へんたいみやけさんの本と映画とCDとキャバクラ

へんたい みやけ さんの仮想世界? 理想郷

「神様、天罰ですか?」 くがあきら

2014-01-08 | 本と雑誌

Photo

猛獣舎 Kindle版 99円

18歳のキャバクラ嬢 アキラ。客をお金と思い店のナンバー4になっている。アキラには祥太というフリーターの彼氏がいる。半同棲している部屋にはアキラからの貢ぎ物が多くあり、今度は300万円のバイクが欲しいと言い出す。これを買ってあげるために銀行マンとホテルに入り写真を撮らせてお金を手に入れる。そして、19歳の誕生日を迎える頃には。。。

著者紹介によると、本書で語られる複雑な家庭環境や学校は実話。そして足掛け10年かけてできあがった小説が本書「神様。天罰ですか?」。
キャバクラ店内の話題、店外デート、友達との遊びなどを通じて、お金のためにキャバクラ嬢が考えて実行すること、そしてこのために心の中が空っぽになってしまったことが伝えられてきます。すごく寂しい物語です。

メモ
・若いお客さんは好きじゃない。下品で騒がしくて、どうも苦手。
・鳥肌の立つような会話。自分で自分を殺したくなる。
・他のお客さんのことを聞かれて答えるのは、あまり楽しいことではない。今の彼氏に、昔の彼氏とのエピソードを根掘り葉掘り聞かれるような不快感。曖昧にはぐらかしたり、真実よりも多少は悪く伝える。
・趣味の話題になったらスキーを挙げるのが無難というコツもつかんだ。
・男はうんちくを語るのが好きだ。というより、自分の能力をひけらかすのが何よりも好きだ。知力だとか体力だとか財力なんかをターゲットの女に誇示して、反応をうかがう。
・あぁ、もう強がりも出てこない。もっともっと、わたしに人生を楽しむ知恵と要領よく前進する能力があればよかったのに。神様、天罰ですか?

キャバクラ嬢の心を描いた秀作。紙の本にすると、文庫本で百数十ページに収まるくらいの小品ですが、内容は濃いです。


<iframe src="http://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=hiroakimiyake-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=B00ECHSGI0" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする