デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

デンマーク・ロイヤル・バレエ団 「ナポリ」

2009-05-27 05:37:35 | デンマーク 映画・芸術関係


 5月17日、9年ぶりに来日したデンマーク・ロイヤル・バレエ団の「ナポリ」を観てきました。この作品はブルノンヴィルが1842年にこのデンマーク・ロイヤル・バレエ団で初演し、以来、デンマークバレエの名作として、大切に踊りつがれている演目です。アンデルセンも絶賛したという、ユニークな作品です。

 3幕目はナポリの活気溢れる庶民、喜び溢れる祝福を表現した、非常に華やかな楽しい場面となっています。そこに至るまでの1幕、2幕での紆余曲折を経てめでたく結ばれた二人を祝福し、ひたすら続く踊りのシーンは、最後にぐっと気持ちを盛り上げてくれます。

                    

 が、そこに至るまでの、特に2幕目「青の洞窟」の場面は、それはそれは幻想的で美しかった!非常に幻想的な青のなかで、まさにデンマーク人という金髪の長い髪を垂らした海の精たちの愛らしく繊細な動き。また主役のテレシーナの衣装の早替りがこんなの見たことないというくらい、うまくできていて不思議なくらいでした。(海の王ゴルフォの衣装が魚のウロコをモチーフにしていて、笑ってしまったけど・・・。)

          

 主役の漁師ジェンナロを演じたトマス・ルンドもテレシーナを演じたティナ・ホイルンド(デンマーク語ではホイルンという発音かも)も、非常に表現力が豊かで、本当に役柄をよく踊りこなしている感じがしました。

 全体としてはかなり演劇的要素が強く、まさにバレエ、バレエした演目というわけではないのですが、心から楽しめる作品だと思います。そして衣装や背景なども色彩がすばらしく、また舞台装置も細かいところまで非常によく作りこんであります。先ほどの2幕目の青い舞台は本当に印象に残るものでしたし、3幕目の盛り上がりも色鮮やかな衣装をつけた大勢が参加し、横だけでなく、縦の広がりも出すことによって、より華やぐシーンになっています。

 デンマークは小さくて、でも自国の個性に誇りを持つ国だと思いますが、まさにデンマーク・ロイヤル・バレエ団もそういう特徴のバレエ団のように思いました。


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