新春1月にふさわしい「隠蔽(いんぺい)」特集です(笑)。
広辞苑第六版では
いんぺい【隠蔽・陰蔽】
人または物が目につかないようおおうこと。かくすこと。掩蔽(えんぺい)。隠匿(いんとく)。「証拠事実を-する」。
とあります。「隠蔽」とは「都合の悪いことを、隠す(かくす)」という意味ですね。
さてニュースで「隠蔽」が、どのように使われているかを見ると・・・・。
国際陸連 ドーピング問題でロシアを資格停止処分に
ロシア陸上界のドーピング問題を受けて、国際陸上競技連盟は13日に緊急の理事会を開き、ロシア陸上競技連盟に対する暫定的な資格停止処分を決めました。国際陸連によりますと、ドーピングによる連盟への資格停止処分は初めてで、これにより、ロシア陸連に加盟する選手は国際大会に出場できず、来年のリオデジャネイロオリンピックに出場できなくなるおそれが出てきました。
この問題は、WADA=世界アンチドーピング機構の第三者委員会が9日に公表した調査報告書の中で、ロシアの陸上界で禁止薬物の使用の隠蔽や検査逃れのための贈収賄などが日常化し、組織ぐるみで不正が行われていたと認定したもので、第三者委員会は、改善がなされるまではロシア陸連が国際大会に出場すべきではないと指摘していました。:〔NHK総合 2015年11月14日〕
これはやや古く2ヶ月ほど前のニュースですが
ロシアが国家レベルで「薬物使用・隠蔽工作」を続けてきたようです。問題は「隠蔽」が常習化していて、決して外部へ漏れないように巧妙な連携があった、ということでした。もちろん捜査当局は、承知の上です。
見かけ上「ソ連の共産主義」を廃止したかに見えた「ロシア」でしたが、それは真っ赤な、赤の広場の「ウソ」(笑)。
骨髄にまで染みこんだ共産主義の根性は25年くらいでは消え去らず、この「ワイロ・汚職・隠蔽」体質は、今後100年間に渡って続きそうです。
これから容易に想像できるのが、「共産国時代」のソ連では「国威発揚(こくいはつよう)」のために問答無用でどれほどのスポーツ選手が犠牲になり、かつ喜んでいたか、です。
今でも隠蔽が続いている国としては、
- ロシア・北朝鮮・中国が有名で、いずれも貧しさゆえに一攫千金を願った個人を標的として、国威発揚に利用しています。
- 利用し終わったあと、選手たちの体がどのように蝕まれようとも気にしません。次々と新しい「獲物」を狙うだけなのでした。もちろん取材制限をして、「元の選手たちのその後」を取材するなんてことは、できません。隠蔽そのものです。
これは、為政者が国民の上に位置する国のことであり、主権が国民にはない国のことでした。
メルケル首相がノーベル平和賞候補だそうです。・・・・
「メルケル首相は今年、80万人と予測される難民のうち半分は定住するとの見通しを述べた。ドイツが債務危機を乗り越え、脱原発を実現した実績をあげ、難民の受け入れを「成し遂げる」と決意を語った。一方、難民への攻撃や収容施設への焼き打ちには「国家として厳しく対応する」として「人間の尊厳を傷つけるものは容赦しない」と極右ネオナチなどの難民排除の動きを批判した」(毎日新聞9月1日)
メルケルの思惑は、難民を好景気のドイツで不足する60万人程度、移民労働者として受け入れようというものでしたが、蓋を開けてみれば1000万単位の難民が我先にとドイツを目指すことになってしまいました。
メルケルがやったことは、シリア難民の大群の前で、60万枚の当たりくじをヒラヒラさせたようなものでした。彼女はこの「理想」も、脱原発のようにうまくいくと確信していたのです。
これは戦後ドイツが、ナチス犯罪に対して行なってきた「弁明」に対する、いかにもドイツらしい論理的結末でもありました。
上のユダヤ人狩りの光景を、笑いながら楽しげなショーのように見ている子供や一般市民の姿に注目ください。クリックすると大きくなって、右端の子供の笑い顔まで見えます。これが、ホロコースト(ユダヤ民族絶滅政策)の真の姿でした。
ホロコーストはひと握りのSSがした悪行ではなく、社会から隣人たるユダヤ人を狩りたてて、強制収容所に送り込んでいった「一般ドイツ国民」が背後にいたのです。
こここそが、戦後ドイツが全力で隠蔽したい事実でした。そのために作り出したのが、ヴァイツゼッカーによる「謝罪神話」でした。
この余りに有名な1985年5月のドイツ連邦議会における大統領演説で、ヴァイツゼッカーはこう述べています。
「過去に目を閉ざすものは結局のところ現在にも盲目となる。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険にも陥りやすいのだ。若い人たちにかつて起こったことの責任はないが、その後の歴史の中でそうした出来事から生じてきたことに対しては責任がある。若い人たちにお願いしたい。他の人々に対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないように。敵対するのではなく、たがいに手を取り合って生きていくことを学んでほしい」
実はこの言葉には、大きなトリックが隠されていました。後のパラレルにはこうあります。
「しかし日一日とすぎていくにつれ、5月8日(※ドイツ降伏の日)が解放の日であることがはっきりしてきました。(略)ナチズムの暴力支配という人間蔑視の体制からわれわれ全員が解放されたのであります」
ヴァイツゼッカーは、単純な第2次世界大戦への謝罪を述べたのではなく、巧妙にドイツ民族、あるいは国民一般もまた、ナチスの被害者だったのだと言っているのです。
このようにドイツ人は「歴史の罪は背負う」と言いながら、「集団の罪」は否認し続けて、一切の罪をナチスにのみ被せました。
ドイツ人にとって、歴史の流れは1945年5月8日で断絶しており、 それ以前は<巨悪のナチスが支配する暗黒社会>であり、敗戦以降は<ナチスから解放された善良なドイツ人が住む明るい社会>なのです。
・・・・
この自己欺瞞を、ドイツ人はえんえんと70年間後生大事に持ち続けてきました。
そしてこのドイツの良い子ちゃん病が、シリア難民の爆発的流入を前に、前代未聞の形で起動してしまったというわけです。
本来なら、こうなる前に難民を局所化する方法もあったでしょうし、難民キャンプの生活を向上させていくことに力を注ぐべきでした。
しかし、メルケルが良い子ちゃん病を発症し、「ドツイに来れば移民として受け入れる」と言ってしまったばかりに、もはや収拾のつかない事態にまで発展してしまいました。
この難民の流入による破滅的事態の責任は、メルケルにあることは明らかです。そしてこれは、メルケル自慢のEUという名の「第四帝国」を、最終的解体に追い込む序曲になるはずです。 :2015年10月 2日
引用が少々長くなりましたが、
当初、メルケルの「人道的観点から難民を受け入れる」という声明にはかなり驚きました。
しかし、やがて多すぎる難民のため受け入れを制限することとなり、「非人道的に強制送還し始めた」ようです。この強制送還もきっと「人道的」なんでしょう。
それよりも、あれだけ多くのドイツ人がこぞって支援したナチスに全責任を負わせて、ドイツ人は犠牲者だった、とし、「ナチスの残虐非道な行動」を謝罪したけれども、ドイツ人の責任には触れない、ところを理解している人が、どれだけいるかですね。
ドイツ人と韓国人は、似ていますね。
あれだけ李氏朝鮮〔李朝〕時代が暗黒の時代だったにもかかわらず、「理想的な社会」であると偽り、その幸せを打ち破ったのが日帝だったと。
案の定、韓国為政者が、国民を洗脳して妙にドイツを礼賛(らいさん)していましたが、そのわけが分りました。
しかしドイツは、韓国がドイツを利用して利益を得ようとしていること、および、ことの本質に触れることを恐れ、韓国人がいくら言い寄ってきても、毅然とした態度を示しています。国民感情として「韓国を警戒している」ことからも、それが分ります。
ヴァイツゼッカーの「過去に目を閉ざすものは結局のところ現在にも盲目となる」は、韓国に二重の偽りをもたらしました。
- ヴァイツゼッカーの言葉を日本にあびせて、ユダヤ民族を消し去ろうとしたナチスと旧日本軍を一緒くたにして失敗したこと。
- ドイツが「ナチスを生んだこと」を謝罪したのに、ドイツ人全体が謝罪したと錯覚し、ドイツを利用して、日本を攻撃しようとして、失敗したこと。
- 朴槿恵が、ドイツの隠蔽を見抜けないまま、さらに自国の歴史を隠蔽したこと。
これは例の、雑な韓国人の頭脳がなせるわざでしたね。もう少しでいいから慎重さが欲しいものです。
最近、海外に暮らす中国出身の学者、知識人、作家たちによる中国現代史のタブーに挑戦する研究活動は著しく活性化しています。なかでも、先の大戦中、毛沢東・共産党が本当は抗日活動をしていなかった事実を究明した衝撃的な著書があります。
・・・・在米中国人歴史学者が書いた『新中国は誰のものか』という本で、中共の抗日主導という従来の定説を覆した彼の記述はまったく斬新なものです。彼の見解では、抗日は蒋介石だけで、毛沢東は関与していないというのです。
「敵軍を打つのではなく、友軍を打ち」「長い間隠蔽して、力量を蓄積」することによって、後に来たるべき内戦に備えていたとされます。:P.64-66金文学「中国人による中国人大批判」祥伝社
中国は、昨年(2015年末)
「抗日戦争勝利70周年」を大々的に記念しました。
しかし、蒋介石の中華民国が日本軍と戦っていたのであり、中国共産党は、蒋介石が消耗するのを待っていただけで、何もしていなかったのは、もう衆知のできごとでした。
にもかかわらず「抗日戦争勝利70周年」と平気で隠蔽工作を続けております。
- 中国共産党が崩壊する運命にある、ゆえんです。中国共産党のやることなすこと、すべてが偽りなのであり、いちいち反論していたらきりがないのですね。
- なぜ大々的にやるか、といえば、大々的にやらないと偽装がばれてしまうからでしょう。
隠蔽工作は、このようにして正当化されつつありますが、その夢もはかなく消え去り、いつの日にか工作の仕組みが白日のもとにさらされることでしょう。
ついでにもう一つ「北京五輪」での中国の偽りを・・・・
北京五輪組織委が報道の自由を約束=中国メディア
[北京 21日 ロイター] 今夏に開催される北京五輪で、懸念されている報道規制の問題について、北京五輪組織委員会が報道の自由を約束したと、中国国内メディアが21日に報じた。
ただ今週、ウイグル自治区で聖火リレーが行われた際には、外国メディアによるリレーコース沿道の住民への取材を禁じるなど、依然として厳しい報道規制が敷かれていた。:〔REUTERS ロイター 2008年06月22日〕
国際ニュースの読み方 「新聞を読んで」〔2008年8月9日〕
北京五輪で「報道の自由」を約束したのは、事前に北京市内の不満分子を駆除し、社会矛盾をうまく隠蔽(いんぺい)し、五輪期間中だけ、外国メディアに文明的、民主的かつ繁栄した中国を見せようとしたためだろう。そのために、中国政府は7年間もかけて準備してきた。
しかし、今回のように政府想定外の突発事件が発生すると、中国当局はたちまち、本性を現してしまう。報道規制、新聞記者の拘束など北京以外の地方都市ではいまだに平然として行われている。
ある香港記者は「中国当局は態度を硬化するかもしれない。五輪期間中の1カ月だけは報道の自由があると思ったが、それも今回の暴行事件で難しくなった」と話している。 :2008年8月6日8時1分配信 産経新聞
すでにオリンピック史上初の
「聖火リレー妨害」が起こり、中国共産党が、オリンピック前から始まり、オリンピック期間に至るまで、取材を大きく妨害しました。
オリンピックが始まる前に、このように「報道の自由を約束」していたにもかかわらず、始まるや無数の取材制限があり、約束などまったくのウソ八百だった、ことなどもう皆様が御承知の通りです。
顔をひきつらせて報道官が出す隠蔽の声明など、まったくあてにならない、意味がない、これが中国共産党に関しては正しい姿勢でした。
もう誰もこの国の為政者を信用していません。
(韓国の)教科書では、例えば次の記述があります。
「日帝の狙いは、韓国を日本の経済発展に必要な商品市場と原料供給地にし、彼らの国家利益を増大させるものであった。日帝の産業侵奪政策で我が民族の経済活動は大幅に萎縮し、民族産業もその発展が抑えられて、沈滞するほかなかった」
これには、あまりにも歴史の誤魔化しがあり、私などはコメントする気にもなりません。李朝500年を知らないか、故意に隠蔽しようとしているとしかいいようがありません。
民族産業の芽を切り捨てたのは、ほかでもない李朝であり、李朝の下では経済発展など夢のまた夢でした。なぜなら近代化を唱える者や先進的な思想家は、反逆分子として、その親族までも処断されたのです。そういう史実を、忘れたとでもいうのでしょうか。 :P.35 崔基鎬(チェ・ケイホ)「韓国堕落の2000年史」祥伝社黄金文庫
これは中国ではなく
韓国政府の隠蔽工作について書かれている部分からの抜粋です。
今、朴槿恵の韓国が、限りなく中国に接近しつつありますが、中国・韓国ともに隠蔽が得意ですから、互いに親しみを感じるのでしょうね。
もう何か付け加えたいとも思いません。
どうぞお幸せに!
監査業界の一面を厳しく批判しているカリフォルニア大学バークレー校のダラ・オローク准教授 (環境・労働政策) に話を聞いた。
これは
- 米企業が中国に工場をもったときの話で、米消費者側に「米企業が中国で児童労働を知っていたのではないか」「企業倫理に反したことをやっているのではないか」という批判があり、これを実証したハーニーの書でした。
- 一生懸命に米消費者の要望を満たそうとすると、ますます中国側の工場で、隠蔽工作〔無数の証明書の偽造など〕が行なわれ、買い取りの米企業と中国工場の双方に重大な法律違反があったとしております。それはどちらか一方の非ではなく、双方に大いなる問題点があったということでしょう。
- あいまいさをなくそうと監査法人が厳しくなればなるほど、中国工場側の隠蔽工作もより高度に発達しました。
物を生産する中国人が、隠蔽を止めず、責任感をもたないならば、もうこの国でどんなものであれ生産することなど、とうてい無理なんでしょう。
にもかかわらず商社は、国益など関係なく、金儲けになるなら何でも扱うことでしょう。
さて、世界各国の隠蔽工作を取りあげましたが、いかがでしたでしょうか。
- 隠蔽工作は、日本にも、アメリカにも、あります。
- ただし今回は、ロシア、中国、韓国の話題が多かったようです。
一度、隠蔽しはじめると、もうこれを続けるしかありません。そうです、一度うそをつくと、関連することやら、関連しないことまで、どんどんエスカレートするのに似ています。
共産圏のロシアや中国、そして弾圧国家である韓国では、この誘惑にどうしても勝てないのでした。
注意して世界を見渡したいものです。