都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「三分一博志展 風、水、太陽」 TOTOギャラリー・間
TOTOギャラリー・間
「三分一博志展 風、水、太陽」
4/15~6/11

TOTOギャラリー・間で開催中の「三分一博志展 風、水、太陽」を見てきました。
広島を中心とした瀬戸内地域で活動を続けている建築家の三分一博志(さんぶいちひろし)。アート関連としては「犬島アートプロジェクト」なども手がけています。

まず目に飛び込んでくるのがスクリーン。宮島のほか瀬戸内の海の景色が映し出されています。ちなみに宮島の弥山展望台も三分一が設計したもの。老朽化した旧展望台を取り壊し、全面的に建て替えられました。2014年にグランドオープンしています。

地図パネルでは三分一のプロジェクトを例示。作品は広島市内のほか、山口県や岡山県などに多い。確かに瀬戸内を拠点にして活動していることが分かります。
3階は基本的に映像の展示です。各スクリーンに三分一の設計した作品の映像、ないしスライドショーが映し出されています。

4階にあがると雰囲気が一変しました。建築展に有りがちな作品の完成模型は殆どありません。かわりに並んでいるのは風洞実験器や気流模型です。つまりプロジェクトのためのプロセス、調査について紹介しています。

「風洞実験器 初期型」
初期の風洞実験器には扇風機が付いていました。ここから内部へ風を吸い出します。実験に際しては線香の煙を利用するそうです。

「犬島精錬所美術館」気流模型
「犬島精錬所美術館」の気流模型も目立ちます。スケールは50分の1。模型と呼ぶより装置といった方が良いかもしれません。ちなみに実験の様子は3階のスクリーンで確認することが出来ました。
中庭展示も一風変わっています。テーマは水の循環です。実験装置のインスタレーションです。

一面に張られた水。飛び石が置かれています。犬島産です。さらに5つのボックスがあります。いずれも透明ですが、ガラスやアクリルと様々。底面の色も白であったり黒であったりします。それゆえに同じようなボックスといえども、内部の条件が異なっているそうです。
さらに吹き流しも設置。よく見るとこの狭いスペースでも風の向きや強さは場所によって違うことが分かります。一定ではありません。
「三分一博志 瀬戸内の建築/TOTO出版」
鉄や木材が建築の素材であるように、空気や水に光も環境を作り出す素材の一つでもあります。いかに環境と向き合い、綿密なリサーチを踏まえた上で建築物を作り上げるのか。その一端を見知ることが出来ました。
6月11日まで開催されています。
「三分一博志展 風、水、太陽」 TOTOギャラリー・間
会期:4月15日(金)~6月11日(土)
休館:月曜、祝日。
時間:11:00~18:00
料金:無料。
住所:港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
交通:東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分。都営大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅7番出口徒歩6分。
「三分一博志展 風、水、太陽」
4/15~6/11

TOTOギャラリー・間で開催中の「三分一博志展 風、水、太陽」を見てきました。
広島を中心とした瀬戸内地域で活動を続けている建築家の三分一博志(さんぶいちひろし)。アート関連としては「犬島アートプロジェクト」なども手がけています。

まず目に飛び込んでくるのがスクリーン。宮島のほか瀬戸内の海の景色が映し出されています。ちなみに宮島の弥山展望台も三分一が設計したもの。老朽化した旧展望台を取り壊し、全面的に建て替えられました。2014年にグランドオープンしています。

地図パネルでは三分一のプロジェクトを例示。作品は広島市内のほか、山口県や岡山県などに多い。確かに瀬戸内を拠点にして活動していることが分かります。
3階は基本的に映像の展示です。各スクリーンに三分一の設計した作品の映像、ないしスライドショーが映し出されています。

4階にあがると雰囲気が一変しました。建築展に有りがちな作品の完成模型は殆どありません。かわりに並んでいるのは風洞実験器や気流模型です。つまりプロジェクトのためのプロセス、調査について紹介しています。

「風洞実験器 初期型」
初期の風洞実験器には扇風機が付いていました。ここから内部へ風を吸い出します。実験に際しては線香の煙を利用するそうです。

「犬島精錬所美術館」気流模型
「犬島精錬所美術館」の気流模型も目立ちます。スケールは50分の1。模型と呼ぶより装置といった方が良いかもしれません。ちなみに実験の様子は3階のスクリーンで確認することが出来ました。
中庭展示も一風変わっています。テーマは水の循環です。実験装置のインスタレーションです。

一面に張られた水。飛び石が置かれています。犬島産です。さらに5つのボックスがあります。いずれも透明ですが、ガラスやアクリルと様々。底面の色も白であったり黒であったりします。それゆえに同じようなボックスといえども、内部の条件が異なっているそうです。
さらに吹き流しも設置。よく見るとこの狭いスペースでも風の向きや強さは場所によって違うことが分かります。一定ではありません。

鉄や木材が建築の素材であるように、空気や水に光も環境を作り出す素材の一つでもあります。いかに環境と向き合い、綿密なリサーチを踏まえた上で建築物を作り上げるのか。その一端を見知ることが出来ました。
6月11日まで開催されています。
「三分一博志展 風、水、太陽」 TOTOギャラリー・間
会期:4月15日(金)~6月11日(土)
休館:月曜、祝日。
時間:11:00~18:00
料金:無料。
住所:港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
交通:東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分。都営大江戸線・東京メトロ日比谷線六本木駅7番出口徒歩6分。
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