ふわり、ふわりと風のふくままに・・日記

感性がキラリと輝くような毎日を過ごしたいけれど、現実はなかなか思うようにはいかない。小さな喜びに敏感でありたい。

海のカテドラル イルデフォンソ・ファルコネス著(2006)

2014-08-27 11:24:33 | 日々の出来事
7月中旬に、友人から勧められて借りた上下本「海のカテドラル」を読み終えました。

「中世のスペインを舞台に、読み始めはえ~って思うかもしれないし、読み進んでも重いと言えば重いけれどどんどん読み進められると思う。最後はほっとするから・・」と珍しいスペイン部隊の本を開き始めました。

友人が行っていた通り、えっ?!という始まりで何が起きるの?ドキドキしながら読み進むことになります。スペインはバスク地方出身の師がおられますが舞台になっているのはカタルーニャ地方。その地域では大きな土地付き農奴出会った主人公が結婚式の場で領主に辱めを受けるところから始まり、それはそれは苦難と忍従、理不尽な仕打ち、不平等の社会構造・・・延々と重いのだけれど主人公から目が離せなくて、数日は午前0時ごろまで読み続く日が続いて7月下旬には上巻を読み終えました。

その後イベントもいっぱいあって、下巻にかかったのはお盆明け。
息子の代になっても、平穏な日々は長続きせず、これでもかと物語は進んで、初めに友人の行っていた「ラストは大丈夫」を信じて読み進みました。半分を超えたところで、ここまで読んだら明日にしようと何回も切りのいいところで本を閉じるのですが、またまた続きが気になって最後まで読み終えたら午前4時! 慌てて寝ましたが普通通りに起きたので睡眠時間3時間。その日もいろいろあったのですがハイテンションになっていたのか疲れも睡魔も感じなく過ぎました。

母からお下がりのミステリーではなく、久しぶりに重厚感のある本を読んだ!という清々しさもあります。この作者のデビュー作品でスペインでは文学賞を各賞取り、今では世界のベストセラーと言われるだけあると思いました。
あとがきを読む都市実にある事実、人物も織り交ぜた小説作り、実際にあったことは重く、いくつも作者によって息を吹き込まれて自在に変容しているようで、本当に楽しめました。

スペインの歴史も知りましたし、時代に翻弄される市民たち。のこと、人と人との愛情、関わりも信仰についても色々と考えさせられる本でした。

しばらくしたら同じ作者のものを読んでみたくなりました。書き添えると訳者も素晴らしいのだろうと思います。

友人に本を返してから・・・もう一度機会があれば読んでみたいとアマゾンでポチットしてしまいました。