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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

博士の愛した数式(第18回東京国際映画祭 特別招待作品)

2005-10-30 14:42:18 | 映画(は行)
寺尾聡、深津絵里、斉藤隆成、吉岡秀隆、浅岡ルリ子出演。小泉堯史監督作品。

10年前の交通事故で、天才数学者の「博士」は記憶がたった80分しかもたない。その博士の元で働く事になった家政婦の杏子と、幼い頃から母親と二人で生きて来た10歳の息子をルート(√)と呼んだ。博士が教えてくれた数式の美しさ、キラキラと輝く世界。二人は純粋に数学を愛する博士に魅せられ、次第に。数式の中に秘められた、美しい言葉の意味を知る…。

公式サイト

タイトルと寺尾聡さんが主演と知り、なんとなく観てみたいなと思っていました。
ワタクシ、この「なんとなく」の直感は外しません(笑)。
とてもいい映画でした。私は好きです。期待通り、そして期待以上でした。
たくさんの人に観てもらいたいなと思う映画でしたよ。
奇をてらったストーリーではないし、派手なシーンもないのですが、じんわりと心に染みてくる映画です。
「雨あがる」の時も思いましたが、小泉監督は、「人」がとても好きなんだろうなと思います。登場人物を優しい目線で撮る事ができる方ですね。
心地よいテンポでストーリーが進み、時々笑えて、泣ける、観終わった後は、いいもん観たな~という感想が残りました。

なんといっても、寺尾さんの素朴な演技が光っています。博士がウキウキと数字について語る時、博士が本当に数字を愛しているのだというのが伝わってきました。
私は数学が大嫌いで、数字も好きじゃないですが、博士の話を聞いていると、数字の魅力に納得させられるような気がしました。
数字以外にも、子どもに関する事にとてもこだわるので、何かあるんだろうなと思って観ていましたが、ラストの方でそれも明かされます。
深津っちゃんは、明るくて前向きな家政婦の役でした。深津っちゃんに、とても合っている役ですね。子どものいる役は初めてという事で、役作りに悩んだそうですが、とても自然でしたよ。
吉岡くんは、深津っちゃんの子どもが成長し、大人になった現在、数学の教師をしているという役でした。
生徒に素数や完全数、オイラーの公式などを説明し、ストーリー上で、観ている私達が分かりにくい所を補足する役回りでした。
しゃべり方がすごく教師っぽかったですね。
生徒がみんな凄く数字に興味を持って、素直に聞いているので、それがちょっと不自然な気もしましたが(笑)。
深津っちゃんの息子役の斉藤くんは、可愛いです。吉岡くんの子どもの頃にも似てるなと思いました。ちょっと舌ったらずな感じも可愛かったです。
浅岡ルリ子さんは、出番は少ないですが、印象的や役ですね。博士の義理の姉役です。途中から、ああ、なるほどね…という位置づけが分かってきます。登場人物の中で唯一、嫉妬心を出したりと心の裏側を見せる役でしたが、それも愛するがゆえ、という事も伝わってきましたし、気持ちの変化もすんなり受け入れられました。

上映終了後に出演者と監督の舞台挨拶があり、寺尾聡さん、斉藤隆成くん、浅岡ルリ子さん、小泉監督、加古隆さん(音楽)がゲストでした。

舞台挨拶の模様は公式サイトに載っているかと思うので、そちらで。
寺尾さんが紹介された時、一際拍手が多かったように感じました。
深津っちゃんはやっぱり来なくて残念。
レッドカーペットでは、かなりセクシーなドレスを着てたんですよね。
記事はこちら

寺尾さんが挨拶で、この映画は宣伝費がなく、CMを打ったりする事がなかなか出来ないので、観た私達に宣伝して欲しいと言っていました。
寺尾さん、宣伝してますよ!(笑)

来年1月に公開予定だそうです。