「天使の梯子(Angel's Ladder)」」村山由佳著、読んで見ました。
「天使の卵」を読んで以来の村山由佳作品です。
「卵」は以前ブログでUPした時に、“ 盛り上がり所満載で、確かに「かなりのレベル」まで盛り上がるのだが、どう言う訳か心の深いところに響いてこない。” なんて書いてみたのですが・・・・・
「梯子」では「卵」で傷ついた心を引きずりながら、皮肉にも「夏姫」は「春妃」と同じ8才差の「恋愛?」をしてしまう。
「真一」の家庭関係も「歩太」と同様少し複雑な状況で、なんとなく「歩太」の若い頃の様な考え方や雰囲気を踏襲しているような気がする。
「真一」と「おばあちゃん」・「夏姫」との会話は非常に丁寧に書かれていて素直に素晴らしいと思ったし、「真一」と「歩太」のエピソードもとてもうまい具合に書かれているなと感心しました。
読み終わってかなり清清しい気持ちになりましたし、「素晴らしい」「うまい」と感じましたが、そう思わせる余裕が出来るくらいの「のめり込み具合」だったのだと改めて認識しました。
そうは言いながらも「梯子」は「涙ぽろぽろ」とまでは行かないまでも、確実に「卵」に比べ「心の深いところ」に響いて来る、とてもよい作品でした。
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