上・下あり。重くてベッドで読むのが大変!でも面白い。

マイライフ クリントンの回想 MY LIFE by Bill Clinton 上

朝日新聞社

このアイテムの詳細を見る


人気blogランキングへ
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

西山事件 7月21日

先日、テレビ朝日のワイドショーで、鳥越俊太郎氏が「西山事件」なるものをとり上げた。沖縄返還に伴い軍用地の地主に米国が支払うべき補償費の一部を、実は日本が肩代わりするという日米間の密約を、1972年、毎日新聞の西山記者がスクープした。

社会党(当時)の横路孝弘・楢崎弥之助両議員は、沖縄返還協定の批准書が交わされた1972年3月15日直後の衆議院予算委員会で、西山氏から寄せられたこの大スクープを暴露したのである。西山氏は、弁護士出身である横路議員は、情報ソースを絶対に他言しないと確信し、同氏に国会での追及を委ねたのだそうだが、結果的には西山氏のその期待は、あえなく崩れることとなる。最高機密が漏洩したことに焦った外務省は、あっさりと西山氏の名前を聞き出し、徹底的に西山つぶしに走ることとなった。

先日のワイドショーで初めてこの事件を知った私も、当時の世論さながらに本当に驚いた!確かに、日本国民を欺く日米密約は大スクープだ。しかし、最大の関心事は、そんな外務省の最高機密を手に入れた西山氏の「手法」にある!西山氏は、そのスクープ欲しさに、当時の外務審議官の女性秘書に近づき、検察の“絶妙の表現”によると「情を通じ」この機密文書を手に入れたのだという。愛知外務大臣から牛場駐米大使に宛てた公電のコピーである。

検察はもとより外務省は、スクープの内容以前の問題として、外務審議官の女性秘書に取り入り「情を通じた」西山氏の破廉恥を、社会に問うたのだ。西山氏は、夫が病床の身にあるその女性秘書を誘い出し、赤坂のホテルで密会、それをたてに沖縄関係の秘密文書のリークを執拗に迫ったという。

その結果、女性秘書は、国家公務員の守秘義務違反で、また西山氏は、国会公務員の秘密漏洩を企てそそのかした「秘密漏示教唆」の罪で逮捕された。

鳥越俊太郎氏のインタビューに答え西山氏は、「女性秘書との男女の仲を理由に牢屋に行けと言われるのなら行くが、その前に、大スクープを射止めた自分の功績を認めて欲しい」と訴えていた。鳥越氏もまた、「男女関係など、そういうことはよくあること、それよりも、スクープの中身に注目すべきだ」と豪語していた。

果たして、そうだろうか!!!!
女を手段の一つとみなし、情を通じたらこっちのものという西山氏の認識は、女性の人権を冒涜する、あまりにも非道徳な浅薄愚行最低最悪の行いだ。冗談じゃない!!女性秘書も、最後は「自分は利用された」と泣き崩れたそうだ。

30年以上経過した今も尚、西山氏は、「スクープの内容を見てくれ」と主張している。鳥越氏の軽薄な発言は今に始まったことではないが、重大スクープのためなら女を利用することを「善」とする西山氏には、絶対に同調できないし、社会的制裁を受けて当然だ。

この4月、西山氏は、「違法な訴訟で、記者人生を閉ざされた」として、政府を相手取り損害賠償と謝罪を求め訴訟を起こしている。考えられない!!「女は利用するもの」との認識を、30有余年が経過してもなお一向に正すことのできない西山氏は、新聞記者である前に、人間としてもう一度生まれ変わって出直して来い!と言いたくなるくらい野蛮な人物だ。

この問題を取り上げた鳥越氏も鳥越氏だ。彼は、ジャニーズ少年の飲酒の報道の際も、「自分の若い頃は、一般人だったから、飲酒やタバコは隠れてやれば許された。しかし、有名芸能人は、それ故に許されないのだ。」と、これまた信じられない言葉を発している。ここ数年のマスコミの発言は、本当におかしい。再燃した「西山事件」だが、西山氏の正当性を認める判断は、まかり間違っても、たとえ小泉総理がジャッジを下す立場であっても、絶対にあり得ないはずだ。女性を馬鹿にするのも、いい加減にしてもらいたい。

女性の人権を冒涜するような社会の圧力には、断固、闘っていくのだっ!!

人気blogランキングへ

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )