「こころの処方箋」河合隼雄著、読んで見ました。
「河合 隼雄」の訃報の報道でこの「こころの処方箋」の事を知りました。
世間知らずで恐縮なんですが、文化庁長官を務め、「箱庭療法」で知られた著名な心理学者である「河合 隼雄」さんをそれまで知らずに居りました。
作品に接てみると、気持ちの在りかたが、かなり楽になる「薬(話)」が多く処方されていて、まさにタイトル通りでした。
人って「心の持ち様」「考え様」や「見方を変える」という些細な工夫で大きく救われる事が多く有るのは実体験で経験済みですが、この作品ではその辺りをわかり易く簡潔に纏められていました。
あとがきで
“ ~常識と言うものは人から人へと伝わるものである。その機会が余りにも減少し、また、常識を伝える人たちの常識に対する自信の喪失ということもあって、常識を身につける機会を失ってしまった。”
“~知識はたくさん持っていながら常識のない人が増えてきたのである。常識に縛られて生きるのもどうかと思うが、常識のない人は不愉快である。” と書かれているが非常に共感出来る。
そんな事を少しでも考えながら生きる人が増えてゆけば、もう少し世の中がよくなるんじゃないかと思いました。