孫ふたり、還暦過ぎたら、五十肩

最近、妻や愚息たちから「もう、その話前に聞いたよ。」って言われる回数が増えてきました。ブログを始めようと思った動機です。

ダッシュボードの語源

2015年03月12日 | 日記
職場でたまに英文を和訳してくれと頼まれることがあって、気軽に引き受けるのだが、長く英語と付き合ってきたにもかかわらず、まだまだ知らないことは山ほどあるものだなあと、痛感することが多い。

先日もそんなことがあった。自動車関係の文章を訳していて、dash という単語が頻繁に出てきた。意味はダッシュボードのことなんだろうと思ったのだが、dash light という言葉が出てきて、はたと考えてしまった。ダッシュライト?

インターネットで調べてみると、「計器灯」と出ていた。つまり、車の計器類を裏から明るくするライトのことだと分かったが、私は dash という言葉にひっかかった。そもそも dash とは、急に走り出す、という意味もあるのでは?むしろ、その意味で我々もよく使う。

そこで、またまたインターネットで調べてみると、意外なことがわかった。dash には「水などの液体をかける」とか、「水しぶき」といった意味も表すそうだ。水や泥などがかかってくるのを防ぐ板を、dashboard といって、昔まだ自動車が発明される以前、馬車の御者が馬の後ろ足が撥ねる水や小石から身を守るため、足元に作った防護板を、dashboard とか、dash-panel と呼んだそうだ。

やがて、馬の代わりにエンジンが前に置かれた自動車が登場して、運転席とボンネットを分ける部分を、dash と呼ぶようになり、速度計や燃料計やタコメーターなどの計器類がハンドルの前部に配置されるようになったわけだ。

なるほどと思って、実際馬車のダッシュボードってどういうものか見たくなり、インターネットで検索してみた。「観光馬車、画像」で検索すると、日本の観光地でよく見る、観光客を乗せて走る「観光馬車」の写真をたくさん見ることができた。すると、やはり馬の手綱を持つ御者の足元にダッシュボードがある馬車を見ることができた。パカパカと低速で走る観光馬車にも名残でダッシュボードが付いていた。

こんな風に、英語に限らず、語源を調べると意外な事がわかって結構おもしろいものだ。


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