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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

フルタイム・キラー

2005-10-05 13:40:59 | 映画(は行)
アンディ・ラウ、反町隆史、ケリー・リン、サイモン・ヤム、チェリー・イン、ラム・シュー出演。ジョニー・トウ、ワイ・カーファイ監督作品。

アジアNo.1の殺し屋“O”(反町隆史)の座を狙う新人、トク(アンディ・ラウ)はわざと派手な殺しでOを挑発する。刑事のリー(サイモン・ヤム)はついにOの隠れ家を突き止めるが、逃げられてしまう。(ヤフーレビューより)

アンディと反町の共演という事で、以前から気になっていた作品でした。
なんとな~く話題になっていたような記憶もあり・・・不確かですが。
そして、なんといっても、私のお気に入りのジョニー・トウ監督の作品。
正直、ジョニー・トウ監督は、凄く好きな作品とイマイチな作品に分かれてしまうのですが、果たしてこの映画はどちらになるのでしょうか・・・

以下、バリバリ、ネタばれでいくので、よろしく。

結論から書くと、正直、微妙でした・・・。
何が一番微妙かというと、反町がアジアNo.1の殺し屋に見えない(泣)。
反町は、特に好きな役者でも注目している人でもないので、あまり作品は観たことがないのですが・・・「13階段」は観たな、確か。あれは反町の演技うんぬんというより、映画自体が微妙だったような記憶がありますが。
「GTO」もドラマは観た事がなく、映画版も脚本だけ読みました(笑)。脚本は面白かった!反町演じる教師のキャラが凄くいいなと思った記憶が。
反町の演技で一番いいなと思ったのは、「利家とまつ」(大河ドラマ)の信長役。全然期待してなかったのですが、意外といい感じでした。

話が逸れましたが、この映画での反町は、上にも書いたようにアジアNo.1の殺し屋のO(オウ)。冷静沈着で、感情をあまり表に出さない演技を心がけたそうで、確かにそう見えました。じゃあなんでNo.1殺し屋に見えないのか。
やはり身のこなしでしょうか。なんだかあまりかっこよくないんですよ。そう見えるのは私だけでしょうか?

アンディはそのアジアNo.1の地位を狙う新進気鋭の殺し屋トク。仕事は確実だけど、やり方が派手な為、報酬は反町よりも低いらしい。
殺しをやっている時もニヤニヤと笑顔。その不気味さは出てましたね。
アンディは正統派ヒーローが似合いそうなのに、私が観てるアンディ出演映画は、悪役である事が多いですねぇ。「暗戦 デッドエンド」とか「インファナル・アフェア」とか・・・

今回は「暗戦 デッドエンド」のようなクールな役ではなかったので、ちょっと物足りなかったです。キャラ的に仕方がないですが。
でもケリー・リン扮するシンへのアプローチなんかは、Oのやり方よりずっと好感が持てました。

そして、触れなければいけないのが、アンディの日本語(笑)。
イントネーションがスチャラカではありますが、頑張っているというのは伝わってきました。あんなにたくさん日本語をしゃべるとは予想してなかったので、びっくりしましたし。
「東京攻略」でトニーがしゃべった日本語の方がずっとずっとスチャラカですよ(笑)。可愛さではトニーの方が断然上でしたが(爆)。

そんな風に頑張っている日本語でしたが、その日本語が映画の雰囲気を微妙にしていたような気もするんですよね。ケリーは日本語が話せるという設定でしたが、実際にも話せるんでしょうか?アンディよりもずっと上手い日本語でした。
確かに日本人の反町が主役級ではありましたが、香港映画なのに、そこまで日本語を使う映画にする必要があったのかどうか。
反町、あんたが広東語覚えろっ、と思ってしまいました。
広東語を覚える必要はほとんどなかったようですが、やはりアクションでは苦労したようですね。日本はスタントマンを使うようなアクションでも、香港ではできるだけ役者本人がやるようなので、ワイヤーアクションが大変だったようです。実際危険だろうな・・・。
役者が怪我しても、多少はしょうがないよね、くらいの感覚が香港にはありそうです(笑)。

そして何よりスッキリしなかったのは、反町とアンディの関係。
ジョニー・トウ監督の映画は、敵同士がある種の友情を育む、というのが、持ち味だと勝手に思っているんですが、この映画では、どうも友情という感じには見えませんでした。
確かに一緒に食事をするシーンはあるし、二人の対決もあるんですが、イマイチ、スッキリしないんですよね。原作があるので、ジョニー・トウ監督の持ち味をそこまで生かせなかったんでしょうか。

この映画にはもう1人重要な人物として、サイモン・ヤム扮するリー刑事がいます。リー刑事がOを捕らえようとした時、トクが邪魔をして、リー刑事以外の警官がほぼ全滅してしまいます。
そこから落ちぶれて、トクに自分たちのことを本に書けと言われ、仕事を辞めて本当に本を書きます。その辺りからの展開がおかしい。
ラストをぼかす為に回想にしているのかもしれませんが、そこまでの流れがプツっと切れ、観ている私は、感情移入できず、傍観者みたいな気分になってしまいました。それが凄く残念。原作もああいう感じなのでしょうか・・・

アンディは、射撃(?)でオリンピックに出た事のある優秀な選手という設定でしたが、決勝で倒れてしまったという過去を持っていました。その後の展開を観て判断するに、あれは癲癇の症状でしょうか。花火のチカチカや、電車の窓の明かりに反応していたようなので。なんとなく気になりました。

アンディが特典映像でのメイキングやインタビューで、自信ありげにこの映画を薦めていた割りに、私的にはちょっと肩透かしな感じでしたが、(そりゃ自分が出演して、プロデュースした映画を悪く言う人はいないだろうけど)なかなか迫力のあるアクションシーンもありました。
一番凄いと思ったのは、アンディが逃げる際に線路に下りて、電車とホームの間に挟まれるシーン。メイキングを観たら、本当にアンディの鼻先15センチのところを電車が通過してたので、凄く驚きました。危険すぎる~~
アジアの大スターがあんな危険なシーンをスタントなしに撮っていいんでしょうか??
恐るべし香港(苦笑)。
あのシーン一つだけでも、アンディを尊敬してしまいます、私。

他にも刑務所(だったと思う)を爆発させるシーン。爆発を背にバイクで走るアンディ。やっぱり危険(苦笑)。
アンディと反町の対決で、倉庫の中に花火が上がるシーンは綺麗でした。

あっさりレビューを書くつもりがまた長くなってる・・・
微妙な時程、言いたいことが出てくるんでしょうか(笑)。