デンマーク人の恋の始まる場

　今、デンマークの友人が新しい恋が始まったそうで、その報告のメールを読んで私は関係ないのにわくわくしてしまっています。結婚している私にとっては、他人の恋愛の話はとても楽しい話のひとつなのです。特にその始まりのときの話には、本当にこっちまでドキドキしてしまいます。

　彼の場合もそうなのですが、デンマーク人の場合、恋愛の始まりがパーティーが多いように思うのは気のせいでしょうか？　友人や友人の友人、という人のつながりでパーティーに呼ばれて、そこで出会う確率が日本人より多いように思います。新しい人たち、ほの暗い照明、お酒、そして音楽、と出会いの要素が揃っていることもあるでしょうが、こういうところがデンマーク人の文化ではないかと私は思うのです。

　デンマーク人は日本人より繁茂に集まる人たちです。週末には友達やそのまた友達と誰かの家に集まり、食事をしたり飲んだりして楽しい時間を過ごします。また家族や親類の集まりもよくあります。物事の一面だけを見てはいけませんが、デンマーク人は非常にインディペンデントであり、それゆえに他者とのつながりを大切にしているように私には感じられます。他人と自分との区別がはっきりしており、自己責任や自己決定というものが日本人より徹底してるのでしょう。その分孤独を自覚しているので、他人との交わりを非常に大切なものと考えているのではないでしょうか。

　そういった面がパーティーなどの人の集まりを多くし、地理的にも分野的にも多方面な人が集まる場が増えているのだと思います。そうなると出会いが増えるのも必然ですよね。これに比べて日本人はどうしても同じく地理的にも分野的にも狭い範囲で人が集まることが多いようです。例えば近所の人たち、同じ職場、同じ幼稚園に通う親同士、同じクラス、など・・・。こうしたところに逆に日本人らしさを見出せそうで、ちょっと面白いです。