シェエラザード オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 モノラル録

iTunes BnF 500円。

iTunesには説明が無いので、判断はできませんが、フランス国立図書館 BnF（Bibliotheque nationale de France）所蔵のLP音源の販売と思われます。
知らぬ間にオーマンディのモノラル録音が購入できるようになっていました。嬉しい限りです。

早速リムスキー・コルサコフのシェエラザードを購入。iTunesでは1952年という日付が出ていますが、これはオリジナルLPの発売日のようです。
オーマンディのシェラザード録音は次の5つ。
・1947年10月31日-11月1日 モノラル
・1953年12月23日 モノラル
・1962年2月11日 ステレオ
・1972年2月29日 ステレオ これのみがRCA、他はコロムビア
・1978年6月30日-7月1日 ビデオ
1952年発売とすると、第1回目の1947年録音のようです。
音質からしても、1953録音とは考えにくいです。1947年すなわち昭和22年当時の収録機器の高音の減衰とダイナミックレンジの狭さ、そして薫りがしています。1947年にはまだLPが実用化まで至っていなかったので、まずはSPでの販売がなされ、1952年にLPとして再発売されたと考えられます。LPからの復刻の際のプチプチという針音が多くありますが、これも良き味があります。

オーマンディとフラデルフィア管弦楽団はこのシェエラザードを得意としており、この名演奏と比較されるのを嫌ったカラヤンは録音を避けて（と私は思っている）、カラヤンのディスコグラフィーとしては珍しい１度きりの録音になっています。
オーマンディ盤は1962年以降のCD、DVDは持っていますので、このきらびやかな原色系の名演奏はよく知っています。特に1962年盤は、これ以上の演奏はできないと思う完成度の高いものです。
今回聴いたBnF音源は、収録が古いこともあって退色したカラー写真を観る感じ。きっとすごい演奏なんでしょうが、その当時の録音機材には入らなかったのでしょう。フィラデルフィア管弦楽団の色はかろうじて少し分かるくらいです。
歴史的な資産としての価値はありますが、娯楽の対象にはなりませんでした。

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