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「ガメラ2 レギオン襲来」 水野美紀

2014-10-19 | 映画


大映特撮映画DVDコレクション Vol.4 1850円+税

1996年作品。
平成ガメラの第2作。ガメラと宇宙から飛来したレギオンの闘いです。私は、このガメラ2こそが、日本に限らない 世界一の怪獣映画、SF映画であると思っています。

北海道周辺に流星雨が降り注ぎ、その中の大きな隕石と思われる物体が支笏湖近辺に落下。陸上自衛隊が出動するが、落下物は発見されなかった。その後、札幌市営地下鉄が正体不明の生物に襲われる。さらにすすきのに巨大な植物が発生した。これら2つは共生関係にあると考えられ、自衛隊によって植物の爆破準備が進められた。そこにガメラが飛来して、植物を破壊した。



巨大レギオン、小型レギオン、草体に対してガメラ、自衛隊と民間人の闘いが繰り広げられます。
まず感心するのは、このプレーヤー達全てが的確な役割を持ってこれを果たしていることです。多くの怪獣映画では自衛隊は怪獣に対して無力、役に立たないという描かれ方をしていますが、本作ではF-15Jが巨大レギオンを撃ち落とし、政府の防衛出動命令によって首都防衛ラインを構築する。師団長の「火力をレギオンの頭部に集中!」という命令や、レギオンを倒したガメラに対しての自衛官の敬礼は歴史に残るシーンです。
青少年科学館学芸員の穂波(水野美紀)と NTTの帯津(吹越満)というエンジニアが、レギオンのコミュニケーションの手法を解明して、これを応用して小型レギオンのおびき寄せをやるところなども、官民とガメラの協力による日本防衛をうまく描いています。



100分ほどの映画ですが、この凝縮度はただ者ではありません。これだけの内容があれば優に3時間の作品ができたと思います。これをこの時間で仕上げたものですから密度がとてつもなく高いです。息詰まる緊張感が連続します。
この作品に傷があるとすれば、ラストの雪祭りのシーン。これは不要。この1分弱の妙な環境教育作品の台詞、ここだけが名作にある傷です。

間違いなくお薦めの作品です。

隔週刊 大映特撮映画 DVDコレクション 2014年 11/11号 [分冊百科]
クリエーター情報なし
デアゴスティーニ・ジャパン
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