指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

『高鳴る心の歌』 朝妻一郎

2024年03月04日 | 音楽

この本は、この数年に読んだ本で一番面白かった。

               

朝妻一郎と言えば、1960年代以降、日本のポピュラー音楽のLPを見ると必ず解説を書いていた方で、非常に年上の方だと思い込んでいた。

だが、この本を読んで、私より5歳上の方だと分かり驚いた。

朝妻さんは、高校時代にポール・アンカが好きになり、彼の後援会の代表になる。

その時、経済観念の鋭かったポール・アンカは、自分で権利を管理する会社を作り、レコード会社も変えてしまい、日本の発売元も代わった。

そこで、日本のレコード会社に頼れなくなったことから、渋谷のヤマハの紹介で、朝妻少年は、ニッポン放送の高崎一郎氏に紹介されて、アルバイトで助手をすることになる。

そして、歌曲の権利管理会社のフジパシフィック・ミュージックの社員となり、日本のポピュラーの音楽の発展に多大な貢献をされるようになる。

大滝詠一などの、ニューミュージックのアーチストへの貢献が大きかったが、それは大滝らが、朝妻氏と同様に、アメリカのポピュラー音楽に大きな影響を受けてきた同根性があったからだろうと思う。

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1 コメント

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朝妻一郎 本多俊夫、青木啓、いソノてルヲ、野口久光、伊藤強、油井正一、行田よしお、 (広い世界は)
2024-03-04 22:32:39
FMで聴いていました。喋りと紹介される音楽が楽しかった。本多さんは、ご自分で録音してきたマイナーなジャズも聴かせてくれた。青木啓(ひらく)さん「ボーカル」。いソノてルヲさん「デュークエリントン」、野口久光さん「秋吉敏子」、伊藤強さん「歌謡曲」、行田さん「新しめのアーテイスト」皆さん信頼感が有りましたね。

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