「つばさよつばさ」浅田次郎著、読んで見ました。
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「つばさよつばさ」浅田次郎著、読んで見ました。軽妙なタッチのエッセイですが、所々に為になる薀蓄あり、考えさせられる話題ありで、楽しくも、感心しながら読んでしいました。
本の題名「つばさよつばさ」が表している通り「飛行機や旅」を扱った物も多く、何故だろうと思ったら、どうやら「JAL」の機内誌「SKY WARD」に連載されていたものを纏めた本の様でした。
「スタアラっ子」の自分は殆ど「JAL」は利用しないんですが、そう言えば、数年前に乗った時に彼のエッセイを読んだ記憶が有った様な無かったような・・・・・。
「旅先作家」では “子供の頃から憧れていた小説家のスタイル” についてと、其れとかけ離れている “現況” について書かれています。
著者は少し不満めいた事を言ってますが、べストセラー作家があらゆる仕事をこなすために国内、海外を問わず「ファーストクラス」で飛び回る・・・・。正直、うらやまし過ぎです。出来る事なら「外観」以外は代わってみたい境遇ですね。
「台北の街角で」、「東北の観羽」等では著者の「親中国感」が上手く書かれています。今の世の中、日本と中国は政治的な摩擦や、ネットでの煽り等もあり意外と「嫌中国」っぽい風潮になっていますが、個人的には「中国・香港・台湾・マカオ」等に足を運び現地を体験して嫌な思いもしていませんし、著者の「蒼穹の昴」、「珍妃の井戸」、「中原の虹」等の影響も有るんでしょうか意外と良い印象を持っています。
「胡同の燕」に出てくる著者が “世界一うまい食べ物” とお勧めの門前の「全聚徳烤鴨店の北京ダック」は絶対食べてみようと心に誓いました。
多くの良いエッセイが有りましたが、若かりし日の著者のユーモラスなエピソードと当時の「海外旅行」の雰囲気が軽妙に書かれている「マイ・ファースト・フライト」、読書への愛情と言葉の尊厳について真面目に書いている「初めに言葉ありき」、「浅田次郎」や「木戸孝之介」の由来がそれぞれ書かれている「ペンネーム」等が特にお気に入りとなりました。
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