「突然」というのは、突然やってきます。ゆっくりやってくると「突然」とは言いませんね(笑)。
一体どんな「突然」だったのでしょう?
安倍首相 突然の辞任
自民党と民主党が激突した(2007年)7月の参議院選挙。自民党は惨敗し、与党は過半数割れとなった。安倍首相は続投の道を選び(2007年)8月27日、内閣改造を行った。9月10日召集の臨時国会冒頭、所信表明で「職責を果たし全力を尽くす」と強調した。しかし、懸案のテロ対策特措法の延長が難しくなったことなどから(2007年)9月12日、突然首相辞任の意向を表明した。後任の首相には福田康夫氏が就任した。:NHKオンライン
10年前、第1次安倍政権のころのニュースです。
突然首相を辞任したため、結局、在任期間は、2006年9月26日-2007年9月26日の「ちょうど1年」でした。
当時説明がなかったので、さてはクーデターかとか、様々な詮索がありましたが、後日明らかになったところでは安倍の「潰瘍性大腸炎」だったとのこと。
官僚による順法闘争などで民主党政権が崩壊したあとを引き継いだ自民党政権で、安倍は再度内閣総理大臣に返り咲き、2012年12月26日から現在に至るまで、「選挙での大勝」を背景に、かなり強引な政策を進めているようです。
ただしそこが中国との違いですが、だめならいつでも次の選挙で落とすことができます。中国では総選挙なるものが存在せず、香港では首長を選ぶにしても中国共産党が認めたものだけに絞られており、国民が主権者であるとは絶対に言えません。
そもそも1921年結党の中国共産党が1949年に中華人民共和国を建国したことを、思い出しておきましょう。
「ゴキゲン♪ワーゲン」のVWに何が!? 日本法人社長の唐突な辞任劇が生んだ波紋
世界の新車販売で今上期、フォルクスワーゲンがトヨタを抜いて首位奪還というニュースが流れた矢先に、VW日本法人の社長が突然辞任することが明らかとなり、「VWに何が起きたのか?」と、輸入車業界で大きな話題を呼んでいる。・・・・・
日本法人トップの7月末の突然の辞任も、VW本体のお家騒動の余波とも受け止められよう。:2015年8月18日
このニュースが 2015/08/18 だったことに注目したいものです。というのは 2015/09/18 に米環境保護庁が不正を発表したからです。VW日本法人トップの突然の辞任後、ちょうど1ヶ月で不正が明らかになったからですです。
もちろん日本法人は、発表前から本社の不正を知っていたと思われます。
ミャンマーで与党党首が突然解任 大統領勢力と対立
ミャンマーの政府高官によりますと、与党「USDP(連邦団結発展党)」の党首だったシュエ・マン下院議長が13日までに解任され、テイン・セイン大統領に近いとされる副党首のテー・ウー氏が党首になったということです。:テレビ朝日 2015/08/14
その後 2015/11/08 の総選挙でスー・チーの野党NLDが大勝したことはご存じの通りです。
てっきり私は、選挙の不正によって与党が勝つものと決めておりましたが、大統領にはなれなくてもスー・チーの改革がきっといい方向に進めると思いますが、問題はミャンマーと中国の関係でしょう。
独裁政権は独裁政権と結びつきやすい、という「公理」からいち早く逸脱したのがミャンマーで、まだ中国は底辺をうろついておりますが、果して両国関係がどうなるか、見ものです。
ここでも総選挙前に突然与党党首が解任されたと言うことは、危機感をもっていたということでしょうか。
北朝鮮国防相の処刑:突然の失脚を示唆
処刑の報告は、北朝鮮人民武力相(国防相に相当)の玄永哲氏(66)が対空高射機関銃で抹殺されたとするもので、少なくともこの処刑方法が確からしいことを示唆する別の証拠が存在している。
韓国の国家情報院(NIS)によれば、玄氏は、金正恩第1書記に口答えしたり、軍事行事で居眠りしたりするなど、同第1書記をないがしろにした罪で死刑に処されたという。北朝鮮の独裁制度では、これは反逆罪に相当し、極刑に処される。:2015年5月15日 米WallStreetJournal日本語版
この国の「突然」は日常茶飯であり、すべてが「突然」と言えます。
玄永哲が「死刑」とされていますが、まだ生存している可能性があるらしい。とにかく将軍様の思い通りにならなければ、すぐに粛正する国であり、もう中国同様、それ以上に国としての体(たい)をなしていません。徳川幕府末期に似ています。
来年1月に台湾の総統選挙が迫るなか、馬英九総統が、いきなり今月7日、シンガポールで中国共産党中央総書記の習近平国家主席と会談した。1949年の中台分断後、初めて中台の最高指導者が会談するという歴史的事件ではあるし、メディア関係者は当然大騒ぎなのだが、台湾世論も中国国内も国際社会も何か白けた空気である。:日経ビジネス 2015年11月11日
突然、台湾の馬英九総統が、任期をあとわずかに残した段階で、シンガポールにおいて、中国の習近平と会談したようです。
突然の会談には、中国共産党からの何かの工作がありそうですが、それは後になって判明することです。
台湾の総統選挙は、2週間後の 2016/01/16(土曜) に実施される見込みです。評判によれば政権が交代することは必死だとしていますが、女性総統が誕生するのかどうか。
突然の申し入れに衝撃…下村大臣“辞任”安倍総理に
新国立競技場の計画見直し問題で、下村文部科学大臣が責任を取り、安倍総理大臣に辞任を申し入れたことを明らかにしました。:テレビ朝日 2015/09/25
これはやむを得ないのでしょうか。オリンピックをきっかけに、税金からぼったくろうとする連中が、必ず存在するものです。
もしも好意的に解釈するならば、これらの人に担がれたのでしょう。
とにかく
- 「突然」何かが起こった時には、その裏に何かがある、と見ておいた方がいいでしょう。
- 何か大きな危険が迫っているとか、規律が乱れている、或いは敵を欺くために、様々な工作をするのが常でした。
- 「影武者」がしばしば指摘されますね。武田信玄に限らず、現在社会でも独裁者には、その噂がたえません・・・・・・。
私が考えるに
本当に「突然」の場合もあるでしょうが、組織内での対立を英断処理する結果でもあったり、場合によってはむりやりに突然「対立」がねつ造されて記事の暴露効果を上げることがある
ので、注意したいですね。