自衛隊や介護職は慢性的な人手不足である。新型コロナウィルスが大流行し、職を失った人が大勢発生してもこの傾向は変わらない。その回答は簡単だ、それは3Kの職場なのに給料が安いからである。
製造業の給与体系を調べても、工場で油だらけになっている工員よりも、事務系のホワイトカラーのほうが給料が良い仕組みになっている。その典型的な例が、日産の元会長カルロス・ゴーンの報酬であろう。
真面目に3Kの仕事をして年収300万円程度の人がいるというのに、彼はたいした実績もないのに数億円の年収を得ている。さらにやりたい放題・えばりたい放題で、ダメ押しに公金横領にまで手を染めているのだから全く話にならない。
また最近は多少改善されたものの、ゼネラリストばかりが優遇されている仕組みにも疑問を感じる。彼等は何でも出来るようだが、実は何もできない、出来るのはゴマすりだけという人が実に多いのだ。
逆にスペシャリストは仕事は出来るが、人の管理などは苦手である。だが役職が付かないと給料が上がらない仕組みの中では、彼等は仕方なく技術力を放棄し、慣れない役職に手を染めることになる。
これでは会社もそのスペシャリストも、どちらも救われないではないか。少なくともスペシャリスト向きの人には、専門部長などという名称で部下を管理させず、部長なみの給料を与える仕組みを構築すべきであろう。
またプロスポーツの世界においても、過激で選手寿命の短いサッカーや大相撲に比べれば比較的楽なプロゴルファーの収入のほうが高額である。(これは単純に日本のトップ選手だけの比較と考えてください)…どうも世の中は矛盾だらけだ。
こんな状況だから、世の中の母親たちは絶対に我が子だけは、楽して稼げる職業を選ぶようにと教育するのである。だから人手不足の職業が山ほどあっても、失業を続けている人やニートが後を絶たないのである。
また今どきは、世のため人のため、お国のため、会社のために安月給でも頑張りたい、と考える人は殆ど皆無であろう。だからこそ、まずは徹底してAI化・機械化を実行し、それでも人がやらねばならない3Kの仕事を引き受けてくれる人には、せめてホワイトカラーの5割増しくらいの給料を支払うしかないだろう。
作:蔵研人
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