デンマーク・ハーフキッズ

デンマークについての情報やニュースを紹介、またデンマーク人と日本人のハーフの子供たちの子育て日記。

speak out

2006-12-08 16:00:49 | 思ったこと・気づいたこと
 自分が今後やりたいこと、将来の夢などを他人に話すのはちょっと勇気が入ります。子どもには将来何になりたいの?と大人はよく聞きます。が、大人になったらそういう話題はプライバシーの領域でもあるし、実現できなかったら口先だけの人だし・・・と思うとなかなか言い出せません。子どものときに親に「この子は口先ばっかり」と言われていた私は、本当に常に口先ばかりにならないように気をつけてないといけないので、なおさらです。

 でも私は最近、ちょっと口に出すように心がけでいます。機会があれば、「私は将来こういうことがしたいのです」ということをちらっと話題に出してみるのです。かなりこわごわとではありますが、言ってみるとどうでしょう、誰も馬鹿にするような人はおらず、意外と応援してくれるのです。そしていいアドバイスをくれたり、こういう方法もあるよとアイディアを出してくれたりします。

 Nさんは私のずっと前の会社の先輩です。わりと頭ごなしに怒られることが多かった先輩後輩時代でしたので、私の将来の夢を話すと昔の感覚でまたもや頭ごなしに何か言われちゃうかなーと思いましたが、違いました。具体的な役に立つ、いくつかのアドバイスをくれたのです。彼のアドバイスのひとつに、夢を実現するためのステップとして、まずは周囲の人に教えるような機会を見つけてはどうか、というのがありました。そういう方法も考えなくちゃいけないのかなとそのときは思いましたが、私にはそういう構想がなかったので、あまりぴんと来ませんでした。

 そして今日、違う人たちに私の夢について話す機会があったのですが、私は何も求めなかったのにその方は「まずはうちの組織の中に、会員同士が教えあうような制度があるから、まずは講師として登録してみれば?」とありがたいご意見を下さいました。ここでNさんのアドバイスを思い出し、私の中で何かがつながりました。実現への道が見えた、かどうかはまだわかりませんが、可能性があるということにドキドキしてしまいました。

 他の友人も私と同じような夢を持っていた人が、夢を実現したサクセスストーリーを話してくれ、そうか、そういうふうなやり方もあるのねと思ったこともあります。

 とにかく勇気を出して、自分の夢を気持ちを、これはと思う人にはスピークアウトしたほうがいいようです。スピークアウトする前に自分でもいろいろと構想を練ったり準備をしたりすることは必要ですが、素直に話してみると、意外と手を差しのべてくれる人がたくさんいるのかもしれません。そしてより実現できる可能性が高くなるように思います。

 それは前向きな将来への希望だけでなく、育児の悩みなどのちょっと後ろ向きの気持ちについてもそうだと思います。昨日もたまたま少し先輩のお母さんに悩みを打ち明けると、「ショウミーのどこが悪いと思っているの?全然問題ないじゃない。意地悪だとか影に隠れて悪いことをするような子じゃないし、まっすぐないい子じゃないの」と言われ、私ははっと気づいたのでした。ショウミーの小さな欠点にばかり目が行って落ち込んでいましたが、母親がこんなささいなことで落ち込んでどうするの、子育てはいろいろあるんだから、もっと全体を見て気丈にふるまいなさい、と彼女はきっと言わんとしていたのだと思います。

 ついつい、自己完結だとか個人主義だとかを目指さなくてはと思ってしまいますが、自分の気持ちや思いをうまく他人と共有するとことも場合によっては非常に大切なことだと思う今日このごろです。ただし、やっぱり相手に寄りかからないように気をつけなくてはいけませんけれどね。