孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

洋画タイトルの妙

2016年05月30日 | 趣味の世界
私が一念発起して、英会話の独学を思い立ったのは、20歳のときであった。

以前にもブログに書いたような気がするが、学生のとき仲間数人とパプア・ニューギニアに旅をした際に、少々自信があったにもかかわらず、自分の英語は使い物にならないと分かって、悔しい思いをしたからであった。

しかし、当時は今と比べると、DVDがあるわけでもなく、CDがあるわけでもなく、パソコンなど世の中に存在していなかった。

今は、書店に行けばCDが付録に付いた参考書などもあり、何も大金を払って英会話教材を買わなくても、実に様々な英語教材が溢れている。

私が、「これは、いい!」と感動したのは、映画のDVDのサブタイトル(字幕)を英語や日本語で選択できる点、それに始めと終わりを選択して、好きな場面を何度でもくり返し観れる設定が出来る点だ。

映画が嫌いな人は大したことではないだろうが、映画好きでしかも英語を習いたいという人には、これほどすばらしい教材はないと思う。

好きな映画、しかも役者の話す英語が聞き取りやすい映画を選んで、セリフを覚えてしまうのである。好きなシーンの会話を丸ごと覚えると、これは似たような場面に遭遇したとき、実に役に立つのだ。

英語を使わなくなって久しいとき、私は昔の感覚を呼び戻すため何度も何度も繰り返し観た映画がある。

それが、「Up in the air」だった。邦題は、「マイレージ、マイライフ」。

 大人の色気が・・・

ジョージ・クルーニー主演の、ちょっと色っぽくて、コミカルで、そしてほろ苦い大人の恋の映画だ。

邦題は、飛行機のマイレージを増やすのが何より趣味のビジネスマンに掛けて、「マイレージ・マイライフ」としたのだろうが、これは英語のセンスが全くない人がつけた邦題だとすぐ分かった。

  

原題は、飛行機で全米を飛び回る、仕事一途だが、優柔不断なところがあっていまだに独身の中年男性を、「Up in the air」、つまり「空高く」という意味と、「宙ぶらりんの未決状態」という意味のある英語の慣用句で表して映画のタイトルにしている。



昔の洋画のタイトルは、練ったものが多かった。「雨に濡れても」の挿入歌がヒットした、「明日に向って撃て!」という映画の原題は、「Butch Cassidy and the Sundance Kid 」という無法者二人の名前を並べただけのものだった。






似たようなもので、「俺たちに明日はない」という名画の原題も、「Bonnie & Clyde 」という、無法者二人の名前だけだった。


 

最近、洋画はヒット作があまりないようだが、これは映画にするような脚本が不作なためではないか。

名作が目白押しだった頃は、邦題を付ける方も中身に負けないように、知恵を絞ったに違いない。

手っ取り早く、原題を読み通りにカタカナにしただけでは、観たいという気分にはならないのだ。「レヴェナント」がいいと言われても、何の関心も掻き立てられないのである。


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