Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

無事帰宅(疲れた~)

2010年02月08日 22時05分44秒 | Weblog
帰ってきました。とっても楽しかったし、いろいろ面白い出会いや、面白いインフォが聞けたり、美味しいものも食べたり、美術館も満点!もう充実しまくりの2日間でした。

さて、最初から時間を追って・・・(だらだら長いと思うので適当に読んでください)

朝、宇治あたりから吹雪いてきたので、もうどうしようかと心配しましたが、お天気は2日間とも快晴のすごいいい天気で、せっかく買った帽子もほとんど使わないですみました。

途中の景色は最高で、特に木曽福島あたりは、山や川に雪をうっすらかぶり、とても素晴らしい景色でした。しなのの一番前(グリーン車)が「ワイドビュー」だったので、ちょっとのぞきに行ったり、景色が変わるごとに席を右に左にと、小学生の遠足みたいでした。

ホテルの前で。(もちろん私が作ったのではありません)

松本に到着してからは、ホテルバスで40分。夏以上にすごい数のお客様で、夜にはきっとたくさん聞きに来てくださるだろうと思うと、ちょっとドキドキプレッシャーがかかりましたが、実は今回は日曜日の8時が開演時間。フタをあけてみると「大河ドラマ」の時間帯。最初少し少なかったのですが、ホテルのお部屋に声が聞こえてくるとどんどん増えてきて、最後にはいい感じの雰囲気になりました。なにしろ大人気の大河ドラマを振ってロビーに下りてきてくださったみなさんですから、感謝です。

それにしても、今回の演奏会はちょっと不思議な演奏会になりました。こちらがまだ盛り上がり(集中)きっていないのに、(おそらく日本歌曲だったので、ご自分の経験や思いを先に曲を通して外へ出されたのでしょうか)お客様の方が先に、ものすごく集中してエネルギーを出してきた。それぞれの人から出ているエネルギーは、どこか違う雰囲気なんです。曲によっても乗ってる人が違う。でもみなさんすごい入り込んでくるので、歌いながら「なんで?私はまだそこまで持っていってないのに・・・」と少し戸惑いました。だいたいプログラムを作る時に、最初はつかみで、次はリラックスして、この曲で盛り上げて・・・みたいなもくろみ(よく言えばプログラミング)があるんですね。なのに完全にもくろみがはずれて、不思議な空気の中で歌ってしまいました。私が歌えなかったとか、良くなかったというわけでもないんですが・・・で、演奏会終ってからピアノのS-3さんと話をしたら、全く同じ感想を持って最後まで進んでいたというので、お互いびっくりしてしまいました。

演奏を聞いてくださった皆さんからは、とてもいい感想をいただきました。今回は時間をはずしてお風呂に行ったのですが、それでもバッティングしてしまい、脱衣所で「ああ、さっきは~」って。ああ恥ずかしい。でも嬉しい。

中にはメールアドレスを交換したり、いろいろ面白いお話を聞かせてくださった方もいて、例えば、フルマラソンを目指しているが、私がどんなふうに呼吸をしているか、筋肉の使い方を教えてほしいと話しかけてこられた方。いろいろ音楽の話をしているうちに「作曲家の小林亜星や林光は学生時代の同級生だよ。」なんて方。京都から来られて、次の演奏会のご案内をさせていただいた方(来てほしいなぁ)。

演奏会の後、S-3さんといろいろ語って、すごく教訓になるなという言葉をもらったのですが、全く同じ言葉を、お客様からも言われたりして、今回はこのテーマを私が知るためにつれてこられた演奏会だったのかも?と思わせたり・・・

たかがホテルの無料コンサートです。でも、それ以上のいろいろな出会いや、教えのようなものをたくさん得られた一日になりました。

さ、難しい話はここまで。観光と食べ物の話を書かせてください!

そうそう、途中、浅間山まで見えたんですよ。それも煙が出てました。名前もわからない山が、でもとってもきれいな雪景色で、特に上田のあたりは盆地から360度!すばらしい山の景色でした。

お昼ごはんは絶対お蕎麦!と決めていたので、ホテルのお客様で、出身が長野だという方から、善光寺の付近のおいしいお蕎麦屋を教えてもらいました。参道からちょっとはずれるのですが、北野屋さん、とっても美味しかった!



その後、今回の一番の楽しみ、東山魁夷美術館へ。思った以上に所蔵品が多く、白黒にしか見えない中国の風景と、カラーのドイツや外国の風景を見比べることもできて、これも本当に素晴らしかったです。全国にはいくつか東山魁夷美術館があるようですが、ぜひ一度行ってみてください。最後に絵の解説を含むフィルムがいくつか流れているのですが、すべて「監修 東山魁夷」なんです。自分が生きている間に、(死んでから他人に自分の作品を勝手にとやかく言われることなく)ちゃんとした解説と、その作品に対する思いを述べて残しておこうとでもしたかのようです。もしそうだとしたら、自分の生き方をすべてちゃんとしたかった、そういう人なんでしょうね。他にも彼の描き方についていろいろ思うところあり、いってよかったです。

美術館からの景色。ツララ見えます?

また、例のドイツで、魁夷さんの奥様の手紙を、ペンションのおじさんに訳してあげた話を受付でしてきました。もし連絡をされることがあれば、「無事におじさんに手紙の内容が伝わっていますよ」と伝言してくださいとお願いしました。なんか役目だったのような気がして、ちょっとほっとしました。

さて、おもしろいことも。帰りの長野駅前にて、地元放送局の夕方のテレビを生放送?していました。道行く人が、ホワイトボードに好きな伝言を書いておけば、駅前に中継が来たときにアナウンサーさんに読んでもらえるというもの。そこに甥っ子宛に「たかちゃんは今から、しなのに乗って京都へ帰ります。また来るね~」と今回会えなかったので伝言を書きました。きっと読んでもらえたと思うので、今頃、小さな村の弟の家はパニックかもしれません。

帰りの電車には、これも長野名物「おやき」の「シイタケと切り干し大根」←お勧め!「かぼちゃ」「あんこ」の3個を持ちこみ、電車で食べて、うとうと。名古屋からは快速で2時間半かけて京都へ行くつもりだったのですが、二人ともくじけて新幹線乗ってしまいました。おかげて予定より2時間早く帰宅。新幹線の速さを、本当にありがたく思いました。

本当に充実した2日間。おいしく、たのしく、勉強になった2日間でした。夜は家でワインでも飲むぞ!って決めてたんですが、今となっては、そんな気力もないくらい疲れました。
コメント (2)
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