・・・

何がいけないのかいろいろ考えてみたのですが、私は原作やアニメに詳しくないので、それと比較は出来ません。
まぁ、まず主役の演技の下手さ加減ですね。演技は初めてだと初日舞台挨拶で言ってましたけど、演技初めての人を主役にしていいんですかね??
棒読みのセリフはもちろん、唸り声というんでしょうか。それも聞いてて萎えましたよ?キメせりふは迫力なくて、聞いてて、「カクっ」と来ました(笑)。
CGは、悪くないと思ったんですけど、あそこまでCG使うなら、アニメでもいいんじゃない?(笑)
アニメならクサいセリフが許せても、実写だと「・・・・・・」となることが多いですしね。
クサいだけじゃなく、首をかしげるセリフもありました。

「了・・・生きてたのか」
「サタンだからな」

は?(笑)
コメディ映画ですか?(爆)

ストーリーもなんだかよく分からない部分が多かったです。富永愛のシレーヌは必要だったんですかねぇ。
はちゃめちゃなストーリー展開は、香港映画を見るようになって、慣れたんですが(笑)、それともまた違う感じ。テンポも良くなくて、緊張感が足りないので、観ていてシラっとしてしまいました。ただグロいだけ・・・。
唯一、いい!と思ったのが、鳥肌実(笑)。彼はいるだけで面白いので。
動きが変だから、デーモン認定ですか?(爆)

よくこの「デビルマン」と比較されていたのが「キャシャーン」でしたね。「キャシャーン」を観終わった後、一番に思ったのが「長っ」。そして、微妙~な気持ちが残りました。
「ドラゴンヘッド」もそうですが、漫画の実写版で、世界規模、地球規模の話にすると、どうも失敗するような気がしてなりません。邦画はその手の話が苦手なような気がします。
同じく漫画原作、アニメもある実写版で「キューティハニー」もありましたね。あれは私、OKなんです(笑)。試写会を観に行ったのですが、ミッチーが闘う前に、マイク持って歌い出した時点で、友達と大爆笑。全てが許せてしまいました(爆)。なかなか楽しめましたよ。素晴らしい映画、とは言いませんけど(苦笑)。

それから、美樹役の酒井彩名さん。どこかで名前を聞いたような気がしましたが・・・キーファー・サザーランドが来日した時に、キーファーに花束渡した人じゃないですか!!!この映画に出てたんですね~~~
別にいいんですけどね。花束渡すのは。「24」の大ファンである・・・と紹介されていたので、「ほんとだな。ほんとに『24』観てるんだな?絶対だな??」と問い詰めたいだけです(大笑)。

冷戦

2006-01-18 14:58:07 | 映画(ら行)
イーキン・チェン、カレン・モク、レイン・リー、ラム・シュー、ジャッキー・ロイ、タム・ワイホウ出演。ジングル・マ監督作品。

香港の一角にある“九龍カフェ”。そこにひとりの男が帰ってきた。男の名はロン。かつて殺し屋として暗黒世界に君臨したロンは、暗殺に失敗し脚に傷を負い刑務所での生活を送っていた。刑期を終え香港に戻ってきた彼は血塗られた世界に嫌気がさして堅気になることを決意する。しかし、そんな彼を慕う若いヤクザたちが次々と説得にやって来る。そんなある日、ロンのもとにかつての恋人ヘレンとロンの間に出来た子どもだという男の子シウロンが舞い込んで来た。戸惑いながらも、シウロンのために良き父親になろうと心に誓うロンだったが……。(allcinema onlineより)

ジングル・マ監督といえば、「東京攻略」を撮った方ですね~。あのかるぅ~いタッチの映画とは全然違う映画でした(笑)。ちなみについ最近、「東京攻略」のDVD購入しました。(やっと・笑)
どなたかのブログでチラっとこのレビューを読んで面白そうだったので、いつか観てみたいと思っていた作品でした。

観た感想として、まず一言言うとすれば、私が今迄に観たイーキンが出演している映画の中で一番好きだ、という事。映画を観ながら何度となく、「イーキン、かっこいい!」と思いました。
そして、「冷戦」というタイトルから、アクション映画かな?と思っていたのですが、観終わって印象に残ったのは、アクションではなく、イーキン扮するロンと、イーキンの息子として登場するタム・ワイホウ扮するシウロンとの部分でした。
もちろん、ジングル・マ監督やイーキンも気に入っているという雨の中のシルエットが美しいアクションシーンはステキでした。
でも私がいいと思ったイーキンはシウロンと一緒にいる時の優しい笑顔。元恋人のカレン・モク扮するヘレンでもなく、教師役のレイン・リー扮するモンでもなく・・・。

単にタイから香港に戻り、黒社会から足を洗って、カフェで働き、元恋人が捕まったから黒社会に戻り、助けに行く、という話であれば、ここまでこの映画を好きになる事はないでしょう。
子どもの存在が非常に大きかったです。また、シウロン役の子が可愛い!!一生懸命しゃべってるという感じで(笑)イーキンとも凄くいい雰囲気でしたね。イーキンは自然に優しい表情になって演じられたのではないかと思いました。
子どもとの一つ一つのエピソードがとてもよかったです。学校へ送るというロンの服のすそに捕まって、後から歩いていくシウロン。自分の身を守るためにお金を盗んでいたシウロンと、ぶたない、盗まないという協定を結ぶシーン。その協定を破って怒るロン、勘違いだと分かり、謝るシーン。学校でシウロンが生徒を殴ったという教師の言葉を鵜呑みにせず、かといって、過剰にシウロンを保護するのではなく、黙っていたシウロンから本当のことを言うように話を持っていくロン。シウロンの母であるヘレンとロン、イーキンの3人でケーキを囲んで誕生日祝いをするシーン。
けれど、ケーキのシーンを観た時、楽しいシーンであるはずなのに・・・悲しい予感がしました。

以下、ラストのネタばれ含みます。

ウォンとの闘いのシーンは意外とアッサリ決着がついたので、あら?とは思いましたが、ロンが若者にブスっと刺された時はやっぱり(苦笑)、と思いました。
でもあのシーンの持っていき方はちょっと微妙でしたねぇ。意表をついたつもりなのかもしれませんが、一度刺されそうになって、阻止したのに、同じ人がまた刺したってのは、ちょっとしつこいです。
それだけだったら、私は「あ~・・・やっぱり」という感情だけだったと思いますが、死に際でのロンのセリフが「ごめん・・・捨てないって・・・約束したのに・・・・・・」というシウロンに向けた言葉だったので、涙がドバーでした(笑)。

出演者ですが、イーキンとカレン・モクが出演していることしか知らなかったので、タイトルロールでラム・シューの名前を発見して「!!」と思い、どんな役なのかな~と思っていたら、意外とたくさん出てました。今回は特に目立つわけでもなく、けれどもしっかりと存在感がある役でした。あらためていい役者さんだな~と思いましたよ。
あと、チャップマン・トウが出てきた時に「キョンだ!」と叫んでました、私(笑)。ジャッキー・ロイも出てましたね~。知っている顔が出ていると嬉しくなります。
あと、イーキンの父親役の人が少しだけ出ていましたが、あの人、顔見たことあります。誰だろう??思い出せないんですが、どなたかご存知でしたら、教えて下さい。

カレン・モクは、こういう落ち着いた役を観るのは初めてでした(笑)。私が観てるのは「天使の涙」「色情男女/夢翔ける人」なもんで。どっちもはっちゃけてる役なんですよ。「天使の涙」の印象が強くて強くて。あんまり落ち着いているんで不思議な感じさえしました(笑)。でも悪くはなかったです。雰囲気出てましたし。

この映画を観て、イーキンとジングル・マ監督の株が上がりましたよ。いや、「東京攻略」好きですけどね。うん。好きですってば(笑)。
で、観てないですけど「シルバーホーク」ってジングル・マ監督の映画だったんですね~興味が出てきました。機会があれば観てみたいです。

博士の愛した数式(試写会&原作を読んで)

2006-01-18 12:00:53 | 映画(は行)
東京国際映画祭での鑑賞後レビュー

前回、レビューをあげた後、原作ファンが意外に多いことを知り、原作を読んでみました。
読み始めてすぐに、映画と同じ雰囲気が原作にも漂っていると思いました。本当は逆で、原作の雰囲気が映画にもちゃんと出ている、という事だと思います。
原作も優しくて暖かい感じが伝わってきました。小川洋子さんの文章は、非常に読みやすいですね。
読み終わって、映画との違いもなんとなく分かりましたが、試写会に応募したら当たってしまったので(笑)、原作読破後に観に行ってきました。

忘れてしまっていたシーンもあり、また原作との違いも確認できました。
原作を読んだ上での感想はというと、雰囲気はやはり同じ感じがします。映画を先に観たせいもあると思いますが、映画の方が、中身がぎゅっと詰まっていて良い印象を受けました。
もちろん、原作に付け加えたシーンや原作では言及されていないけれど、映画でははっきりと言っている事柄、原作にはあるけれど、なくなっているシーンやそれに代わるもシーンを入れていたり、と違う部分もあります。
原作ではかなり重要なシーンだけれど、映画では雰囲気が変わってしまっているシーンもありました。
博士も確か原作ではもっと小柄だったような記憶がありますし、イメージが違うと思う人もいるかもしれませんね。
ちょっと違和感があったのが、浅岡ルリ子さん演じる博士の義姉役。かなりセリフで説明しているという印象を受けました。ある意味、仕方がないのかもしれませんが、原作を読んでいる方はほぼ冒頭のシーンからちょっとびっくりするかもしれません。

何より良かったのが、吉岡くん演じるルートが大人になっていて、教師として生徒に素数などを説明するシーン。
原作では分かりにくいと思っていた数学に関するものは、映画を見れば、まず分かります(笑)。とっても丁寧な説明です。
全体的にも分かりやすい映画になっているかな、と思いました。

原作を読んでみて、この映画の評価がちょっと下がったような気がしなくもないですが(汗)、それでも私はこの映画、好きです。
原作を読んでいる方は、私ほど、この映画を好きにならないかもしれませんが、損することはないと思います。
ちなみに前回よりも今回の方がずっと泣きました(苦笑)。次に出てくるシーンが分かってるせいもあるかもですが・・・

原作ファンの皆さんにも観て頂いて、ぜひ感想を聞かせてもらいたいです。
1月21日から公開です。

※東京国際映画祭で、寺尾聡さんが「CMを打つお金がないので、皆さんが宣伝してください」とおしゃっていましたが、バンバンCMやってますよね(笑)