ガチャコのお絵かきブログ

私、ガチャコがアニメ・コミック・ドラマ・映画・音楽その他について、イラスト付きで語ります。

むかし語り

2008年06月04日 | コミック

毎日天気が悪い上に、気温も超低め。 この調子のまま梅雨明けして、くわーと暑くなったら、体がどうにかなっちゃうよ~。 (>_<)

以前から気になっていた漫画「後宮/海野つなみ」(全5巻)を一気読み。 うわさにたがわず、すっごく面白くて、何度も読み返してしまいました。 (最近読んだ作品では珍しい。)
北条家執権下の鎌倉期、後深草院に寵愛された二条の君が半生を振り返る「とはずがたり」を漫画化した本作は、紫の上を主人公にした源氏物語のような内容になってます。

天上人に愛されながらも、相思相愛の幼なじみの貴族と不義密通、さらに僧籍にある貴人からも執着されるモテ人生まっしぐらな二条の君ですが、素顔は飾り気無く、才気煥発なれど天然なタイプ。 
誤解が重なったあげく宮中を追われ、出家した後に、飄々と各地を参詣に回り、紀行文をしたためたりと、人生を謳歌する様が頼もしいというか、それまでの薄幸な古典ヒロインとは卓越した感があります。

昼メロ的ドロドロのスキャンダラスな内容のせいか、やっと昭和になってから、さる宮家秘蔵より世間に初めて出たというのも興味をソソります。
創作なのか実話なのかは分かれるところですが、もっと早くに知られていたら、鎌倉期以降の作家に、大きな影響を及ぼせたのではないでしょうか。
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