『ラ・ヨローナ 彷徨う女』
LA LLORONA(2018年グアテマラ)
監督:ハイロ・ブスタマンテ
脚本:ハイロ・ブスタマンテ
リサンドロ・サンチェス
出演:マリア・メルセデス・コロイ
マルガリータ・ケネフィック
サブリナ・デ・ラ・オス
フリオ・ディアス
マリア・テロン
■ストーリー■
1982年から1983年にかけてグアテマラ政府軍は1か月平均3000人を殺害した。それはマヤ系イシル族の1/3にあたる数だった。村全体がゲリラに民間人でなくゲリラだったと主張。エンリケ・モンテベルデ将軍は虐殺はなかったと主張していたが、マヤ系イシル族の38%が12歳未満で政府の凶行が暴かれ有罪判決に言い渡される。
しかし、その後、体調不良で病院に運ばれるのだった。入院して8日目、突然虐殺の証明は不可能であり、判決がくつがえり釈放となるのだった。民衆は怒り病院がら帰宅した将軍の家を取り囲むのだった。将軍の家族も家から出ることも出来なくなていた。そんなとき、新しくメイドとしてアルマという若い女性がやって来るのだった、、、。
□■□ネタバレあり□■□
■感想■
中南米に伝わる”ラ・ヨローナ”を描くホラー映画。
タイトルからして2019年のホラー映画『ラ・ヨローナ 泣く女』と関係あるのかな??と思ったら全然関係ない作品でした。
『ラ・ヨローナ 泣く女』も怖い作品だと思って期待していたら、普通のホラー映画で、すでに観たということしか覚えていない、、、。
なのに、続編かなにかと思って借りてきました、、。
ストーリーはすごく単純な作品ですがテーマが重すぎ、、、。
ストーリーは政府軍の将軍として、マヤ系イシル族の人々や多くの人々をゲリラと称し虐殺した主人公が、裁判で1度は有罪になるものの、なぜか無罪になります。その家に謎のメイドがやってきて、将軍の家族に殺されておしまい、、。というものです。
グアテマラで実際に行われた虐殺をテーマにしているので作品の雰囲気は重い、、。ホラー映画としては盛り上がらない、、。
ホラー映画としては30分くらいで描けてしまうような内容です。
裁判シーンや、将軍の夜の徘徊シーンとか、ドラマ部分が延々と描かれています、、。
今作は『ラ・ヨローナ 泣く女』よりも製作が1年早く2018年の作品で、グアテマラ映画でした。
「えっ、グアテマラ」
たくさん映画を観ていますが、グアテマラの映画は生まれて初めてかも??グアテマラ、グアテマラ、、思いつかないです、、、。
今作はマジメな作品なので、色んな映画祭で受賞やノミネートされています。その一部を書くと、、、
【ヴェネチア映画祭】ヴェニス・デイズ賞 受賞
【マイアミ国際映画祭】 最優秀作品賞受賞
【コルカタ国際映画祭】 最優秀作品賞受賞
【ゴールデン・グローブ賞】2021 最優秀外国語映画賞 ノミネート
【ボストン批評家アワード】2020 最優秀外国映画賞 受賞
【ゴヤ賞】2021 最優秀スペイン語圏映画賞 ノミネート
【チューリッヒ映画祭】2019 最優秀国際映画賞 ノミネート 等々。
グアテマラで起きた1980年代の大虐殺とホラーをからえて描いていますが、ホラー度はすごーくうすいです。
こういうホラー映画の形で、グアテマラで起きた事件を描いて、観客に思い起こさせたかったんでしょうね。
ジャンル映画ではないので、自分はあまり得意としない感じの作品です。とにかくマジメ、、。
こういう作品は面白いとか、盛り上がらないとかで評価できないので、すごく感想も書きづらいです、、。
グアテマラの1980年に起きた歴史的事実を知るには良いです。