経理・経理・経理マンの巣窟

大・中・小あらゆる企業で経理実務経験約40年の蔵研人が、本音で語る新感覚の読み物風の経理ノウハウブログです

新卒の配属先など

2021-11-27 12:10:05 | サラリーマンは魔術師

 例外はあるものの、おおむね新卒者たちは自ら配属先を決めることは出来ない。もし配属先を新卒者の希望通りに割り振っていたら、同じ部署に多くの者が偏ってしまうからである。多分文系なら聞こえが良く仕事が楽そうな、企画室とか総務部とか人事部に集中してしまうだろう。
 またいまどき商業高校卒でもないので、同系統である経理部には誰も希望しないかもしれない。堅苦しいし難しそうなイメージがあるしね…。ただ逆に言えば希望者の少ない経理部を希望すれば、営業などに回されずに事務職につける可能性があるだろう。

 まあそれはそれとして、では誰が新卒者の配属先を決めるのだろうか。多くの会社は新入社員研修が終わるころに、第三希望位までの配属希望を取るようだ。この希望と本人の性格や特技などを考慮しつつ人事部と各部署の代表者が、緊急度や将来のローテーションなどを踏まえて配属先を決めるのが常識である。もちろん会社によっては、役員のコネやワンマン社長の鶴の一声で決まってしまう場合もあるかもしれない。
 
 ただ一番困るのが、最初から出世させる目的の者に、「唾をつけておく」風習が残っていることである。この選ばれた数人のエリートたちは、希望部署も含めて会社のあらゆる部署を経験させられることになる。これが会社や本人にとって良いか悪いかは別稿で述べるとして、少なくとも彼等以外の者にとっては迷惑千万以外の何物でものない。

 なぜなら新卒時の配属に影響するだけではなく、将来このエリートたちの「転勤連鎖」に巻き込まれてしまう可能性があるからだ。つまり一人が転勤すれば、その部署は人が増えるため誰かを放出しなければならない。だがその放出される人物が、転勤者(エリート)の元居た職場に不適切であれば、別の職場に編入させることになる。
 となると、またその編入させた職場から誰か一人を、別の職場に放出することになる。こんな具合に一人の転勤が10人の転勤を生み出してしまった例もあるのだ。

 さらにエリートたちは、仕事を覚える前にまた転勤となるため余り戦力にならない。そしてエリートたちを配属された部署の他社員たちの負担が増える、という悪循環を生むことになる。またそのエリート全員が出世するわけではない。だから出世しなかった元エリートたちは、将来「仕事のできない困ったおじさん」として社内を浮遊するお邪魔虫になってしまうのである。

作:蔵研人

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