ピエール・ブーレーズ マーラー録音全集
1994年から2011年にかけてブーレーズがDGに録音したマーラー。
交響曲は1番から9番、10番のアダージョ、大地の歌を収録。このほかに交響曲第2番第1楽章の初稿である交響詩「葬礼」、歌曲集は「子供の不思議な角笛」「さすらう若者の歌」「リュッケルトの詩による5つの歌曲」「亡き子をしのぶ歌」、カンタータ「嘆きの歌」。ブーレーズのマーラー集大成 14枚組 CDです。こういう時間をかけて作られた、しかも新しい録音が 6千円少々で販売されていることに複雑な気持ちを覚えます。
オーケストラはウィーン・フィル(2、3、5、6番、大地の歌)、シカゴ響(1、9番)クリーヴランド管(4、7、10番)、シュターツカペレ・ベルリン(8番)。ブーレーズの斬れ味鋭い指揮で、それぞれのオーケストラの色、艶の違いがよく分かる名録音です。
さて、演奏は。
バラで販売された第6番を持っていました。この第6番以降、次のCDを買わなかったのです。それは、この1曲で「ブーレーズの演奏スタイルはマーラーにはあわない(私の好みのマーラーの音がしない)」と判断したからでした。全曲を通して聴いて、この思いは変わらずです。
ワルターやバーンスタイン(旧盤)を聴くと途中から じわじわと感情が昂ぶってきて、大げさですが「現世を忘れてマーラーの宇宙に入ってしまう」という感覚があります。こちらのブーレーズ盤では、マーラーとは距離を置いた客観的な演奏というように見えて、こちらが醒めてしまいます。繰り返し聴けば、見え方が変わるかもしれませんが現時点では、面白くないマーラーです。この中で一番気持ちよく聴けたのはクリーヴランド管との第7番。ブーレーズとクリーブランド管の相性の良さはここでも現われていました。
録音は優秀なのですが、マーラーを聴くにはホールの残響が少ないデッドな収録。これはブーレーズの好みでしょうが、マーラーはホールが鳴らないと物足りないです。ここもマイナスポイント。
感情に流されない中庸を行くマーラーです。残念ながら私の好みではないことは確かです。
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1994年から2011年にかけてブーレーズがDGに録音したマーラー。
交響曲は1番から9番、10番のアダージョ、大地の歌を収録。このほかに交響曲第2番第1楽章の初稿である交響詩「葬礼」、歌曲集は「子供の不思議な角笛」「さすらう若者の歌」「リュッケルトの詩による5つの歌曲」「亡き子をしのぶ歌」、カンタータ「嘆きの歌」。ブーレーズのマーラー集大成 14枚組 CDです。こういう時間をかけて作られた、しかも新しい録音が 6千円少々で販売されていることに複雑な気持ちを覚えます。
オーケストラはウィーン・フィル(2、3、5、6番、大地の歌)、シカゴ響(1、9番)クリーヴランド管(4、7、10番)、シュターツカペレ・ベルリン(8番)。ブーレーズの斬れ味鋭い指揮で、それぞれのオーケストラの色、艶の違いがよく分かる名録音です。
さて、演奏は。
バラで販売された第6番を持っていました。この第6番以降、次のCDを買わなかったのです。それは、この1曲で「ブーレーズの演奏スタイルはマーラーにはあわない(私の好みのマーラーの音がしない)」と判断したからでした。全曲を通して聴いて、この思いは変わらずです。
ワルターやバーンスタイン(旧盤)を聴くと途中から じわじわと感情が昂ぶってきて、大げさですが「現世を忘れてマーラーの宇宙に入ってしまう」という感覚があります。こちらのブーレーズ盤では、マーラーとは距離を置いた客観的な演奏というように見えて、こちらが醒めてしまいます。繰り返し聴けば、見え方が変わるかもしれませんが現時点では、面白くないマーラーです。この中で一番気持ちよく聴けたのはクリーヴランド管との第7番。ブーレーズとクリーブランド管の相性の良さはここでも現われていました。
録音は優秀なのですが、マーラーを聴くにはホールの残響が少ないデッドな収録。これはブーレーズの好みでしょうが、マーラーはホールが鳴らないと物足りないです。ここもマイナスポイント。
感情に流されない中庸を行くマーラーです。残念ながら私の好みではないことは確かです。
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