夢とうつつ（現実）と・・・・＜母の退院、その後２＞

今日は、親子遠足の日、
天気も気になるし
保護者会長さんとの相談もあるし、
お弁当の準備もあって、4時頃起床する。

物音に目が覚めたのか、
母がトイレに起きてきて
「遠足かい？」と聞く。

驚いた！！
夕べ、夕飯のときの会話を覚えていたんだ！
もしかしたら、
家に戻ってきたから、
認知症も少しずつ回復してくるのかもしれない・・・

朝食の時の会話は
入院前の会話の内容に戻ってきたような気がする。

何しろ退院してから昨日までの母は、
とってもおしゃべりで
話の内容も入院前のそれとは180度変わり
戦争の時代に苦労したこと
子どもの頃いじめられたこと
貧乏で悔しかったこと・・・・・
それらは、入院前にはほとんど話さなかった内容だった。

少しずつ変化があるといいなあ・・・
そんな期待をして仕事(遠足)に出掛け
夕方家に戻ってくると・・・・・

変化は何もなかったようだ・・・・・

認知症はやはり回復はしないのだ。
何かの拍子に、ふと、回路が繋がって
正気になる瞬間があるのかもしれないけれど
それはやはり一瞬のことなのだろう。

もう母は、
今日の私が遠足だったなどということは
すっかり忘れている。

そして夕飯・・・・
また、戦時中の苦労話に
相槌を打つ時間がやってきた。