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カートリッジ GLANZ G-3 (グランツ G-3)

2024-10-16 | オーディオ


ミタチ・コーポレーション

1977年発売
定価 24,800円

マグネシウム製 シェル一体型
出力 3mV
針圧 1.75±0.25g
針先 楕円 0.3✕0.7mil
自重 18g



数多くのオーディオ・メーカーにOEM供給していたミタチが 自社ブランド GLANZ で発売した おそらく最初のカートリッジ。
G-3、G-5、G-7の3兄弟のラインアップ 全てが同じシェル一体型の円筒形筐体。
シェル一体型ではTechnics EPC-205CIII が1979年発売、Victor U-1E が1981年発売なので、このさきがけと言える。この両者ともに、オーバーハングの調整が可能であるが、G-3シリーズは調整不可。当時はオーバーハング調整でトラッキングエラーが減少するなんぞ、もっともらしく言っていたが、実際のところ効果は薄かった、いや無かったと思っている。逆にオーバーハング調整用のスライド機構とロック用のネジという可動物が付いたことで、剛性の低下と共振の悪影響のほうが大きいはず。



この発電機構はミタチ特有のムービング・フラックス型(MF型)。取扱説明書にMF型振動系の図があったが、私の乏しい電磁工学の知識ではMM型にしか観えない。このカートリッジ発売の頃はシュアーのMM型カートリッジの特許権が有効であったので、この回避策ということか。


デザインは、お世辞にも格好良いとは言えない。単体ならまだ見られるが、トーンアームに付けると、手首を骨折してギブスで固めた腕の様。例えるなら、ドラム缶やトイレットペーパーの芯。SONYやAudio Technicaなどの他社のシェル一体型を並べると、不格好の極みの行列になる。シェル一体型のデザインはよほど難解であったのだろう。



YAMAHA GT-1000 → VICTOR EQ-7070 → VICTOR M-3030 → TANNOY EATON で聴くと、DENON DL-103より低音の圧が少なく、少し軽め。解像度はVICTOR X-1IIの数割引。女性ボーカルはあっさり系となり艶とは無縁。そのためもあってか、聴き疲れ無くLP 5枚連続であっても疲労感を覚えない。
当時の定価 24,800円に値する音質かと聞かれる、飛び抜けた性能は無く、個性も薄いので、ちょっとそこまでは行けていないという答えになる。


 
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