デンマークではクリスマスに本物のもみの木を使う。
12月になるとショッピングモールや花やなど、あちこちでもみの木を売って
いる(そうだ)。中には森に入り、気に入った木を探して買い、切って持ち帰る
人もいるそう。
このもみの木はけっこう大きめのものでもだいたい2000円前後で買える。
室内は暖かいので、買ったもみの木は外やベランダで寝かせておく。そして
クリスマスの少し前にいよいよ飾り付けをするのだ。
本物のもみの木はとてもいい匂いで、もみの木のある部屋に入ると、わあ、
クリスマスの匂いだと嬉しくなり、本物の木の贅沢さ、そして本物のクリスマス
を実感できる。
クリスマス当日は飾りつけとともに、キャンドルをつける。枝に引っ掛けられる
キャンドルホルダーがあり、そこに白くて細いキャンドルを灯すのだ。
それは電飾のぴかぴかした陽気さではなく、重厚さが感じられ、寒さゆえに
閉ざされた家の中になんともいえない温かさをかもし出してくれる。
クリスマスが終わっても、もみの木はそのままに置いておく。日本人は26日には
片付けてお正月の準備に入るのだろうけど、デンマークではクリスマスの名残を
楽しむ。
そして31日ごろになると、そのもみの木から飾りつけを取り・・・もみの木は
外に捨てられる。ちなみにファーモアの家は4階なのだけど、その4階の
ベランダからもみの木は文字通り、放り投げられる!
お正月過ぎころになるとトラックが来て、そうして投げ捨てられたもみの木を
回収するそう・・・。
このもみの木は人口520万人くらいのデンマークで、だいたい何本くらい消費
されるのかな。4人家族でひとつと計算すると100万本!?
以前、ボーンホルム島を旅行したときにたくさんのもみの木が栽培されている
のを見たことがある。それからもみの木はもっと南のヨーロッパの国から輸入
されているという話を聞いたことも。
今年の夏、デンマークに行ったときにとてつもなく大きなもみの木を見て驚い
た。もみの木っていつもクリスマスツリー用の大きさのものばかり見ていたけど、
放っておくとあんなに大きくなるのね。20メートルくらいあったのでした。