指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『スマフォを落としただけなのに』

2020年03月18日 | 映画
ひどいだろうと思ってい見たが、その期待どおりだった。
昔、東陽一監督、田中裕子主演の映画に『ザ・レイプ』というのがあり、新宿で見ていた。
すると場内の女性客が、「なんでこの女、こんなにいい家に住んでいるの!」と言い合い、その通りと思った。
なにしろ真空管アンプのオーディオがあるのだからすごかった。
この映画でも、スマフォを落とした主人公田中圭の部屋は、豪華ではないが、オシャレでよいものが並んでいる。
相手の北川景子の部屋は、それほどでもないが結構趣味のよいものがそろっている。



話は、タクシーの中にスマフォを置き忘れた主人公が、ネットオタクの犯人によって恋人ともども、様々にネットでのいたずらに会うと言うもので、ネット犯罪防止映画の意味しかない。
最後は、母に苛められたことで心に障害を受け、狂気に至った男の犯罪である。
母による苛めは、ギリシャ時代からあり、『王女メディア』がそうであり、人間はギリシャ時代から変わっていないのだ。
この愚作の唯一のリアリティは、主人公の北川景子が、昔ルームメイトで自殺した女性の顔に整形手術して成り代わったと言うところだった。
近年の女優には整形美人が多いが、北川はその典型だと思われ、ここは作者たちの皮肉かと思った。
監督は中田秀夫だが、あまり怖くない。
日本映画専門チャンネル

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 3月中旬は・・・ | トップ | 『歳月』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画」カテゴリの最新記事